表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ソドム・パラノイア  作者: Y
Crow Fly Free
179/301

166:はじめてじゃないおるすばん

 ウトウトしてしまって、寝てしまって、椅子から落ちそうになって目覚めると、部屋には全く知らない人が二人立っていた。


「こんなに胸をでかくしやがって……せっかく動きやすいように削いだのに」

「ヒッヒッヒッヒ。リディア、おぬしは一時期巨乳だったじゃろう。この作戦が終わった後も胸は残しといてやるからの」

「オババ貴様っ……!」


 知らない声……。誰だろう、この巨乳。


「おい、ソドムどうなのだ? リューリーちゃんは可愛いままなのかどうか答えるのだ!」


 ……知らない声。誰だろう、この地味な子。


「随分寝とったからのう。わけわからんのもしかたないじゃろうて。こっちがリディア、こっちがリューリーじゃ」

「ええええ! 別人すぎるよ!]

「そりゃそうじゃ。儂が金もらって仕事したんじゃからな」

「声も違う!」

「他にもあちこち変えてあるぞ。まさかそれがきぐるみだなんて、誰も気がつかんはずじゃ」


 あ、アメージング……! オババ凄腕! ああ、リューリーが渡された手鏡を覗いて超びっくりしてる!


「細胞融合に使ったナノマシンクリームの期限は一週間じゃ。まぁ、実際はもう少しもつと思うが、余裕をみることは長生きの秘訣じゃからの」

「それだけあればじゅうぶんだ。さて、時間は無駄にしたくない、行くぞリューリー」

「はぁ、早く終わらせて元の可愛い顔に戻りたいのだ。なんなのだこの微妙な顔は……」

「ヒッヒッヒッヒ、潜り込むのに可愛い顔だと目立ちすぎるじゃろ」

「おいオババ、私のこの胸は目立つんじゃないか?」


 確かに二人とも、すごく普通だ。リディアさんの胸以外……ってあれ? 私は? 私は? 私は見た目変えないの?


「あのっ」

「ソドムはオババと待っていろ」

「え」

「なんじゃ、儂と二人きりは嫌か?」

「そ、そういうわけじゃ……」


 ああ、行っちゃった……。


「さて、なにしようかのう」

「えっと、お疲れ様です」

「ん? ああ、ありがとう。おぬしはやっぱり優しいのう」


 お疲れ様です。()()()()()()()()出た言葉なのに、オババはすごく優しく笑ってくれた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