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Acht;untitled  作者: 鳴谷駿
第三章 Struggle Significance Start
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第三章 4 bys 2 Ⅲ

こんばんは。

たぶんⅣまで続きそうです・・・・、もう暫く開戦までお待ちください。

今回もよろしくお願いします。

~第三章 4 bys 2 Ⅲ~

 数日前 エグルガルム 中枢

 ステラスは二人の年齢より遥かに高い能力に驚いていた。

「これが私の掴んだ情報のすべてよ。」

エスナはステラスに書類を渡した、ステラスはそれに目を通した。

「そちらは包み隠さずと言うことか」

「そうね、連合軍のこと、私達のこと、そして世界の動き。」

エスナははっきりと尋ねた。

「今回の侵略はΣ(シグマ)の意思」。

「そうだよ」

Σとはエグルガルムの持つ世界一の演算処理装置。このΣがエグルガルムのまさに脳だ。

「そして、あなたが求めた解はノーク・シャーレスタを救う方法。」

ステラスは組んでいた腕に頭をつけ、下を向き暫く黙り口を開いた。

「すべて分かっているんだな、だからここに来たのか。君もすべてを知ってここへ?」

「そうね、私はあなた達が医療系の能力者や研究者を秘密裏に集めていたことを知っていたわ。そして、今回の侵略」

リシアは歯切れよく話す、リシアの落ち着いた雰囲気はどこか冷たくも感じられた。

「確かにエグルガルムはいつ侵略を開始してもおかしくなかった、でも決定的な理由がなかった。そして、何よりもあなたがいた」

エスナが割って入る。

「私はあなたを知っていた、だからこそ今回の侵略の原因が分からなかった。でもとある噂を聞いた、あなた達とノーク・シャーレスタの関係。いやあなたとノーク・シャーレスタの関係かしら。」

「ノーク・シャーレスタ。天才的な科学者でΣの生みの親」

ステラスは二人の話を静かに聴いていた。

「君達は何故ここへ?」

エスナとリシアは声を合わせて言った。

「Σを使わせて欲しい」

「アステリオスは今回の戦いはエグルガルムに力を貸すわ。そして、ノークの件も出来る限りの力を貸すつもりよ。」

リシアは分厚い書類を渡した。

「これらはMTC(わが社)の新兵器よ、すでにテストは済ませている。いつでも使えるわ」

「私達エグルガルムは今まで一度も他国にΣを使わせたことがない。例えいかなる取引や恩恵があってもだ」

「彼女に会わせて欲しいの」

ステラスはエスナの言ったことにすぐに反応した。

「それは出来ない」

「彼女の状態は十分に知っている、だからこそ会わせて欲しい。私には彼女の病を知っているかもしれない」

「私達がいったいどれ程の能力者や研究者を集めたと思う?それでも分からないことが君に分かるのか?」

ステラスは感情的に声を出していた、その声が仕草がノークへの思いを表していた。

「彼女は能力者よ」

ステラスは動きを止めた、リシアがステラスに一枚の紙を渡した。

「これはMTCの最高機密よ、そして彼女は私の祖母。世界最大の軍事会社MTCの生みの親、そして万人の脳(マスターピース)の能力者よ」

万人の脳(マスターピース)?」

「彼女は物事を考える時に、自身の脳を活性化させ、思考や演算を人間いや機械よりも早く行えた。そして万人の脳(マスターピース)は侵食型の能力だった」

「ノークもたぶん万人の脳(マスターピース)よ」

「私は一人侵食型の能力者を知っている。彼の能力はそんなに危険な侵食率ではない、でもノークのモノがどうかは見てみないと分からない。」

ステラスは驚きのあまり言葉を失っていた。

「彼女は自身の能力に気付いていな、そして彼女は無意識に万人の脳(マスターピース)を発動している可能性がある」

「侵食は直せるのか?」

「それはまだ分からない。私の知る者はある程度なら時間と自然治癒で治せる」

ステラスの心は大きく揺れ動き、彼が覚悟していたことが揺れ動く。

「彼女はいくら時間がたっても回復しない」

「私の祖母も若くして亡くなっている、でもノークよりは遥かに年上よ。でも彼女の年齢は若すぎる、必ず何か原因があるはずよ」

ステラスはじっと考え決断を下した。

「彼女に会わせよう・・・・・・・」



 大商業国アルファルド 

 西洋風の大きな屋敷のホールには多くの客人が呼ばれたパーティーが行われていた。

「まったくキースの奴は戦争中というのに」

「あいつのことなど考えることなくてよ、今は楽しみましょう。これが最後の晩餐になるかもしれませんし」

アルルはワインを爽やかな笑顔と共に口に運んだ。アルルは水と布で出来た露出の高いドレスを着ていた、それと対照的にティールは真っ黒な上品なドレスに身を包んでいた。

「ティールはせっかく私と同じ位美しいのに、いつも怖い顔ばかりしているから殿方が寄り付かないのよ。もっと笑いなさい」

ティールはガラスに映る自身の顔を眺めた。

「怖い顔か・・・・」

アルルはすでに数人の男達と話し始めていた。

「あちらがガルダスのティール・バールスよ、お噂は皆様のお耳に入っていると思いますわ。実は・・・・・」

アルルはティールに目で合図を送っていた。

「アルル・・・」

ティールはガラスに映る自分にかすかに微笑みアルルのもとへ向かった。


 突然、ホールの電気が消えた。二階から一階に繋がる大きな階段の上にキースが現れた。サングラスとタクシードと言うなんともいえない組み合わせだった。

「皆さん、本日はこん戦争の真っ最中にお集まり頂きたいへん感謝しております」

キースは客人達の笑いを誘った。

「本日はエグルガルムとの決戦前に、皆さんに少しでも結束、団結して頂きたいと思い、このようなパーティーを開催させて頂きました」

そして、大きな入り口にライトが集まった。

「今回のスペシャルゲスト、そして最強の助っ人を紹介いたします」

会場は静まり返り、キースの言葉を待つ。

幻想の道化師アンティック・イマジネイションです」

会場はざわめき扉が開くと共に静まり返った。扉の向こうからは両手に二人の女を連れた、オールバックに杖を持った男が現れた。

「皆さん始めまして、私は幻想の道化師アンティック・イマジネイションの団長を務める。スティーグ・フェニシアでございます、よろしくお願いいたします」

スティーグはホールの中央まで来ると深く頭を下げた。

そして、辺りは鮮血に包まれた・・・・・

死んだ者、切り裂かれた者、折れ曲がった者・・・・・、半分近い者が一瞬で命を終えた。スティーグは顔を上げ、両手を広げ話始めた。

「今のは幻想の道化師アンティック・イマジネイション流のご挨拶でございます。謎の多い組織な故、信じて頂く為にこのようなイベントを行いました。それにこの程度のことでお亡くなりなる方は、どの道長くないかと思いましてね」

誰一人として彼のジョークに笑わなかった。

「皆さんお楽しみいただけましたか?」

沈黙が続く中、キースの拍手が響き渡る。そして次第に大きな拍手に包まれる。

「ありがとうございます、それではパーティーの続きを始めましょう。」

スティーグが指を鳴らすと共にあったはずの多くの死体や鮮血は姿を消し、何もなかったかの用にホールはもとに戻る。

「素晴らしいよ」

キースは二階から万遍の笑みでホールを見つめていた・・・・・

                         ~つづく~


今回もありがとうございました。

今週は頑張って投稿していこうと持っております。

よろしければお付き合いください。


あと三章が完結しましたらとあることを行います。

正直な話、読んでくださっている方々にはあまり関係ないのですが・・・


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