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Acht;untitled  作者: 鳴谷駿
第三章 Struggle Significance Start
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第三章 C.C.C Ⅰ

こんにちは。

投稿完了致しました、暫くは戦いばかりですがよろしくお願いします。

また登場人物が増えてしまった。


 ~第三章 C.C.C Ⅰ~

 旧デルガナス 某所 エグルガルム仮設基地

 彼女は私達に希望を与えた。かつてエグルガルムは多くの問題を抱えていた、環境、資源、疫病などの多くを抱えたこの国を一人の女性が救った。彼女の多くの発見と発明は国を潤し、民を救い、私達に力を与えた。しかし、彼女は自分を救えなかった。今も彼女は動くことも出来ずに、横たわり薄れ行く意識の狭間を放浪する。

彼女の姿は美しく儚い花だった。私は彼女の為に多く命を奪っている・・・・

「なんて顔してやがる」

ステラスは浅い眠りから目を覚ました。

「リオルか、何故ここに?」

ステラスは金色の長髪をした長身の男に目を向けた。

「てめえが、そんなだからだよ」

リオルは生命力に満ちている、エグルガルムでも私にこんなクチをきけるのは、リオルだけだろう。

「戦況のことか?」

リオルはステラスの前にある机を叩き潰した。

「それもだが!!何で一人で戦った?」

リオルの態度にステラスは冷静に返事をした。

「私が前線に・・・」

「てめえ、まさか自分一人で戦った方がいいとかぬかすのか?」

リオルの言った内容はまさにこれからステラスが言おとしていることだった。

「ふざけるな!!!俺達は何の為にいる。俺達はなんて言った?てめえと共に戦うって言っただろ、トライデントもコンスターズもみんななんて言った?」

ステラスは黙っていた。

「C.Dの投入は延期しろ、次は俺達もでる」

ステラスは依然黙ったままだった。

「聞こえましたか!!!ステラさんよお!!!」

「分かった」

リオルはステラスに背を向けて部屋を向け、部屋を出ながら言った。

「じょうちゃんを助けたいと思ってるのは、てめえだけじゃねよ。あと一人で何でも背負い込むな、周りを少しは見てやれ」

リオルが部屋を出ると、部屋の入り口から二人の少女の心配そうな顔が見えた。

「ミラとベガか、情けない所を見せてしまったな」

二人は勢いよく姿を現して二人で言った。

「私達もリオルと一緒です」

二人は真っ直ぐにステラスを見つめた。

「すっ、すいません、ステラス様!!!とっ、とんだご無礼を」

二人は自分達の言ったことを思い返し、反射的に謝った。二人の姿を見たステラスは優しく笑った。

「私は駄目だな」

二人は驚きながらステラスを見ていた。

「ミラ、ベガ、私に力を貸してくれるか?」

二人は嬉しそうに大声で返事をした。

「喜んで!!」

 

リオルは通路から三人のやり取りを見ていた。

「まったく、ステラスのやろうは、これだから困るよ」

リオルは真剣な顔になり通信機に問いかけた。

「ネーリン、奴の居場所を教えてくれ。この件はステラスには言うな」



 ベルヌ王国 国境付近 ベーテル大平原

 ベーテル大平原ではエグルガルムの進行が開始されていた。戦況は同盟軍側が圧倒していた。前線のアルルとティールが圧倒的な力を振るっていた。その戦況を遠くからキースは見ていた。

「いやぁ、あの二人が意気投合したのは良かった、これでベルヌは大丈夫だね。ガルダスも黒いのが引き受けてくれたし、あとはアルファルド(うち)だけかぁ。たぶん今回は三国同時に来ないと思うけどっと」

その時、前線に光が降り注ぎ爆発が起こった。

「来たよ、どっちかなっと?」


 前線は一瞬で火の海に包まれた、空から降り注ぐ光が正確に連合軍を貫き、焼き払った。

真っ白な服を着たステラス達の前に、厚い水の貝殻と漆黒の盾が火の海に現れる。

「これが世界最強の力か」

「噂ほどではなくてよ」

アルルとティールがステラス達の前に姿を現す。ステラスは二人に問いかける。

「降伏しろ、無駄な犠牲はお互いに望んでいまい」

「馬鹿にしてるの?私をアルル・ケールタスと知っての発言?」

ステラスは挑発に乗ることなく冷静に答えた。

「そのつもりだが」

アルルを巨大な貝が包み、無数の水の球が現れる。

「これが回答よ」

ステラスはティールを見た。

召喚(リコール) 魔装 ザガン 魔弾 ハルファス」

ティールの体を漆黒の鎧が包み込み、漆黒の羽が現れる。手には漆黒の散弾銃が現れ、それをステラス達に向ける。

「分かった、ミラ、ベガ。援護を頼む」

二人は無表情にアルルとティールを睨む、そしてミラは両手に手袋をはめる。それと同時に無数の薄いバリアが現れ、ステラス達の周りを回り始める。ベガは自分の体より大きな銃を構える。ステラスの銀の玉が無数に弾ける。

