第三章 OverS
こんばんは。
ついに彼らの登場です、最後までいっきに行くぞ!!
たぶん・・・・
今回もよろしくお願いします。
~第三章 OverS(H.sideS)~
リシアは重力場の消滅を確認すると指令室を出た。廊下には二人の影が待っていた。
「二人とも作戦通りお願い」
「了解」「お嬢様のご希望通り」
二人の影は姿を消す、リシアもそのまま姿を消した・・・・
エグルガルムの軍勢が進行を開始した、その時ベーテル大平原から大量の水が吹き出る。吹き出た水は量を増し大津波となりエグルガルムの軍勢に襲いかかる。
「バルムンクを発射」
空に浮かぶ銀の玉から光が放たれる、しかし津波に飲み込まれ消えてゆく。
「駄目です、出力不足です。このままじゃ飲み込まれます」
「防御用の障壁を可能な限り各部隊の前面に、ジークフーリドの防御は後に回していい」
ステラスの声が響き渡る、各員は自身の出来る力をすべて出し切る。
その時、ジークフリード前に飛行船が現れる。
「こちらはハウンズ第二小隊隊長の桜家、空から様子を窺っていたけどヤバそうなんで助太刀させて頂きます」
飛行船の甲板にジャスが立つ。
「限界突破」
ジャスは楽しそうに言い放つ、光輝く印。その腕は神の腕、すべてを掴み意のままに掃いさる。ジャスの後に暗い影が現れる。
「いくよ」
ジャスの手の動きに合わせて巨大な手がジャスの後に現れる。
「そこをどきな!!!」
ジャスは津波に向けて腕を開く、空間が裂け津波は真っ二つに割れる。そして空間ごと津波を投げ飛ばす。
「まだまだ!!」
地上にいる連合軍を身見つめ、空間を掴み捲り上げる。空間は波をうち、連合軍を飲み込んだ。
「ジャスちゃん、あいちゃんも地上にいるんだからもっと気をつけて!!」
「分かってるよ」
ジャスは両手を広げ連合軍の左右に腕を向けた。
「これで終わりだ」
ジャスが手を握ると空間が潰れる、この一撃で連合軍の1/4が壊滅した。
「行きましょうか」
「アルル、今夜の一杯も楽しみにしているよ」
「勝利の美酒をね」
二人は前線に向かう、互いにの力と再会を信じ・・・・・
ジャスによって弾かれた水は量を減らし、大きな貝となる。アルルはその中に飛び込み、空を飛びジークフリードに向かう。ティールは魔物と共にジークフリードを目指した。
「桜家、私は時間切れだ。あとは頼んだよ」
ジャスは迫り来るアルル達に背を向け、甲板から姿を消す。
「あんたの力も見せてきな」
ジャスはすれ違うフロルの肩をそっと叩いた。
「ありがとうございます、行ってきます」
フロルは甲板を走り飛び降りる。
「いくよ、白焔の氷狼」
少年は氷狼と共に空を翔る。そして巨大な貝へもう一つ蒼き閃光が向かった。
フロルは氷狼に乗りアルルの攻撃をかわしながら本体へ近づく。その時、蒼い閃光がフロルを追い越し、貝の中へと飛び込んだ。閃光はアルルの攻撃をかわすことなく、切り裂き前へ進んでいた。
「咲雷」
閃光が飛び込むと、巨大な貝は黄色く輝き、姿を崩した。水は空から地上へ流れ落ちて行く。地上には多くのエグルガルムの部隊がいた。
「限界突破」
フロルの印が光、水たちは凍りつき氷狼と化す。フロルは地上に蒼い閃光が落ちていくのを見た。
「白焔の氷狼」
氷狼を通してフロルに映像が流れ込む、アルルを抱えた顔を隠した少年姿。
「どういうことだ、白焔の氷狼奴を追ってくれ」
気絶したアルルを抱えたロイテルは戦闘の行われていない所へ降りた。
「目標の確保を終えた、これより戦線を離脱する」
ロイテルがその場を離れようとした時、氷狼達がロイテルを囲む。
「君は何者だ、彼女は渡してもらう」
フロルが氷狼と共に現れた。ロイテルはアルルを抱えたままブレードを抜いた。
「答えるきはないか、ではこちらも力ずくでいかせてもらう」
