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Acht;untitled  作者: 鳴谷駿
第三章 Struggle Significance Start
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第三章 S.S.S Ⅱ

こんにちは。

またしても投稿が遅くなってすいません。

今回もよろしくお願いします。

 ~第三章 S.S.S Ⅱ~

 ベルヌ王国 国境付近 ベーテル大平原

 戦況はベルヌが圧倒していた、召喚される魔物達とベルヌの兵がエグルガルムを圧倒する。そして、空から三つの矛が降り注ぐ。

 「ガルダスの奴がなんでいるの?」

 「自分で考えな」

 「すーげな、あれが最強の召喚士の力か」

 飛び交う弾幕を楽しそうに話しながらかわす。

 「あいつを落とせば、最低でもガルダスは落ちね」

 「やっちまおうぜ」

 空を走る三つの矛、三人の男はボードの様なものに乗り空を翔る。三人は真っ直ぐに召喚士の女へ向かう。彼らがトライデント、エグルガルムが誇る天空の矛。

 「一撃で仕留める」

 三人(トライデント)の一人が二本のブレードを構える。

 「OK!!」

 もう一人の手が微かに振動を始め、三人目は不思議な形の銃を構えた。三人は地面ぎりぎりを翔る、すれ違うベルヌの兵を切り裂き、砕き、狙い撃つ。そして、召喚士のもとへ向かう。

 「来たか、召喚(リコール) 魔装 オリアス」

 銀と黒の混じった髪の召喚士の両手に漆黒の鞭が現れる。そして、漆黒の獣に乗り、三人を正面から向かい討つ。

 「向こうさんもやる気だぜ」

 三人は召喚士の前で弾け飛ぶ、中央に銃を持った男が残り、両側から二人が挟み込む。召喚士はそれを鞭で迎撃しつつ、二本のブレードをギリギリでかわす。振動する腕が召喚士を捕らえる、迫る腕を漆黒の鞭が阻み、蹴りを叩き込み地面に叩きつけた。召喚士は一人で三人を圧倒していた。三人は囲むように召喚士から距離をとる。辺りで戦う兵士達は次元の違う戦いに手を出す事が出来なかった。

 「駄目だったじゃん」

 「何が一撃だよ」

 「デュエなんて、一発もろに喰らってるしさ」

 三人は依然として楽しそうに話していた。

 「もういいかい?こっちはお前らと違って暇じゃない」

 召喚士は会話を遮った。

 「強気だね」

 「自分が最強とでも思ってるクチだね」

 「自身満々」

 召喚士は鞭を振るおうとして、吐血して膝をつく。

 「俺が無料(タダ)で一発喰らうと思う?」

 「俺達舐めすぎ」

 「まぁ、一対一ならあんたの方が強いけど、これは戦争。勝ったらOKなの」

 召喚士は自身の傷の具合を確かめる。外傷がない事から内臓がやられていることが分かった。全く動けない訳ではないが、次の三人からの攻撃を完全にかわす事が出来ないのは明らかだった。痛みに堪えて立ち上がる。

