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ソドム・パラノイア  作者: Y
diary/Diary
53/301

diary「これは弱音ではない。言い聞かせてるんだ。」

 嘔吐した便器の中を覗くとそこに私の顔は写っていなかった。当然だ、吐瀉物が水面を隠してしまったのだから。


「ソドム、本当にやるのかね?」

「うん、だって私はAリーグチャンピオンだし」

「発表された時おまえはチャンピオンではなかっただろう」

「私がいかなきゃ。そのために()()()()()()()()()()んでしょ、スカーレットは」


 スカーレット。あなたがこの街に敵として戻ってくるだなんてね。敵として出ていったこの街に。(それは私へのメッセージ?)


「全く、おまえは勝手だ」

「ごめんなさい。でも――――」

「好きにするがいい。私はどうせもうダメだ」


 ラヴクラインは自覚している、自分のゾンビ化がはじまったことを。(つまり彼女はもう戦いというステージから降りたのだ。)


「最後に聞かせてくれ、おまえの動機はなんだ?」

「愛()()()

「なんだそのふざけた喋り方は」

「新しい私ですのよ? ()()()()は多分、()でいたら壊れてしまいますもの」


 ああ、スカーレット。私はあなたに勝てるだろうか。あなたをこの手で殺すことができるだろうか。ふふ、はは、あはは。最高の気分だ。私の中に黒い狂気が渦巻いている。


 嗚呼。


 嗚呼。


 意図的に狂おうとすることってこんなに難しいことなんですの?


 嗚呼!


 そうだ、そうですわ! わたくし、これから黒き狂気兇器強姫くろききょうききょうききょうきと名乗りますわ。どうかしらスカーレット、あなたを殺すほど愛した私にぴったりの名前でしょう?



 ああ、この喋り方、喋りにくい。

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