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インバートリターン

作者: とみとみ

初めての作品です

少し無理矢理感がございますが面白く思っていただければ幸いです。

それではご覧ください!


某所、草は枯れ、川は干からび、霧のような砂埃が舞う大地に1人の男は歩いていた。ところどころ破れている黒い服を見に纏い髑髏の仮面を見に纏った死刑執行人、通称死神。彼は今日も自然の摂理を破ったものに死を与えるべく向かっていた。

その時、遠くに建物が見えた。闘技場跡地、かつて幾千もの戦士たちが戦い、血を流し、勝利、敗北を重ねてきた場所。今は屋根が崩れ、壁に穴が空き、わずかに当初の原型を保ったまま捨てられていた。その中へと入っていく死神、中にはすでに1人の男が立っていた。男が死神に気付き、

「今日も来たのか、お前相当しつこいんだな。」

と、口を開いた。男の名前は"反転"、年齢は不明、だが、少なくとも300年以上前から生きている。

「我は貴様みたいな自然の摂理を破ったものに死を与える存在、貴様を殺すまでは永遠に戦い続ける。」

通常人間の寿命は平均80歳、長くて120歳まで生きると言われているのに対し彼は自らの能力、反転で老けるを若くなるに反転し一年過ぎたらまた老けるにしを繰り返して自分の身体の年齢を変えずにいた

「自然の摂理って…

なんで勝手に作られて、なんでそんなルールに従わなきゃいけないのさ」

「それがルールだからだ。ルールは自分で決められるわけじゃない。自由にしたいのならルールの中で自由にしてくれ」

「はぁ…

もう何百回も戦い続けてそろそろ飽きてきたんだけど。もう俺に勝てないことお前もわかってるでしょ?」

「なら貴様が諦めて死ね」

「…」

男は考える素振りをした。

「ねぇ、思ったんだけどさ」

「…?」

「なんで俺たちの戦いって終わらないんだろうね」

「どう言うことだ」

「普通はさ、勝負には勝者、敗者っているわけじゃん?なのにおれたちが戦ってきて勝ちそう、負けそうはあってもちゃんとした結果にはなってないじゃん一度も」

「それはそうだろう、我は貴様の攻撃を能力で癒し、貴様はそもそもダメージを受けないのだから」

死神には戻すと言う能力があった。その能力でダメージを受けた際に傷を元に戻し直していた

「それでも何百回戦っても決着がつかないことなんてある?そこがどうも気にかかるんだよなぁ」

まずい、と死神は心の中で思った。反転は世界自体を書き換えることができる生まれつきの才能があった。誰も例外ではないはずのルールに背けたのもそれが原因だった。そして死神は世界が反転を殺し、例外のいない世界になろうとするために作られた存在、つまり反転を殺すまでは絶対に死なない存在となっているのだ。しかしそれに気づかれれば反転に書き換えられ死神の存在は消滅する。

「なんかまずいって顔してるね?さては図ぼ…」

反転が言いかけた瞬間死神が鎌を振った

「おいおいいきなり切ろうとするな、話してる途中だろうが」

「これは戦いだ、話なぞ不必要だ。」

「さっきまでノリノリで話してたくせに」

死神が反転の首目掛けて鎌を振る。が、反転は防御の姿勢には入らなかった。そして鎌が反転の首に当たが反転の肉には食い込まなかった。

「今まで散々鎌振ってきて一度も傷をつけられてないのに今更つけられると思ってんの?」

「できないものをできるようにするのが生きものの務めだ」

「生き物かどうか怪しい奴が言ってんじゃねーよそれ」

反転が死神の腹に向けて蹴る。死神は間一髪防御が間に合う。

「まあその反応的に俺が自由になるヒントがここに隠されてると思うのよね。で、これは仮定なんだけど世界自体がお前の負けをなかったことにしてるとしたら…?」

「妄想だな」

「そうかなぁ?結構いい線いってると思うんだよね。だから、試してみてもいい?」

「無駄だ」

「無駄なら君にもなんも起きないから試してもいいよね?」

そういいながら反転は天に向けて手をかざす

「やめ…」

死神は止めようとしたが間に合わなかった

途端空は暗くなり突風が吹く。世界が変わり始めている証拠だった

「やっぱりあってたんだ。これで僕は自由だね」

反転は世界に干渉し反転を殺さなきゃいけないという世界の思いを反転し消したのだ。死神は絶望した。反転を殺すことが目的として作られた死神にとってその目的がなくなれば存在意義がなくなるのと同義、存在意義がなくなったものは存在自体が消えるというルールもこの世界にはあるのだ。死神が反転に聞いた

「お前はなぜそんなに自由を求めるんだ?」

「そんな理由ないに決まってるだろ。人の願望に理由を求める方がおかしいんだよ」

死神は黙った。が、同時に違和感を持ち始めた。存在が消え始めないのだ。普通ならとっくに手足が消え、意識が朦朧とし始めるのに死神の体は五体満足だった。死神が困惑しているところに反転が言った

「なぜ消えないんだって思ってるっぽいな。答えてやろう。俺は世界の願望を反転すると同時にもう一つ反転したものがある。さぁ〜て、それはなんでしょう?」

「何を反転したんだ?一体」

「少しは考えようよ。人が折角問題出してるのに。まあいいや。それはお前の存在意義だ」

「え?」

「お前の存在意義を反転させて俺を生かすことにした。それならお前は消えないだろう?」

「なぜ…なぜだ?お前にそんなことする必要はないはず」

「可哀想だから?」

「可哀想?」

「勝手に作られて、人間を殺せって言われて、しまいにはその命令すら達成できずに死んでしまう。俺がお前の立場だったら自分で存在意義を変えるほどの恨みを持つだろうね、世界に」

「…」

死神が沈黙する

「だからお前が可哀想だと思ったんだよ。そもそもお前に勝っても後に残るのは孤独だけだ。だからお前を助けたんだよ」

死神は俯いていた

「どうした。嬉しくないのか。消しちゃうぞお前のこと」

反転は死神に近寄り手を取ろうとしたが止まった。死神が泣いていたからだ。

「ありがとう…ございます!」

「いいってことよ」

辺りはすっかりが砂埃が消えて晴れていた

2人は朝日を背に歩き出すのだった。

いかがでしたか?

僕は最後らへんの無理矢理感が気に食わないんですが考えるのも疲れてきて妥協しました

次の作品はもっと長くして無理矢理感を消したいと思います

読んでくれてありがとうございます!

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