 「さすがだね、簡単には倒れないか」

 「目が死でないしね」

 「拍手、拍手と」

 三人は同時に召喚士へと向かう。

 「召喚(リコール) アルル・ケールタス」

 突然、地面から水が噴出し三人の行く手を遮る。

 「私の力をお貸ししましょうか?」

 「よろしく頼む・・・・・」



 ガルダス ガルダス湖周辺

 「限界だ、撤退する」

 エグルガルムの部隊が次々に撤退を始めていた。

 巨大な湖の前に一人の男が楽しそうに立っていた。

 「もう撤退かい?ステラス辺りが出てこなきゃ、エグルガルムもこの程度か」

 その時、男は空に目を向けた。

 「落ちちゃいなヨ!!」

 数機の爆撃機が地面へと吸い込まれた。

 「全く退屈だよ、こっちは楽しめるってことだから手を貸したのにネ」

 重力操作者グラビティー・ウォーカーは不満げに笑う・・・・



 ベルヌ王国 国境付近 ベーテル大平原

 平原には巨大な水の球が多く浮かんでいた。そして、巨大な水でできた貝が三人(トライデント)を追い詰める。

 「何だよこの力の規模は?」

 「Sどころじゃないよ」

 エグルガルムの大群の殆どは壊滅状態だった。三人を無数の水の触手が追い回す。

 「バラバラにしても駄目だ!!!」

 「あの女を叩け」

 貝の水の貝殻に守られ、真っ白い肌に青い髪をした女は水でできた椅子に優雅に座っている。

 「エグルガルムの三下達が、(わたくし)に歯向かうだの身の程をわきまえなさい」

 三人は青い髪の女に向かう、水の触手をかわし、貝近づく。水の貝殻が三人を阻む。

 「弾け飛べ」

 三人の両手が貝殻に触れると弾け飛ぶ。ブレードを持った男が青い髪の女に斬りかかる。

 「お一人ではなくてよ」

 召喚士が水の中から現れる。

 「さっきのお返しだ、召喚(リコール) フォルネウス」

 青く光る槍が男を捕らえ、水しぶきと共に炸裂する・・・・

 

 

 大商業国アルファルド 大樹海ウーブス

 巨大な爆心地から離れた所に男はいた。

 「キース様」

 数人の部下達がサングラスをかけた男に駆け寄った。

 「大丈夫さ、かすり傷だよ」

 「やはり私達もお供すれば・・・・」

 キースは真剣な顔で言った。

 「関係ないよ、彼は強すぎる」

 部下に手当てを受けながら報告を受ける。

「キース様の読み通り、ステラスはアルファルドへ。トライデントはベルヌへ進行しましたがアルル様とティール様により撃退。その他の戦力がガルダスに向かいましたが黒服の男が撃退したとのことです」

 「そうか、奴はちゃんと動いたみたいだね。アルルちゃんとティール嬢も共闘出来たみたいだし、第一段階は成功かな」

 キースは大商業国アルファルドの王である。アルファルドは軍を持たない、自国の警備はすべて用兵が行う。それでも一つの国が成り立つのはこの男の力である。

 「さあ、次はどうくるかな?」

 

 

