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ソドム・パラノイア  作者: Y
diary/six+1/song
200/301

diary「怒りの剣」

 種を明かせば、私はコード404の影響など最初から受けていない。わざと、それらしく演じているだけだ。


「リディアさん? どうしました?」

「いや、なんでもない」


 ディスクリミネータに操られていたものは、全て止まった。生きたものは死骸に、機械はスクラップに。まるで、機械と生物に根本的な違いなんてないと主張するかのごとく。


「なぁナターシャ。仮に私が……」

「はい?」

「いや、なんでもない」


 仮に私の正体が、ラヴクラインの一人だとしたらおまえはどうする。


「リディアさん、虐殺の愛(ジェノサイド・ラヴ)さんから通信です」

「そうか」


 戦場が空に移り勝利を収めたということは、ソドムが使われてしまったということ。こんなことになるならいっそ、私のそばに置いたままにしておいたほうがよかった…………いや、いまさら後悔しても遅い。(それにこの感情は、後悔のようで後悔ではない。後悔に擬態した偽善だ。だめだな、今日の私はまるで昔の私のような考え方をしてしまう。)


「なんの用だ?」

『ドクターが自殺しましたのでぇ、そのお知らせにぃ』

「そうか。ソドムはどうした」

『バベルに向かいましたねぇ。黒き狂気兇器強姫くろききょうききょうききょうきが、余計な情報を渡したみたいでぇ』


 私と同等か、それ以上の戦闘力を持つ、虐殺の愛(ジェノサイド・ラヴ)。こいつも私も、今となっては()()()()()()()()()()だ。いや……ソドムを失った時点で私達はゲェムオーバー、とうの昔に終わって――――。


「それで、同行者は?」

『友達が一人、一緒に行きましたよぉ』

「そうか、ならいい」


 ソドム、おまえはこれからどんな地獄を見る。進んだ先でラヴクラインと友、どちらを選ぶ。


「リディアさん、今日は星が綺麗ですね」

「ああそうだな。さて、私達の仕事に戻ろう」

「はい」


 ありがとうナターシャ。貴様がいなければ私は、ただ()()()()()()()()()()ということをやめていたかもしれない。そして、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()に押しつぶされていたかもしれない。

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