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閑静

作者: 山出 幸宏

これは、ある日の出来事である。ある日とは、いつなのかは、誰もわからない。最近よく耳鳴りがするということはないだろうか。最近よく金縛りになったということはないだろうか。最近よくホラー映画を観ているということはないだろうか。この世には、まだわからない霊的パワーが存在するかもしれない。そう語るのは、細竹という霊的物を信じている人物である。その話し相手になっているのが私、神崎である。私自身は、信じる、信じないというよりかは、起きたことしか信じない派である。それと霊的パワーが存在するのであれば、それはいくつかの偶然の一致が重なり起こるものだとも思う。例えば、身心が疲れきり、メンタル崩壊直前になっていたり、考え事を異常なくらい考えていたり、極度の緊張感に陥ったりした時に突如現れる物だと思う。それが、物か者なのかは、わからないが、突如現れるのだと思う。細竹は、最近よく耳鳴りがするらしい。私は言う。「そんなに耳鳴りがするなら、耳鼻科に診てもらったらいいんじゃあ」とボソッと言ってみる。私自身中耳炎にはよくなる。その際すぐには気づかずに、両方の耳が中耳炎になっていたこともある。また、違和感だけで痛くなる前にと思い耳鼻科で診てもらうと外耳炎だったこともある。まあどちらにしても、早めに診てもらうに越したことはない。しかし、細竹はそんな感じじゃないという。耳鳴りは、たしか「ジー」といった音が数秒続くといったイメージである。じゃあどんな耳鳴りなのかを細竹にきいてみるが、言葉じゃ説明できない、感覚みたいなものだと言う。するとそこに「ワッ」と驚かす声がした。しかし誰も驚いていないが、「おう、寺地」と細竹が言う。寺地が現れた。寺地は、霊的物を信じてるかどうかはわからないが、心霊スポットに詳しい人物である。細竹が寺地に耳鳴りの話しを話したら、寺地は「その感覚はやばい」と言う。私は、冷やかしだと思って聞いていたが、数分後に細竹が倒れた。寺地は慌てたが、私は細竹の演技だと思い、「おいおい、またまた、冗談はよせよ」と言って笑っていたが、寺地は真顔だった。寺地は、低い声で誰かを呼んだ。私は何を言ったかききとれなかった。寺地は、何かブツブツ言っている。気味が悪いが、数分後細竹が起き上がって、指で何かを書いている。床になぞり書きなので何と書いているかわからなかったが、寺地が「神」と言うと、また細竹は倒れた。「おい、寺地、お前心霊スポットに詳しかったが、もしかして行ったのか」と寺地に尋ねる。寺地の返事はすぐには返ってこない。もう一度きいてみた。寺地は頷いた。「おい、お前まさか何か、連れてきたんじゃないか」と冗談交じりできいてみる。すると寺地は、また頷いた。寺地は、また誰かの名前を呼んだ。しかし、私にはききとれなかった。しかも、いつもの寺地の声ではなく、何かに憑依されたような声だということは覚えている。すると突然風が吹いた、「ザーッ」、カラスが羽ばたく音も聞こえた。その風と音に驚いて、目を閉じた直後だった。「バタンッ」と誰かが倒れる音がした。しかし、私は目を開けることができなかった。私が気付いた時には、病院のベッドで寝ていたが、何かおかしい。ブラウン管テレビに、古びた照明が私を照らしていた。ブラウン管テレビが急についた。砂嵐だった。私は、怖くなり逃げだそうとしたが、金縛り状態なのか、動けなかった。「カタッ、カタッ」と何かが落ちる音が聞こえた。さらに、「カタン、カタン」誰かが歩いてくる音が聞こえた。そこに人影が見えた。ここまでの記しか覚えていないが、細竹と寺地は消息不明になった。ここは、某地区で有名な心霊スポットの神社だった。その事を私は、知らなかったが、苗字に神が付いていたから、何か霊的パワーに助けられたのかもしれない。


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