 アステリオス帝国 首都アステル 王宮内

 「今回の作戦への参加は有志とします。」

 王女エスナの声が響いた、ハウンズの各隊長は静かに席を立った。

 「リゼリを含む第二小隊の参加は難しいようです・・・」

 ヅバイがため息混じりにエスナに言った。

 「さっき連絡が入ったわ、私のミスよ。少しでも早くジャス達の力を使いたかったから・・・」

 報告内容は以下だ。リゼリは半身の能力侵食で絶対安静、スキンヘットの男と丸い眼鏡の男も重症、ジュラルとユウも重症。

 「ジャスはどうなの?」

 「軽症のようです」

 「ジャスに私の所に来るように伝えておいて」

 ヅバイは不安げに返事をした。


 アステリオス帝国 首都アステル ハウンズ専用医務室

 フロルは心地よい音色で目を覚ました。真っ白な天井と体中の痛みが自身の状況を痛感させた。

 「箱美芽隊長?」

 ベッドの横には鼻歌混じりに果物の皮を剥く隊長の姿があった、普段との違いに最初は隊長だと思えなかった。とても隊長が女らしくて綺麗で少し緊張している自分に驚いた。

 「起きたね」

 「すいません」

 隊長は何か分からない様子で僕を見ていた。

 「何故あやまる?」

 「隊長に恥を・・・・」

 突然、部屋に笑い声が響いた。

 「隊長?」

 四季はそっとフロルの頭に手を置いた。

 「お前は何を望む?」

 隊長の突然の質問に反射的に声が出た。自身の望むことが素直に言葉になった。

 「負けない力、誰にも負けない力です」

 四季はそっと頭から手を離してベッドに背を向けた。

 「フロル、私についてこい」

 「・・・・・・・・・・」

 僕は聞いた、隊長は初めて僕を名前で呼んだ。医務室にすでに隊長の姿はなかった。僕は力いっぱいの声を出した。

 「すぐに追いつきます」


 四季は医務室の外でフロルの声を聞いていた。とても嬉しそうに、いつもの自身の欲を満たすものへの嬉しさではない喜びを感じて。医務室の外には人影があった。

 「何のようだい?」

 四季は愛に尋ねる。

 「・・・・・・・・・・・」

 「ちょうど私もお前に用があった、でも今はそう言う気分じゃない」

 愛は黙って四季を見つめた。四季は冷たい声で言った。

 「次はないよ」

 「・・・・・・・・・・・・・・・・」

 愛は四季の纏う殺気に何も言えなかった、この一瞬で愛は完全な力関係を理解した。

 「あいちゃん、四季には勝てないよ」

 突然、後から桜家隊長の声が聞こえた。

 「あいちゃんもセルギアの一件で強くなったみたいだけどね、それでも勝てないよ。四季の奴はただ能力が強いだけじゃない、だから第一小隊の隊長なんだよ。あ~怖い怖い」

 桜家はそれだけ言って立ち去った。

 

 

 ベルヌ王国 国境付近 ベーテル大平原 

鉄屑の広がる中、二人は優雅におしゃべりしていた。

 「まさか、あなたと共闘するとはね」

 真っ白い肌に青い髪をした女は水でできた椅子に座り、銀と黒の混じった髪の女と楽しげに話していた。

 「そうね」

 「ワイン飲むの?」

 青い髪の女は急に訪ねた?

 「少しなら」

 「召喚して頂ける?」

 銀と黒の混じった髪の女の手に突然、ワインのボトルが現れる。

 「流石ね、ありがとう」

 水で出来たワイングラスで二人はワインを飲む。

 「ありがとう」

 銀と黒の混じった髪の女は少し恥ずかしそう言った。

 「いいのよ、ここは私の国だし。私もあいつの作戦に私も乗っただけ、むしろこの時期に自国を出て、ベルヌに来たあなたに私が礼を言うべきよ」

 「そうか」

 銀と黒の混じった髪の女は少し頬を赤くしてワインを覗き込んでいた。

 「最強の召喚士 ティール・バールス、思った以上に可愛いじゃない」

 ティールは驚いたような顔で青い髪の女を見た。

 「自己紹介がまだだったわね。知っていると思うけどアルル・ケールタスよ。世界最強の水の操作者(アクア・モデラー)よ」

 

 

 旧デルガナス 某所 エグルガルム仮設基地

 ステラスは深刻な顔で事態を分析していた。彼にとっての最大の誤算はキースを逃がしたことでも、ベルヌの敗戦でもない、重力操作者グラビティー・ウォーカーの存在だけだった。その時、部屋のドアが開いた。

 「ステラスさみゃ、ネーリンです」

 声の先には厚い眼鏡をした女がいた。

 「トライデントの馬鹿どもが帰還しますた、ウノは重症かと」

 「報告わざわざありがとう」

 ステラスはすぐに話を終えようとした。

 「C.Dが稼働実験を終え、実践配備可能との連絡が」

 ステラスは天井を見上げ、祈るようだった。

 「分かった、稼働可能なものはすべてこちらに回すように連絡を頼む」

 ネーリンは静かに部屋を出た。

 「神はどれほど死を望むのだろうか・・・・・」

 

                             ~つづく


最後まで読んで頂きありがとうございます。

投稿が遅くてすいません、私自身が他の作品に浮気をしてしい・・・・

定期的な連載はこちらの作品メインで続けるので頑張りたいと思っておりますが、次話が全くの白紙なので・・・、今月中にでも二回ほど投稿できればいいなと考えております。

読者の方、本当に未熟な文章ですがお付き合いくださり、ありがとうございます。

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