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ソドム・パラノイア  作者: Y
HELL CAN WAIT
74/301

69:カレンダーにシールって貼る?

 私は気がつかないふりしか、()()()()()()。帰宅後、メメメスが私に隠れてこっそり吐いていたのを。(きっと頭が痛いんだ。)


「で、なんの相談ですかぁ?」

「私って、大丈夫なのかな」


 この期に及んで()()()()()()()()()()()()私は、死んだほうがいいのかもしれない。(でも私は、生きていかないといけない。誰だってそうでしょう?)


「ふーん、メメメスが心配だって言いたそうな顔に見えますがぁ」


 やっぱり、そう見えるのかな?


「だって、私がそんなこと言ったってただのきれ……」

「綺麗事ですかぁ? そんなメメメスの綺麗事に救われて泣いてたのは誰でしたっけぇ?」


 私だよ! と心の中で大きな声を出す。実際に出せないのは、ラヴちゃんに殴られた脇腹がまだ痛むせい?


「ソドム-Y、いいですかぁ? あなたはおかしい。精神状態(あたま)がおかしいんですぅ。だから――――」

「私、こんな私やだよ……」

「あーまた泣いちゃった。酷いですねぇ、あなたの博士は。こんな風にあなたを追い込んでぇ、本当に愛していたのでしょうかぁ?」


 私は……博士にも嫌われていたのかな。


「なぁんて、言うと思いましたぁ? あ、言っちゃいましたけどぉ、あれは苦肉の策だったと思いますよぉ? ()()はあの方法でしかスカーレットを攻略できなかった。つまり、そこに愛はあったけど、もっと良い策を練る脳がなかったってことですぅ!」

「……ラヴちゃんは天才だもんね」

「ふふふ、そうですよぉ。あ! 私を天才だと認識したということはつまり、あなたはあなたのラヴクラインを馬鹿だと認識したわけですね――って、学習しないですねぇあなたは」

「う……」


 しまった、また手が出てしまった。


「まぁ、今回は許してあげ……ませーん!」

「ぐえっ」


 今回は重いパンチではなく、頭に軽いチョップだった。


「いやいやでもあの状況でスカーレットをよく倒せましたねぇ、あんな少ない戦力でぇ。私の手持ちの戦力ならぁ殺せますがぁ……同じ状況だったら負けましたねぇ」

「ほ、本当に?」

「科学者嘘つかない! ですよぉ」


 確かにスカーレットの強さは異常だった。本当に、今思い返しても(私が圧勝したけど)異常に強――――。


「スカーレットの炎、()()()()()()()()()()()()の技術でしょうねぇあれは。まぁそれはそうとして……はいこれ」

「な、なにこれ? カレンダー?」

「はい! 名づけて! ()()()()()()()()()()()()カレンダー! これ、私が試合見てメメメスちゃんの具合見てちゃ~んと考えて、がんばらせたらダメな日にはぁ、このシールつけておきますからぁ!」


 次回の試合開催日にぺたりと貼られたのは、巻いてる……うんちの形のシール。


「メメメスちゃんがうんちの日! 使えない選手はうんちですよぉ! 科学者は明確にすることが仕事なのでぇ! うんちうんち!」

「もうちょっとマシなのないの……」

「じゃあこれ! ゲボシールぅ! どっちがいいですぅ?」


 この最低の二択を答えるまで、ラヴちゃんは私に他の話をしてくれなかった。(どっちも嫌だから()()()()()()()()()という、()()()()()()()でうんちシールに決定。)

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