「二人とも行くよ」



 ガルダス ガルダス湖周辺

 重力操作者グラビティー・ウォーカーは退屈そうに湖の辺でエグルガルムを圧倒していた。

「攻撃がやんだネ、もうお終いかぁ。エグルガルムもこんなもんか」

「てめえが重力操作者グラビティー・ウォーカーか?」

重力操作者グラビティー・ウォーカーは突然響いた声に驚いた。

「よく気付かれずよくこんな近くまでこれたね?」

リオルは不機嫌そうに近くにあった木を引き抜き、重力操作者グラビティー・ウォーカーに投げつけた。その木は重力操作者グラビティー・ウォーカーに届くことなく押しつぶされた。

「そうも呼ばれてるかなっ」

「悪いけど、死んでくれよ!!!」

「やれるものならどうぞっと」

次の瞬間、リオルは重力操作者グラビティー・ウォーカーを掴み地面に叩きつける、地面に亀裂が入り重力操作者グラビティー・ウォーカーの意識が一瞬飛ぶ、リオルはすぐに跳ね上がった重力操作者グラビティー・ウォーカーを掴み思いっきり拳を叩き込んだ。拳を振るうと同時に肘の辺りから空気が噴射され拳が加速される。重力操作者グラビティー・ウォーカーは大きく吹き飛び何本かの木をへし折り、地面に倒れ込んだ。

「ちっ、まともに決まったのは一発目だけかよ」

重力操作者グラビティー・ウォーカーは腰を摩りながら立ち上がった。

「常人なら死んでるよ」

「殺すって言っただろ」

                    

 

 旧デルガナス 上空

遥か上空を巨大な飛行艇が飛んでいた。その飛行艇にはHoundsのエンブレムがあった。

「とっ、言う感じが今回の作戦になりますが・・・」

桜家は周囲を見渡した、そこには様々な顔ぶれがそろっていた。

「では各自、作戦の準備をお願いします」

作戦室は会話一つなく殺気に満ちたものであった・・・・


 

 ガルダス ガルダス湖周辺

 リオルは言葉が重力操作者グラビティー・ウォーカーに届くと同時に重力操作者グラビティー・ウォーカーに拳が向かっていた。重力操作者グラビティー・ウォーカーはかわし切れずに拳が胸を捉える、そして吹き飛ぶ。

