プロローグ
かなり駄作と思われますがよろしければ最後までご覧くだい。
ちょっと生々しい性描写ありです。
是非幼年期終了まで読んでみてください!評価!お願いします!
「好きです! 付き合ってください!」
「私も好きでした。よろしくお願いします」
俺は学校で話題になるほどの美人と付き合うことになった。
その1週間後、俺へのいじめが始まった。
「おい! お前なんかが付き合ってるわけねぇよなぁ?」
「こんな陰キャがあるわけねぇよ! ははは!」
「ブスは引っ込んどけよ!」
こうして俺を殴り、蹴る3人は隣のクラスの話題のワルたちだ。
俺は彼女が出来たのがバレてからこうして放課後毎日校庭の体育倉庫に呼び出され、いじめを受けている。
この3人は素行が悪いで有名で、酒、タバコ、レイプであったりと噂が絶えることは無い。
そして主犯格の男は俺の彼女のことを狙っていた。
「……やめてください……」
俺はそういうことしか出来なかった。
俺は周りから見れば明るい方ではない。飛び抜けてイケメンなわけでもないし運動神経も良くも悪くもない。頭もそう。
どうして俺にあんな素敵な彼女が出来たのか正直分からない。
でも、どうして俺がいじめられなければいけないのだろうか。なにか悪いことでもしたか? 俺の顔がブスなのに美人と付き合ってるから?
お前らもさほどイケメンじゃないだろ!!
ふざけるな!!!!!
なんてことを直接言える勇気なんてある訳もなく、今日も長い間暴行を受けた。
地獄みたいな日々も彼女の顔を見れば一瞬で天国に変わった。
「はぁ……今日もやられたの?」
「……ま、まぁ……うん」
「私なんかのせいでごめんね……何もしてあげられないけど……」
「そ、そんなことないよ! 一緒にいてくれてましてや付き合っててくれてそれだけで俺は十分だから!」
いじめを受けた帰り道。いつもこうやって部活帰りの彼女と帰る。それが俺の生きがいだった。
絆創膏で雑に処置をした顔を上目遣いで覗いてくる彼女。
なんとも可愛らしく、まさに天使。
うちの高校の吹奏楽部は割と強豪らしく、ほぼ毎日音楽室で練習を行っていた。彼女もその1人だ。俺が彼女のことを好きになったのはその吹奏楽部の演奏会での事だった。
そう。一目惚れだ。人間誰しも顔から入るだろ? そんなもんだ人ってのは。
なんやかんやあって唯一の友達に紹介してもらって、連絡先交換して、話すようになって、なんやかんやあって本当に好きになって、なんやかんや付き合えた。
なんやかんやでも今では大切な人だ。こんな俺でも彼女だけは絶対に守りたいし守るって決めた。
「わ、私は……好きな人としか付き合わないんだからね!」
顔を赤らめて彼女は言った。
可愛い。すごく可愛い。こんなのが俺の彼女だなんてもったいないくらいに可愛い。
俺はその顔に見とれて返事を忘れていた。少し間が開き彼女はまた口を開く。
「そ、そんなことより! 明日久しぶりに部活オフなの! 空いてる?」
「お、おう! もちろん空いてるよ。帰宅部舐めないでもらいたいね」
2人の中に小さな笑みがこぼれた。幸せだ。俺は彼女が居ればどんないじめだって耐えられる。そんな気がした。
――そんな気がしただけだった。
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次の日の昼休み。またワル3人が俺の呼び出しに来た。この3人が来るとクラスは真夜中のように静まり返る。
「おーい。今日も来いよ? 今日はいつもよりおもろいもん見してやっからよ」
それだけ言って教室を出て行った。
俺は決めていた。今日は絶対に行かないと。死んでも行かないと。なんて言ったって今日は彼女とのデート。明日倍殴られたっていい。アイツらのおもろいもんなてどうせ大したものでは無い。
こうして俺は6限が終わり、HRが終わってすぐに荷物を片付け、待ち合わせ場所の下駄箱前まで早足に向かった……のだが、
「まだかなぁ……」
五分ほど待ったが彼女が現れる様子は無い。流れる人の中に一際目立つ美人の姿は見られない。
彼女のことだろう。きっと連絡の一つや二つくれているはずだが……
俺は制服のポケットからスマホを取りだし通知を確認する。
……無い。何も来ていない。
もしかして……ドタキャン!?
