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ソドム・パラノイア  作者: Y
Sodom/paranoia
241/301

222:通信from>大好きな人

 私は今までなんだかんだ、いやずっとじゃないけど、いつからか――――自分を強いものだと思っていた。でも思い返せば結構負けてる……。今日もクロリナが本気だったら絶対死んでた。


「ソドム、大丈夫なのだ?」

「うん、すっごく疲れたけど。リューリーこそ大丈夫?」

「あちこち痛いのだ……」


 さて、起き上がってメメメスのところに行こう。


「悪いなソドム、気絶したふりしかできなかった。本当にすまねぇ」

「ううん、ありがと。多分それが最善だと思う」

「リューリーちゃんが間違ってたみたいに言うのはやめるのだ!」

「え、リューリーがクロリナはバベルのお客さんを攻撃しないって言ったんだよ?」


 私達三人が、この面白くもなんともない話で笑えたのは、クロリナという厄災をやりすごせた安心感からだろうか。まぁ、笑うしかないって感じかな。


「しかしやばかったな。あれは次元が違いすぎるぜ」

「うひひ、私もおかしいくらい強くなったのにね」

「リューリーちゃん的には、どっちも関わりたくないくらい強いのだ」


 もう少ししたら、恐怖感がおそってきたりするのかな? だからその前に……。


「ねぇ、この旅やめよっか」


 そう、これは私から言い出さないと。


「ソドム……」


 だってさ、メメメス多分……次クロリナに会ったら殺されるかもよ?


「どっちにしろリューリーちゃんはここでおりるのだ」

「うん、ありがとね」


 一番ボコボコにされてたもんね……。


「そんなこと言ってさ、おまえ一人でいくつもりだろ?」

「うひひ、メメメス正解! 私さ、なんか次は勝てるかもって思っちゃったんだ! なんでだろ?」

「イかれてるからなのだ」


 あれ、リューリーは私なら勝てるかもとか言ってなかったっけ?


「はぁ、つきあうぜ。ここでやめたら私は私でいられねぇからな」

「メメメス……」

「ズルいのだ! ならリューリーちゃんも行くのだ!」

「リューリー……」


 二人とも、クロリナが強すぎて頭おかしくなっちゃったの?


「いや、やっぱりリューリーはやめとくのだ。んあっ、んあっ」


 うん。それが正解……って、なんで急に喘ぎだしたし。


「んああっ、ふぅ。はいもしもしリューリーちゃんなのだ! え? あ、え? おいソドム、おまえに通信なのだ」

「ねぇ、今その通信機パンツから出したよね。ねぇ?」

 

 表面、なんか変な光り方してるし……。


「うるさいのだ! 大事なものはパンツの中にしまうってきまってるのだ! ほれ!」


 はぁ……誰からだろ。


「もしもし」

『元気かねソドム』

「は、博士?」


 どうしよう、博士の声聞いたら私の心がすごく――――――――整っちゃった。

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