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4話 俺のスキル、多スギルスキル

並んで町に向かいながら、俺とフィゼさんは色々な話をした。

フィゼさんの住んでいる町は先ほど俺達が出会った場所からそう遠くない、徒歩なら2時間ほどの場所にあるということ。

…徒歩2時間って聞いた時は正直そんなに歩くのかって思ったが、どうやらフィゼさんにとっては”わりと近い”という認識らしい。

そしてフィゼさんは町の宿場で働いていて、都から買い出しの帰り道であったということ。そんな他愛のない話をしながら歩いた。

フィゼさんはというと、あまり俺の出自については聞いてこない。

まぁ親が死んで住む家もないとなると、色々聞くことを躊躇ってしまうのも無理はないか。


「とりあえず町に着いたら、働き口でも探さないとなぁ。」

「そうですねぇ。なにか職業系に使えるスキルはお持ちなんですか?」

「えーと…どうなんですかねぇ?」


俺、スキルってどんなの持ってんだ?そもそもどうやったら確認できるんだ。

ええい、フィゼさん聞くか?でもあんまり物を知らなくても怪しまれそうだしなぁ…よし、とりあえず話題を逸らそう。


「ところでフィゼさん。俺に付き合って歩かなくても、馬車に乗ってもらって大丈夫ですよ?」

「いえ、お恥ずかしながら私、馬車の運転が苦手で…【騎乗】のスキルも持っていないので。」


こ、ここでもスキルか…。これはスキルの知識なくして、この先生きのこるのは無理なのでは…?エリザ、ヘルプミー!!


『呼んだ?』

「おぅ!?」

「はひ!?!?」


どこからか突然エリザの声がして、それに俺が驚いた声を上げて、更にそれにビックリしたフィゼさんの悲鳴が上がる。

なんとまぁ間の抜けた三重奏か。


「エ、エリザ!?ど、どこにいるんだ?」


辺りを見回しても、エリザの姿は見当たらない。


「へ??へ??」

『私は今、天界から貴方の意識に直接語りかけてるの。隣の子には聞こえてないから、貴方このままだとただのやべぇ奴よ。』


そういうことは先に言え!!


「コースケさん…?ど、どうされました…?」

「いえ、その、あの…ちょっと昔のことを考えていたら、ショックから幻聴みたいなものが聞こえた…のかもしれません。」

「そ、そうなんですか…?あの…お気を確かに…?」


心配されてしまった。いろんな意味で。


『私に向けて念じてくれれば貴方の声もこちらに届くわ。』

『それ、もうちょっと早く言ってくんない?』

『ソーリー。』

『はぁ…。もういっす。』

『ともかく、どうやらスキルのことでお困りのようね。

所持しているスキルは【スキルオープン】と念じることで確認できるわよ。』


はえーすっごい簡単。それじゃ早速…


【スキルオープン】!


念じるや否や、俺の目の前には巨大な…PCでいうウインドウみたいなものが現れて

そこにはけたたましい数の文字列が刻まれていた。…いや、これ全部スキル???


「えっ…俺のスキル、多すぎない?」

「へ?」


思わず声に出てしまった。というかこのウインドウ、フィゼさんには見えてないのか。


『ちなみに【情報共有】のスキルで隣の子にも同じものを見せることができるわ。』


うーん、スキルって便利。なになに?


【情報共有】っと


「あら、所持スキル見てもいいんですか?…って、なんですかこのスキルの数は!?!?」

「あ、やっぱりちょっと多い感じですかね?」

「ちょっとなんてものじゃありませんよ!!こんな数のスキルを所持している人、見たことも聞いたこともないですよ!?」


だよね。だってこのウインドウ、巨大な上にスクロールバーみたいなの付いてるもん。

女神ちゃんさぁ…俺、チートはやめてって言ったよね…?

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