「面倒な能力だな」

リオルは拳を握り締め、重力操作者グラビティー・ウォーカーを睨みつける。

重力操作者グラビティー・ウォーカーは綺麗に着地して微笑んでいた。

「速さは一流だね、ステラス以外にまともなのがいて嬉しいよ」

「ずいぶん余裕だな」

リオルは重力操作者グラビティー・ウォーカーに向かう。

「潰れちゃいな!!」

リオルの周辺が歪む、リオルは自身が潰れる間もなく重力操作者グラビティー・ウォーカーに近寄った。

「遅いんだよ」

リオルは重力操作者グラビティー・ウォーカーを殴る、そして吹き飛ぶ重力操作者グラビティー・ウォーカーを捕まえ、拳を叩き込んだ。

「軽かろうが捕まえちまえば関係ないだろ!!!」

重力操作者グラビティー・ウォーカーから砕けるような音が響く、さらに頭から地面に投げつけ、両手を重力操作者グラビティー・ウォーカーに向ける。

「終わりだ」

衝撃波と共にリオルの前方が吹き飛び、地面が抉れすべてが粉々に消し飛んだ。リオルの両肩から熱気が吹き出た。

「くたばったか」

「今のは危なかったヨ」

リオルは辺りを見渡した、しかし重力操作者グラビティー・ウォーカーの姿はない。奴がもしこの状態で能力を使われるとリオルに勝ち目はない。

「逃げるのかよ、卑怯者」

リオルは賭けに出た。最悪、声の聞こえた方に行けば重力場から逃げ切れるかもしれない。

「大丈夫だヨ、今は君を潰さないから」

「何故だ?」

リオルは重力操作者グラビティー・ウォーカーの言葉を信じず、居場所を探る。だが声は様々な方向から響く。

「今はいったん引いてくれるかい?君とはまた後日戦うよ、僕はただ楽しむ為に連合側にいるだけ、ねっ信じてよ」

リオルはそれでも引き下がろうとしなかった。

「もーう、はっきり言わせてもらうよ、ステラスが危ないヨ」

リオルは少し驚いたがすぐに冷静に対応した。

「そんな手にのるか」

「だからさっ、ガルダスとベルヌの二人なら間違えなくステラスの勝ちだよ。でも、今回はまだいる」

「キースか、でもこっちはステラスだけじゃない」

「違うよ、子犬ちゃん達さっ」

そして、辺りは静かになった。

「子犬ちゃん?」

リオルはすぐに通信機を手にした・・・・・



 ベルヌ王国 国境付近 ベーテル大平原

 平原には無数の光が輝いていた。ステラス達への攻撃はミラのバリアがことごとく遮断した。ステラス達は一箇所に固まり、それぞれが自身の能力を最大限に発揮し、二人を追い詰める。ティールの放つ魔弾は炸裂し黒い影を纏い標的に向かう、それを正確にステラスが打ち落とす。

「駄目だ、攻撃が届かない」

「お互いに相性が悪すぎる」

アルルとティールは確実に追い込まれていた。ステラス達の攻撃が光学兵器である為、アルルの力で攻撃を弱体化できているが、それにも限界があった。

「あの小娘の充填が終わったらやばいわね」

「そうだな、私も次は耐え切れん」

問題はベガの高出力光学兵器だった。すでに二発が放たれていた、一発目はアルルが、二発目はティールの漆黒の盾が攻撃を防いだ。

「一発目と二発目の間隔から次までは一分弱だ」

「わかってるわよ」

「私はもうあれ程の攻撃を防げる盾は召喚出来ない」

アルルはステラス達を睨みつけ、攻撃をかわしながら言う。

「奇遇ね、(わたくし)もあれほどの攻撃を止める量の水量はもう無理よ」

ステラスは銀の玉で二人を追い込む。

「降伏したまえ、君達ほどの者ならば次で終わることは分かっているだろ」

「ステラス様、次弾発射まであと70秒です」

「あと70秒だ、どうする?」

アルルは辺りに浮かぶ水の球を集め大きな貝を作る。

「わかった」

無数の光が二人に降り注ぐ、それをアルルが自身の水と共にかき消す。

「|召喚 魔弓 レラージュ」

ティールは無数の光をギリギリでかわし、漆黒の矢を放つ。矢は分裂しステラス達を襲う。無数の矢をミラのバリアが阻む、矢はバリアを歪ませ、ステラス達へ降り注ぐ。

「オートガード突破、レベル2作動」

ステラス達を半透明のバリアが包み込む、漆黒の矢は数を減らしながらもそれを貫く。ステラスは依然、冷静に立っているだけだった。

「レベル3作動」

ステラス達の周囲に多くの光の玉が現れ、それらが漆黒の矢とぶつかり消えていく。

「これで終わりか」

「いや、まだよ」

ステラスの周囲から水が噴出し、水の障壁が三人を包囲した。ステラスは上を見上げる、上から水の鯨が口を開けて迫る。ステラスは銀の玉を集め、鯨を迎撃する。大量の水が蒸発し、視界が遮られる。鯨は体積を少なくしつつもステレス達を飲み込んだ。水しぶきの中からティールが青く光る槍を持って現れる、その槍がほんの二、三メートル距離からステラス達に放たれる。槍は辺りの水を飲み込み大きくなり水しぶきと共に爆発した。


ティールは水の膜に覆われ、アルルの横に戻った。

「これで限界よ」

ティールを覆う膜が消える。

(わたくし)も空っぽですわ」

二人は消え行く水蒸気と水泡の中を見つめる。その中には大きな銀の玉があった。

「どうやらここまでね」

「悪くない戦いでしたわ」

銀の玉は少しずつ解れ、ステラス達が姿を現す。

「ベガ、撃て」

ベガの持つ大きな銃が変形し、光が放たれた・・・・


                          ~つづく~


最後までありがとうございました。

連休中の不調を吹き飛ばす勢いで書いております!!!

C.C.C Ⅱもすぐに投稿できるかと思いますのでよろしくお願いします。


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