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センチネル本部にて  作者: 星成流星
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カイウスの新しい腕

センチネル本部に来てから3日が経った。

この3日間は、到着してから直ぐに部屋に案内され、ヒビキとか言うメカニックに損傷した腕を回収されたり、センチネルの存在理由について長々とカレンと二人講義を受けたりした日々だった。

センチネルは世界の危機を未然に防ぎ、防ぎ切れなかった場合に俺の様な強力な能力を持つ者達で対応する為の組織らしい。

さらに強力な能力を持つ者達を保護する事もセンチネルの使命だとか。

「この世界には能力者がいる、ねぇ」

未だに信じられない、能力者がいるなんて。実際に会ってみない事には。

昼食後にそんな事を考えていると、突然扉が開き、アタッシュケースを持った男が入って来た。

「新しい腕だ」

男はアタッシュケースを差し出しそう言った。

「ありがとう、所であんた誰だ?」

メカニックは日系人だったはずだ。

「クリストファー・バトロック、センチネルのエージェントだ。クリスと呼んでくれ」

「ああ、わかった。俺は」

「カイウス・ブレイク、ニリアス共和国出身のサイボーグ」

知ってたのか。

「腕を付け無いのか?」

クリスにそう言われて、ケースから腕を取り出し、左手で取り付けてみる。

肩に取り付けると、自動で回路が接続され、あっという間に自由に動かせるようになった。

「すごいな、滑らかに動く」

「ヒビキから伝言だ、「全身アップグレードしたければ開発室まで」だそうだ」

「わかった」

「それじゃあ行こうか」

「どこへ?」

「新しい腕のテストだよ」


そう言われて、クリスに連れられて来たのは施設の地下深くだった。

そこにはとてつもなく広いスペースが広がっていた。

壁や床には所々焦げ目や陥没痕がついていて、陥没痕?

思わずクリスに訪ねる。

「ここはなんだ?」

「超強力な能力者の訓練場だ」

「超強力な能力者」

思わず繰り返す。

「ああ、電気を操る能力者だ」

センチネルにはコンクリートにこんな痕を付ける奴がいるのか。

「何が起きるかわからないからな、念のためだ」

「なるほど」

俺はクリスがから離れて、レーザーブレードを起動する。

「見た目は前と変わらず、威力はどうだ?」

俺は近くに転がっていたドラム缶(どれも原型を留めて無かった)の内、比較的無事な物に向かって縦にレーザーブレードを振るう。

レーザーブレードはドラム缶を両断し、そのまま床までスッと、何の抵抗もなく到達した。

いや、床まで切れていた。

威力が強いな、もう少しセーブするか。

「次はブラスターだ」

俺はブラスターを起動する。

そして取り敢えず最大出力で放つ。

凄まじい光。

驚く程軽い反動。

叫び声。

気が付いたら目の前のドラム缶は消滅していて、クリスが顔を押さえてのたうちまわっていた。

なんだこの威力、開発者はバカなのか?

その後、クリスを救護室に運び、部屋に戻る。

明日、ヒビキとか言うメカニックに機能について聞きに行こう。

そう決意して、カレンと一緒に夕食を食べて、今日はおしまい。

・・・クリスは大丈夫かな?



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