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槌の戦士は今日も旅する  作者: 砂凪菜義
一章 槌の戦士は草原をさまよう
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冤罪

「あっあれは…」


 湖から歩いて十分ほどして


 視界に映ったものに俺は感動をした。


「村だ!!」


 やっとだ、やっと人に会える。


 前の世界では嫌というほど人がいたのに


 この世界では全然出会わないから本当に心細かった。


 村は一メートルぐらいの高さの柵に囲まれてあった。


 遠くから見たときには柵の中に畑や牧場、


 民家らしきものが見えていた。


「どこから入るんだ…?


 たぶん柵超えて村に入ったらダメだよな」

  

 柵を飛び越えたら不法侵入になりそうだ。


 どこかに門みたいなのがあると思うんだけど。


 ここからじゃよく分からない。


「お前そこで何をしてるんだ?」


 門はないかと柵の近くで探していたら


 村の中から声をかけられた。


 声の主に目をやるとスキンヘッドの50歳ぐらいの


 おじさんが立っていた。


 おじさんはなかなかの筋肉質で身長が二メートルぐらいある。  


 見た目ヤクザ。


「この村のかたですか?」


「そうだ、お前は泥棒だろ」


「はい?」


 いきなりの「泥棒」という言葉に一瞬聞き間違いでも


 したのかと思った。


「それとも盗賊か?最近村の畑を荒らしてるのはてめぇだな!!」


「え~!?、そんな…俺ここに初めて来たばかりです!」


「とりあえずついてこい!!」


 ここで逃げたら確実に俺のことをこれから泥棒か盗賊という


 勘違いをされるだろう…それは勘弁してくれ。


「はあ…分かりました、どこから村に入ればいいんですか?」


「どこからっていつもみたいに入ってこいよ」


「そのいつもが分からないんですよ…」


「じゃあ門はあるがめんどくせぇから柵越えてこい」


 念願の村に入ることができたが


 最悪のパターンだ。


 






 


 

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