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ソドム・パラノイア  作者: Y
グッバイ、ソドム
295/301

271:腹に鈍痛

 なぜ、こんな目に合わないといけないのか。私は腹を何度も蹴飛ばされながら、ずっと考えていた。


「きゃはは、狂姫(きょうき)が連れてきたからどんなヤバイやつかと思ったら、大したことないのだ!」

「げほっ! ごほっ! うがっ」

「わたくしも同じこと思ってますわよ」


 ちょっとまって欲しい。狂姫さんは(多分)私の仲間で、この私を蹴っ飛ばし続けている()()()()()()()()()()()()()は敵だよね?


「殺して良いのだ?」

「殺せるものなら、別に構いませんわ」


 構うよ! 


「ソドムだっけ? きゃはは、覚えやすい名前なのだ!」


 着いてこいと言われたのが今朝。なんにもない砂漠の真ん中にあった、古びた建物についたのが夕方。で、そこの地下室で私はずっと蹴飛ばされている。蝋燭の灯りに照らされながら。


「ごほっ! ごぼっ! ごはっ!」

「ふむ、確かに全然壊れないのだ」

「再生が異常に早くなってるわね」

「これは、今のうちに殺しとかないとまずいのだ! バベルに仇なす存在になる予感がするのだ!」


 ちょっ……ふざけないで!


「あ、あれ?」

「ぎゃああああああっ!」


 あれっ? あれ、私今なにした?


「痛いのだああああ!」

「え……お肉?」


 手の中に、私の金属の手のひらの中にはピンクの肉。


「このっ! 今まで力を隠していたのだな! 反則なのだ!」

「えっ! ちょっ、ちょっとまって!」

「ぎゃぷ!」


 あれ、パンチ当たっちゃった。


「はぁ、ようやく本性あらわしましたわね」

「え、本性って私……うわっ!」

「ぐわっ! なんなのだ急に強くなって!」


 あれ、私めっちゃ強い? でもなんだろう、自分が強いことに違和感が――――――――ない。

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