辛い、辛すぎる。それはあまりにも辛すぎる。
俺はスマホをポケットにしまい、恐る恐る彼女の下駄箱へと向かった。
ごめんなさい。拝見致します。
彼女の下駄箱の前に着いた俺はそのロッカーを開ける。
……あれ?
中には上履きが入っていた。
なんだ間違えて門の方に行っちゃったのか。
俺は少しほっとして門の方へと向かい歩き始めた。
正門までの道のりの途中に校庭と隣接している道を通る。その時俺がいつもいじめられている体育倉庫が目に入った。
今日は行ってたまるか! と心で伝えたその時、俺は体育倉庫と別のものが目に入った。
それは体育倉庫のドアの前に落ちている通学用カバンだった。
いつもならあいつらはカバンを持っていない。俺と違う人がいじめられてるのか? いやそんなことは無いはずだ。今日だって俺を呼びに来た。
その時俺はある言葉が頭によぎる。
「おもろいもん見してやっからよ」
俺は一瞬にして冷や汗が湧き出た。俺は無我夢中に体育倉庫へと走った。久しぶりに走ったからか身体は上手く動かず何度も転びかけた。
やっとの思いで体育倉庫の前までたどり着いた俺は、はぁはぁと息はもう上がっていて膝に手をついてしまっていた。
すると中から音が聞こえてきた。それは生々しいパンパンといった音。手拍子よりは重たいこの音。すぐに察しが付いた。
俺は疲れなんて忘れて体育倉庫のドアをこじ開けた。
「よ、よぉ。遅かったじゃねぇか」
そこには裸の男3人と裸の女が1人いた。
その3人と1人は紛れもないワル3人と俺の彼女だった。
俺は手に持っていた通学用カバンを持つ気力すらもなくなり、床にドサッと落ちた。
「ははは! なんだよその顔。ざまぁねぇなぁ!」
俺が入ってからも鳴り止まないパンパンと言う音。泣きながら抵抗できずにいる彼女。それを見て笑うワル2人。
「おい……お前ら何してんだ」
返事を聞くより先に身体が動いた。腕を振り上げ彼女を抱えている男に向かって殴りかかった。
それからの記憶はあまりない。おそらく俺はボコボコにされ、目覚めた頃には誰もいなかった。
俺は泣いて泣いて泣いて泣いた。帰り道、俺は怒りと憎しみとあとなんだろうな。訳の分からない感情に包まれていた。
何が守るだ。
はは。もうどうしよう。……どうしよう。
そうだ。もう……死のう。
俺の思考は全くと言っていいほど機能していなかった。
普通ならここで彼氏として何かやってあげられることはないか、考えるところだろう。
……でも、今の俺にはそんなこと考えることなんてできなかった。
俺は次の日の放課後。学校の屋上に向かった。
屋上に貼られた緑色のフェンスを乗り越え、フェンスの外に立った。
見下ろすとそこには校庭が広がっている。真下にはあの忌々しい体育倉庫が見えた。
俺の人生どこまで地獄なんだよ。
小学校ではまわりよりすこし背がでかいだけでいじめられ、中学では体調が悪く教室で吐いてしまいそこからゲボと言うあだ名が付けられた。
高校ではと思い、やっとの思いで彼女がてきたと思ったらこのザマだ。
分かってる。今の自分がどれだけ自分勝手だって言うことを。今日は彼女も学校を休んだそうだ。かける言葉も合わせる顔もない。俺は最後に彼女に向けて「ごめんね。大好きだったよ」と連絡を入れた。
どうして彼女は俺のことを好きになってくれたのか。
どうして俺なんかと付き合ってくれたのか。
分からない。まず、今の俺に考えてわかるわけが無い。
あーあ。悪い人生だった。どうか俺が死んだらあの3人の人生も地獄になりますように。
「おい! 危ないぞ! 中に入りなさい!」
そんな声がどこかから聞こえた気がしたが、俺はもう地面のない空中に一歩踏み出していた。
俺は頭を下に向け、頭から地面へと向かった。
屋上から校庭まで意外とすぐにたどり着いた。
「痛……」
痛いなんて言う暇もなく、俺は体育倉庫の目の前で頭からグチャグチャになり死んだ。
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