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中篇 見習い従士の一日 「さて、修行の時間です!」

銀糸の従士の一日、中篇?


です。

お昼が過ぎ、皆さんのお昼の片付けが終わった私とお母さんは、地下の修練場へ向かっております。


普段は、サクラ様が修行に使われているのですが、今日は、三人でギルドに依頼を受けにいくそうです。


私も、行きたかったですねー。


たまには、お外で思いっきり遊びたいです。


と、つきましたね。


いくら愚痴をいっても修行は修行、無くなるものではありません。




ここは、魔法防御と物理防御がかかっているそうなので、いくら暴れても大丈夫だから。


て、お母さん、私は魔獣じゃないですよー。


ユノスと違うんですから。


あら?珍しくお母さんが何か武器のような物をもっていますね。


「ドロシー、今日は私も武器もちでいくから、死なないように本気でおいでよ」


って、いつも使わない地下手練場のつかう宣言した理由は、お母さんが本気で暴れるためですか!?


いつも、素手のお母さんに軽くあしらわれている私が、本気のお母さんに敵うわけ無いじゃないですか!


「それじゃあ、いくわよ」


て、持ってるものも何もって来てるんですか!


そ、それ、お母さんが現役時代に使っていた、「変化式・二段包斬刃」じゃないですか!


娘相手に『銘』もちの武器を持ち出すなんて、気でも狂ったんですか!?




「変化式・二段包斬刃」-その名のとおり、二つの武器の顔を持つ変形武器である。


もともとは、愛用していた大鉈――お母さんは包丁だと言い張るが――と大鎌――お母さんは草刈鎌だと言い張るが――に『銘』が刻まれた時に合体して一本の武器になったものらしい。


威力や切れ味だけでなく、姿形まで変わってしまう『銘』いまだ、解明されていない、謎多きものである。




私の前で、大鎌の「二式・竜頭刈り」を構えるお母様。


その名のとおり、竜を首を刈り取った武器を実の娘にむけますかお母様。


もう、涙も出ません...。


「かわしなさいよっと...」


え?見えない?


風切り音も無く、ジッと首元が熱くなる。


そして、後から冷たい鋼の感覚が私の首筋に押し当てられた。


「だから、本気を出さないと死ぬわよっていってるでしょー」


と、笑顔のお母さん...。


怖いです、ブルブル。



「さて、仕切りなおしね」


と、首筋から大鎌を外すと、お母さんが一定距離を開けて構えなおしました。


そして、私の首筋には何かが流れおるような感覚が...。


あわてて、手でふき取り、それを見ると...。


血でした...。


あら、意識が...貧血...かな...。


そこで、私は、意識を失いました。




「アハハッハッハハハッハハッハハッハハハッハッハハハ!!!!!」


地下修練場、そこで対面している二人の銀糸の女性、一人はまだ幼く少女といってもいい年齢だろう。


しかし、今、彼女の口からは壊れたような笑い声があがり続けていた。


「あら、やっと本気になった見たいね...さて、その力確かめさせてもらうわよ!」


優しい微笑を浮かべていたもう一人の女性も、その笑顔をしまうと、厳しい戦士の表情になった。


「い、いくよ、アハハハ、おかあさん!」


幼い少女が、スカートの中に手を入れると、刃物を二本取り出す。


左手に逆手に持っているのは、外見は果物ナイフ程度の大きさだが、その刀身は怪しく真っ赤に染まっていた。


そして、もう片手、本来は刃渡り三十センチほどであったはずの包丁は、刃渡りを六十センチほどに伸ばし、その刀身は果物ナイフと同じく赤く禍々しい光を放っている。


「あらあら、素敵な相棒ね、『銘』はなんていうのかしら?」


妙齢の女性が、楽しそうに少女に尋ねている。


「んーーー?めい?ああ...『銘』のこと?


確か、『石榴』と『血染め桜』だったとオモウヨー...」


先ほどまで見せていた、少女の顔ではなく、壊れた笑いを浮かべた少女が、楽しそうに答えている。


そして、答えながら、もう一つスカートの中から何かを取り出した。


それは、赤いリボンのような?


それで、髪を結いあげていく少女を見ればそうとしか見えない赤い帯状の物体。


しかし、よく見れば、その帯の色はまだらの赤だった。


「ふむ、主人の血を吸って『銘』を得た、二刀の武器と、何か加護が付与されたように見える包帯ね...


たく、あのガキは、斬られた位で『銘』器を二本も作り出すなんて、本当にどうなっているのよ...」


そう呟く女性に、壊れた笑い声を上げながら少女が切りかかっていく。


「あははははははっはははははははははあっはははは!!!


血を!


血が見たい!血をみせてぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」


しかも、どうやら少女の『銘』器は呪われた類の物らしい。


「たく...、あのガキ、後でぶん殴ってやる」


呆れたように呟いて、女性は少女に向かって駆け出した。



とりあえず、これが今年最後の投稿になるでしょうか?


切りの、良い所にしたかったのですか、戦闘シーンはまた次回。


もしかしたら、戦闘シーン割愛するかもしれませんが、書けるように頑張りたいと思います。


それでは、また来年もよろしくお願いいたします。


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