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女神の不手際で異世界転生! 最弱な俺が目指す『一発逆転』サクセスロード  作者: おといち


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20話 波乱の異世界就活、終了のお知らせ

「そんなこと言わないでくださいよ!俺、王都で社畜になんてなりたくないです!」

「なんだよシャチクって。…ただでさえレアスキルの【素材調理】だぞ?

その上そんなもんをノータイムで連発できる奴なんて聞いたことねぇんだよ、こっちは。」

「そ、そうなんですか…?」

「コースケさん…発動型のスキルにはクールタイムがあるので、通常連続しての使用なんて無理なんです。

特に上位スキルは下位のスキルに比べてクールタイムが長いというのが常識なんですよ…?」

「【食材調理】ですら一品スキルで作ったら次の一品か二品は普通に調理して、

回復次第もう一度スキルを発動する…ってのが厨房での日常的な風景ってもんだ。それをお前は…。」

「そんな…それじゃあまるで俺がおかしいみたいじゃないですか!!」

「実際おかしいんだよ(です)!!」


お二人さん、綺麗にハモってます。どうやら俺はおかしいみたいです。本当にありがとうございました。


「あ、あのー…それで結局のところ、俺をここで雇ってもらう話って…。」

「あぁ!?お前ここまで言われてまだこんなチンケな宿場で働くつもりかよ!?」


チンケな宿場って、アナタここの主人でしょう…?


「コースケさん…私が言うのもなんですけど、貴方はどこに行っても即採用レベルの超逸材なんですよ?

それなのに、本当の本当の本当にこんな所で働きたいんですか…?」

「おいフィゼ!こんな所とはなんだ!」

「さっきご自分で”チンケな宿場”って言ってたじゃないですか!」

「ぐっ!…お、俺が自分で言う分にはいいんだよ!」


おいおい、なんか変な感じになってきたぞ…。


「二人とも、落ち着いてください。俺は本当の本当の本当にここで働かせてもらいたいんです。

スキルに恵まれ王都でエリート街道まっしぐらの生活なんて、まっぴら御免なんです!」

「…なんかえらい鼻につくな。」

「す、すみません…でも、本心なんです。」

「ほ、本当にいいんですか…?」

「はい。ベティスさんさえ許してくれるなら、ですが。」

「…おかしな野郎だよ、まったく。」

「はは…。」

「わかった。そこまでお前さんがここで働きたいってんなら、もう俺は止めねぇ。」

「!!…じゃあ!」

「あぁ、採用だ。…いや、当たり前だろ。むしろこっちからお願いしたいぐらいだぜ。」

「やったぁ!ありがとうございます、ベティスさん!」


働き口、ゲットだぜ!


「おっと、ただ一つ条件がある。」

「条件…?」

「お前さんが働き過ぎると、なんつーか俺達が人間として駄目になっちまう気がする…。

だから、本当に人手が足りねぇ時に、足りねぇところでだけ手を貸してもらう。」

「た、確かに。…私もコースケさんに頼りきりにならないよう、気を付けます…。」

「は、はぁ…。」

「安心しろ、それでも給金は普通に出す。…お前さん、フィゼの話じゃ住むところも決まってねぇって話だったな。

ウチは宿場だ、余ってる部屋もある。いいところが見つかるまでは住み込みで働けばいい。」

「え!?それはありがたい話ですけど…そこまでしてもらっていいんですか?」

「あぁ。それだけのもんをお前さんは持ってんだよ。…いや、これでも足りねぇぐらいか。」

「いえいえ!そんなことありません、もう十分です!」


なんてこった。働き口だけでなく、住むところまでいっぺんに決まってしまった…実にありがたい。野宿回避です!


「そうと決まればフィゼ、部屋に案内してやれ。…あの一番奥の部屋、あそこが空いてただろ。」

「わかりました。コースケさん、これからよろしくお願いしますね!」

「はい!ベティスさん、フィゼさん、よろしくお願いします!今日はありがとうございました。」

「おう。仕事のことは明日から教えていくから、今日はゆっくり休め。」

「はい!」


波乱の異世界転生生活一日目、どうやら無事に終了しそうです…。

…無事、だよな?なんかいろいろやらかしてる気がするけど…。

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