ロイテルは真っ直ぐにフロルに向かう、氷狼達がロイテルに襲いかかる。それらを簡単に切り裂きフロルに向かう。
「氷塊と化せ」
一瞬でロイテルのいた所が凍りつく、だがそこにはロイテルはいない。空からブレードがフロルに向かう、それをフロルはかわした。ブレードは細いゲーブルと繋がっていた、ケーブルとブレードが放電する。フロルは感電する中ケーブルを掴んだ。
「凍れ」
ケーブルを通してロイテルの半身が凍る、ロイテルはアルルをかばい地面落ちる。フロルもその場に崩れ落ちた。
「やぁやぁ、面白い戦いだったよ。お二人さん」
全身を深い赤色で包んだ男がアルルの横に立っていた。男は赤いスーツに赤いコート、そして赤いハットで身を包んでいた。
「二人には悪いけど、この人は僕が貰うよ」
男はアルルを抱きかかえようと手を伸ばした。突然、男は感電して黒い塊と化し地面に倒れ込んだ。ロイテルは凍りついた足を引きずり、アルルのもとへ向かう。その時、黒い塊は突然立ち上がる。
「いやー、不覚だったよ。今度からは気をつけなくちゃね」
男の体はもとの姿に戻っていく、それは映像を巻き戻すように・・・・。その光景に二人は本能的な恐怖を感じた。
「白焔の氷狼」
男の近くに倒れ砕けていた氷狼が男に噛み付き、氷塊となる。
「砕けろ」
フロルの言葉と共に氷塊は粉々に砕け散った。それと同時にフロルの腕の印は消える。印の消える直前にロイテルの凍った半身がもとに戻る。ロイテルはフロルを見た。
「早くベルヌの女を連れて逃げろ!!」
フロルの声が響く、ロイテルは急いでアルルに近づこうとした。目の前にはバラバラになった男が笑顔で立ちふさがる。
「油断できないなぁ、もう二回も死んじゃったよ・・・・・・」
ティールはアルルのやられる姿を見て蒼い閃光のもとへ行こうとした。そこをエグルガルムの部隊に捕まり戦闘になっていた。
「数が多い、早くアルルのもとに」
「じゃぁ、減らしてあげるよ」
その声が聞こえると辺りは血に染まった、無数に現れた銀色の針や棘が敵味方関係なく貫いた。
「どうだい?すっきりしたかい?」
ティールは声のする方へ顔を向けた・・・・・
「ステラス様、第五、第六部隊の反応が・・・・」
ステラスは拳を握りしめ、そして席を立とうとした。その時、通信機から声が聞こえた。
「ステラス、君はそこを動いちゃダメだよ。もしここで君が動けば他の部隊はどうなる?君の護衛システムのおかげでまだ犠牲者は少ない、君が冷静でなくちゃもっと死ぬよ」
バースの声が指令室に響いた、ステラスは席に腰を戻す。
「第五部隊達の所には僕が行く、他の奴らは邪魔だから離れるように言っといて」
「バース、気をつけろ」
通信機から笑い声が響く。
「笑わせないでよ、誰に言ってるのさ」
ティールの視線の先には真っ白なタクシードを来た男が立っている、その男の姿は戦場に不釣合いで自身の目を疑うようだった。
「これはお前がやったのか?」
ティールは男に尋ねる、男は気楽そうに手を動かしながら言う。
「そうだよ、君が困っていたからさ。嬉しいだろ、もっと笑いなよ」
貫かれた兵士達は一斉に銀色の棘達が消え、地面へ崩れ落ちる。
「幻想の道化師か」
「正解、幻想の道化師所属マーク・シャウトでございます」
男は深々と頭を下げる、ティールはすかさずシャウトに斬りかかる。
「おっと危ないですよ」
男は頭を下げたままティールの剣を、指に挟まれた四本のナイフで受け止めた。シャウトはゆっくりと顔を上げてティールを見る。
「やっぱり綺麗だ」
真っ白な道化師は笑い始める、壊れた人形劇の人形のように・・・・
~つづく~
最後までありがとうございます。
また登場人物が増えてしまいました、なるべく均等に出したいのですが・・
次回もよろしくお願いします。