第三章 StartingOnTheLine
こんにちは。
今回もよろしくお願いします。
誤字とうはあとで修正が入るかと、すいません。
~第三章 StartingOnTheLine~
旧デルガナス 上空 ハウンズ飛行艇
作戦室は以前とは違う空気が流れていた、前回の戦闘での撤退、第一小隊隊長の欠員は部隊に十分な危機感を与えていた。そして、今エスナとヅバイが数人の部下と共に作戦室に現れた。
「今回の作戦の説明は私から説明します。標的はキース・アルファルドのみです、エグルガルムとはほぼ同盟状態です。」
エスナの言葉に驚く者はいなかった、しかしフロルはやり切れない思いを感じていた。
「私達はキースの排除、エグルガルムの援護を行いなます。援護に関しては各自の判断に任せます。そして希望者には限界突破の使用を許可します。」
部屋は騒然としていた。
「私の話は以上です。限界突破の使用を希望する者はこのまま部屋に残ってください。」
多くの者は部屋を出て行った、残ったのはジャス、フロル、桜家の三人だけだった。
「姫様、たぶん限界突破が何か分からない者もいますので説明をお願いします」
桜家はエスナに説明を求めた、ヅバイが前に出て話を始めた。ジャスは小声で「誰もお前に・・」と言って舌打ちをした。
「限界突破は姫様の能力です。一時的に能力を強化する力、それが限界突破であり・・・・・」
ヅバイは長々と説明を始めた。桜家はジャスの顔色とエスナの合図を受け取り話に割って入った。
「フロルくん、要するに能力の強化だよ。でもね、うちの姫様のはそんなレベルの代物じゃいよ。ね、ジャスちゃん」
ジャスは軽く頷いた、ヅバイは話を止めエスナを見て後に下がった。
「今回、私は前線に出るつもりはないわ。だから使用時間は長くとも180秒。印術師達に好きな時に発動出来るように封印してもらうわ。」
ジャスは立ち上がりエスナのもとに行った。
「能力対価は発動時間の倍の能力封印で、どの位の発動時間になる。」
エスナはジャスに触れた、一瞬エスナの手が輝いた。
「160秒くらいになるわ」
「それで頼む」
ジャスを数人が囲む、光と共にジャスの手の甲に印が刻まれる。
「これで今回の件はちゃらだ」
ジャスはそう言って部屋を出て行った。桜家はフロルの背中を押した。
「君も言ってきな、四季の奴も必ず限界突破は使うからね。君も一度は体験した方がいいよ」
フロルはエスナの前まで進んだ。
「だいぶ雰囲気が変わりましたね。」
フロルはジャスと同じ対価を選択し、印を刻まれた。その印は黒と赤で呪いのように見えた。フロルは印を見つめ、拳を握りしめた。
ベルヌ王国 国境付近 ベーテル大平原
ベーテル平原に向かい合う両軍、互いに攻撃することなく長い時間が過ぎていた。
「こちらから進軍はするな、重力操作者が出てくるまでは動く必要はない」
ステラスは陣の中央に位置する移動要塞ジークフリードの司令室から、連合が動くのを待っていた。ジークフリードは列車のような形をしている、前面には障壁があり天使をモチーフにされたエンブレムが刻まれている。周囲を囲む戦車たちの何倍もの大きさをした鉄の要塞は白銀に輝く。
そして戦いは始まった。連合軍が兵を進行させた、連合軍の大半はキースが雇った傭兵や賞金稼ぎ達だった。傭兵達はステラス達にかけられた賞金目当てに動きだす。一度動き出した彼らは能力の大きな波となり押し寄せる。
「全軍をジークフリードより後へ。ミラ、防衛システムは任せるよ」
「了解しました」
ジークフリードに繋がれた三つコンテナの一つが開く。無数の平たい円盤が現れ、シールドを張り巡らせた。
「防衛システム作動率96%、エネルギー供給率も安定、問題ありません」
「ありがとう、では始める」
ステラスは司令室の中央の椅子に深く腰かけた、ステラスを機械達が囲む。司令室の中央に大きな立体映像のマップが現れた。そこには戦場が詳細に写し出される。リアルタイムで動く映像はまさに戦場の縮図だった。
「攻撃システム・バルムンクをγで稼働」
