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七話 やっぱり、盗聴は犯罪らしいです

ぼこぼこです。

「この子ね、ハーフエルフなのよ」


朝食の席で、皆が団欒している中、唐突にキャシー姉さんが俺達二人を見てそういった。


ちなみに、食卓には俺、サクラ、父親、母上様、キャシー姉さん、ユノス、アイウスの順で座っているため、自然、隣をさしてこの子といわれればその先にはユノスしかいない。


「へー、すごいですねー」


何がすごいのかは、自分でもわからないが、ここは、そういっておくのが礼儀であろう。


「へー、すごいですねー」


ん?、間違えているわけじゃないぞ、隣に座っているサクラも同じ表情で、同じ感想を漏らしていただけだ。


そして、俺達二人の表情をじっくりとみていたキャシー姉さんは、やっぱりねとため息をつくと。


「だからね、この子と戦って欲しいのよ」


と、唐突にいいました。


もちろん、いわれただろう俺達の反応は。


『はぁっ!!!』


である、まあ、俺達だけでなく机を囲んでいるユノス以外の人間は皆同じ表情をしていたが。






と、いうわけで、俺達は今いつもの草原&森地帯に来ている。


ちなみに、親達は何か言いくるめられて承諾。俺達二人も抵抗を試みるが。


「ちなみに、二人とも盗聴は犯罪よ」


と、にっこり笑顔でいわれてしまったので何もいえなくなった。


--なぜ、ばれた(ですの)!


対戦方式は、こちらが二人対ユノス一人の、時間無制限、親が止めるまで制だそうだ。


まあ、ちゃんと理由を聞いてみれば強力な種族とのハーフエルフなため、手加減を覚えて欲しいといった話だったので、もう、拒否する理由も見当たらなかった。






「それでは、はじめー」


と、アイウスの気の抜けた号令の元、俺達は散開する。


サクラが気配を消しながら背後の森の中に、俺はユノスに向かって一直線に突っ込んだ。


-火属性中級詠唱スペル「ファイアボール」


ある程度、思考の元追尾できる「ファイアボール」五個放ちながら、その影からユノスの背面に回りこむ。


「シッ!」


そして、その細い首筋に手刀を打ち込んだ。


ままの体勢で、俺は空を飛んでいた。


空中に浮いたまま、目の前に白金の海が広がるのを確認する。


どうやら、俺は、手刀を打とうとして、そのまま視認できない速度で手首を掴まれ投げ飛ばされたらしい。


そして、俺の前には今、表情をゴッソリと落としているユノスが、右手を握った状態で振りかぶっていた。


「ゴハッ!!」


空中でかわせるはずもなく、そのまま地面にぶつかりもんどりを打つ。


ユノスは、俺を殴り飛ばした反動を利用して、そのまま、サクラの隠れている森の方に向かって移動している。


見えない、速すぎて動きが見えないだと!


痛む、身体を持ち上げて、ユノスを追って走り出す。


-サクラ!手加減は無しだ!






-わかっていますわ!兄さん


森に入ってすぐ、兄が吹き飛ばされるのを確認した。


それをみて、からだが震えを感じる。


怒りから来るのか、恐怖か、それとも武者震いか。


いまは、そんな事を考える意味も無い、この子をユノスを本気で叩きつぶす。


-ただ、それだけですわ!


「ユノス、兄さんを痛めつけた償いをしてもらいますわよ!」


感情のまま、右手の腕輪に魔力を込める、人間の中で最も強い力、憎悪の闇を籠めて。


-始動キー


「コード・バリスタ!!」


その瞬間、黒く禍々しいクロスボウが、私の左腕に収まっていた。


-矢を装填する暇も惜しいですわ!


そして、左手をこちらに飛んでくるユノスにむけて構える、右手はクロスボウの弦に添えて。


「連続射出!」


そして、黒き矢を、彼女にむけて、天穿つ『黒き雨』<フォールレイン>を打ち出した。


-『魔法矢連続射出-バリ・ホールソウ』


ガガガガッ。


いうならば撃鉄を落とさない連続射撃である、右手をクロスボウの撃鉄部に添えたまま、引き金を引くごとに撃鉄に矢を装填し続ける。


魔法弓だからこそできた芸当でもあるが、その無茶苦茶も彼女には通じなかったようだ。


「ごほっ!」


鳩尾には、私の『黒き雨』<フォールレイン>を、すべて魔力装甲のみで防ぎきって見せたユノスの握り拳が突き刺さっていた。


「魔族の体力を失ったのを、今はかなり後悔していますわ...」


私の呟きに、不思議そうに顔を傾けるユノスの顔を見ながら、私は意識を飛ばした。



次話はサクラ気絶のため休載します。


冗談です。


次話は、ユノスとクレアの殴り合い、ただの殴り合いです。


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