外伝な外伝 アイナ先生の魔法試験
続きと思った方申し訳ありません。
外伝の外伝です。
もともと、ここには名前を決める云々がかかれていました。
これは、まだ彼が一年生だったころのお話。
「クオーツ君、一年期の進級試験は新しい水魔法の開発だよ」
「は?」
「開発だおー」
「はあ?」
「がんばれ!」
びしっと親指を立てる、見た目合法ロリなような実際はただのロリなアイナ先生。
「ふふん、需要だよ」
「誰に言ってるんですか、もしくは頭が逝ってるんですか?」
「おやおや、君も言うようになったものだねー」
「ありがとうございます、先生のおかげですよ、ところでその右手に溜めている魔力は何ですか?」
「これかい?『瀑布招来』<タイダルウエーブ>だよ」
「ぎゃぶあーーーーーーーーーーーー」
彼の悲鳴を心地よく感じながら、彼女は綺麗さっぱり見ずに流した彼のいなくなった部屋の扉を閉じた。
「ふふ、彼は何を見せてくれるやら、楽しみだね」
といいつつ、あれから数日たってしまった。
今は、進級について一学年の生徒に教頭先生が熱く語っているところだ。
正直、うんざりだ、部屋に戻って研究を続けたい。
つい、暇なので一学年の生徒達の中から彼を捜して見ることにする。
前の方から、
ジーーーーーーーーーーーーーッ
いない、金髪の少女が視線を感じたのかこちらを振り向いたが、彼はいない。
真ん中当たり、
ジーーーーーーーーーーーーーッ
いない、栗毛の少年がのんきに鼻歌を歌っているが、彼はいない。
後ろの方かな?
ジーーーーーーーーーーーーーッ
いない、赤毛の少女がきょろきょろしているが、彼は見当たらない。
ええい、どこだ
と思った矢先、バタンと一番後ろにあった扉が開き見慣れた彼が飛び込んできた。
「完成したぞ!先生」
って、今は教頭が話しているんだがね、どうでもいいガ。
「本当かい!?」
まして、僕も叫んでいるしね。
「ああ、見てくれこれが俺が作り上げた新魔法...」
彼が、中級スペルの『水冷弾』<ウオータボール>を空中に一個、射出する。
その大きさは、普通のものよりも大きいがそれだけなら不合格だ。
「大きいだけかい?」
「なわけ無いだろ、みてろ<フリーフォー「君達!!!!!!」>」
彼が、何かやろうとしたときに、教頭のキンキン声が私達の空気をぶち壊した。
そして、私達は同時に教頭を凝視してしまった、そう、彼も凝視してしまったのだ。
魔法が、どこに向けて飛ばすか照準を決めぬままに。
「だいたい、君はなんだね!いきなり入ってきて!」
「あ、教頭」
「何ですか!アイナ先生!」
「今ので、彼の魔法の照準が教頭になってしまいましたよ」
「はっ?なにお......」
ザッパーーーーーーーーーン
『狙い撃つ滝』<フリーフォール>が校長の頭の上から流れ落ちた。
つまり、彼が作り上げた魔法は、『水冷弾』から『狙い撃つ滝』につなげる二段式の照準魔法だ。
ふむ、威力もまだまだだし、改良の余地はいくらでもありそうだが
とりあえずは。
「ふむ、クオーツ君合格だよ!」
立ちすくむ生徒達の中、胸に魔法柄の紋章が無いローブをきた少年に僕はハンズアップを繰り出した。
水浸しになった教頭のカツラがどこまで流れていったかは、僕の知ったことじゃない。
それでは、次回はしっかりと雅四幕をお書きいたしますので。
そこでお会いいたしましょう。