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ソドム・パラノイア  作者: Y
Crow Fly Free
170/301

157:Neo(新しい)

 その背の高い男はSリーグ選手です。ナターシャさんからそう聞いて、もうどのくらいの時間戦ってるだろう。


「はぁっ! はぁっ……」


 この戦いの中、無駄な会話はない。相手は操られてて喋れないから。そして私は、ちょっと負けてる……。はぁ、動きが超鋭いんだよなぁ……。というかさ、操られると強くなるってどういう構造なの?


「ふぅ」


 でも大丈夫、私の役目は勝つことじゃない。リディアさんが他の敵を倒すまでの時間稼ぎ。


「あああ!」


 でもそれは悟られたらダメ。プロとして全力で全力を演じるんだ!


「うああっ!」


 痛い。攻撃を受けた痛みと、治っていく痛み。その両方が今日はきつい。はぁ、最近ずっと痛みが少ない日が続いていたからなぁ。それでだいたいこういう時は、セカンドステージも不安定だから……。


「はぁっ、はぁっ」


 ああっ! やっぱり! 視界がカラーに戻っちゃった……。うう、ヤバイよ、この相手にそれはヤバイよ。


「待たせたな」

「リディアさん!」


 リディアさんは本当に頼りになる。よかった、今日もちゃんと役目を果たせた。


「操られているのにコード404(絶対防御)は健在。まったく不条理だと思わないか?」

「ん?」

「まぁいい。私が来たほうが手薄だ、行って助けてやってくれ」

「はい!」


 今日の戦いも()()()()()。やることはたくさんある。ああ、そういえば昨日の拷問はどうなったんだろう。私の捕まえた人間判定通過者の人……。


『ソドムさん! 避けて!』

「えっ! うわぁ!」


 ナターシャさんの通信がなかったら直撃だった――――。


「キャハ! 久しぶりなのだ!」

「りゅ、リューリー!」


 私よりちっちゃい体、白い髪に赤い瞳。あれ? 普通に喋ってるし変な機械がついてないってことは……操られてない? それに私がつけた喉の傷が――――。


「キャハーハハ! 驚いたのだ? リューリーちゃんはおまえにやられた後、Sリーグに出まくりで勝ちまくり、賞金集めてさらに己をパワーアップしてきたのだ! 名づけて、ネオ・リューリー!」

「えっと……今忙しいんだけど」

「奇遇なのだ! 私もおまえをぶん殴りたくて忙しマックスなのだ!」


 うう、やるしかないか。

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