ジークフリードのつながる、コンテナから無数の銀の玉が現れる。それらは集まりジークフリードの上に多きな玉を3つ形成した。
連合軍の攻撃はことごとくシールドに阻まれた。
「ベガ、シールドを突破する可能性がある攻撃を確認。迎撃をお願い」
ミラは通信器に呼び掛けた。
「すでに確認している、了解」
ジークフリードの砲門から光が放たれ迎撃する。そして空に浮かぶ銀の玉から無数の光が放たれた、平原は炎と爆発に包まれる。圧倒的な火力が連合軍を焼きつくす。
「敵先行部隊の67%を撃退、第二部隊の進行はありません」
指令室にいたリシアは圧倒されていた。
「さすがはエグルガルム、これほどの兵器を所持していたなんて」
リシアはステラスに頼みこの戦いを司令室の特等席で観戦していた。
キースは特に驚く様子もなく戦場を見ていた。
「やっぱりダメだよね、潰していいって彼に伝えてくれる」
キースはそう部下に伝えて自軍の一番後から観戦していた。
愛は目の前に大きな箱を持ってこられた。大男が二人係りでようやく運べるようなものだった。
「アステリオスの王女様からの贈り物だそうです。ステラス様から渡すように頼まれました」
愛は大きな箱を開けると手紙と無数の刀が入っていた。
「すげぇ、こんな数の刀初めて見たぜ」
リオルは驚きながら刀達を見つめていた。愛は手紙を読み終え刀を選び身に付け始めた。背中に五本、腰に二本、手に一本の八本の刀を身に付けた。
「準備できたみたいだな」
リオルは壁のボタンを押すと隔壁が開く。
「これは・・・」
「走って行くつもりだったのか?」
「いや」
リオルは自慢げに言った。
「こいつが俺の相棒さ、刀も収納できるから積んでおきな」
愛は白銀の輝きに目を奪われていた・・・・・
「バルムンクをβへ」
ジークフリード上の玉は一つに集まり、大きな玉となった。そして真ん中が空き回転を始めた。
「充填開始、270秒後には発射可能です」
時間は刻々と進む、連合軍のシールドに阻まれジークフリードには届かない。
「充填率75%、残り68秒です」
クールヒルトの発射が迫る、その時アラートが鳴り響く。
「重力場の変化を確認、きます!!!」
衝撃が響き渡る、地面が歪み、砕けていく。
「防衛システムの限界点まであと6秒です」
ミラの声が響き渡る。
「君の兵器を信じているよ、充填したエネルギーを三番コンテナへ」
ステラスはリシアに言った、リシアは落ち着いて前を見ていた。
「CGF起動」
三つ目のコンテナが開き動き始める。
「重力場の相殺を確認。重力値平常時に落ちていきます」
リシアは満足げにステラスに尋ねる。
「CGFの稼働限界は480秒よ、さて次はどうするの?」
ステラスは通信機に話しかける。
「CGFの稼働限界は480秒、それ以上は保障出来ないそうだ。あとは君達しだいだ、任せたよ」
「了解!!重力操作者の奴をぶっ潰してくる」
リオルの声が響き渡る。
「包刃くんよろしく頼むよ」
「了解しました」
「しっかり捕まっていろよ」
愛はリオルにしがみ付いた、リオルは驚いたように愛を見ていた。愛は不思議そうにリオルを見ていた。通信機からステラスの声が聞こえる。
「とにかく重力操作者を目指してくれ、防御、迎撃はこちらが行う。君達は安心して標的を目指してくれ、標的の位置はマップに表示されている」
薄暗かった格納庫の扉が開き、明かりが差し込む。
「いくぜ」
ジークフリードから白銀の輝きが飛び出した・・・・・
~つづく~
最後までありがとうございます。
更新頻度の最多記録を更新です!!この調子を最後まで続けたいと思っておりますが・・・・限界までは踏ん張りたいと思います!!!!
次回の更新はさすがに明日は無理かと思います、すいません。
余談ですが、一日のアクセス件数の記録を更新しました。前から読んでくれている方、最近読み始めた方、ありがとうございます。
皆さんが少しでも楽しめるような物語を提供できるように頑張りますので、未熟な作品ですがよろしくお願いいたします。
P.S 予定よりすでに三話も間に・・・・すいません。次回はMixThersDriveです。金曜日までには何とか投稿いたします!!!!!