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ソドム・パラノイア  作者: Y
Crow Fly Free
166/301

153:いつ赦されるの

 私はたくさん、今日もたくさん、私に抵抗できない人たちを殺した。だから私は、強い相手に挑む。戦え、引くな、私が赦される(勝つ)まで。


「よし! きた!」


 世界が白黒に見えるのは、セカンドステージがはじまった合図。そしてそのまま戦えば――――。


「ピュゥゥウウ……」


 今まで殴り合っていた機械が、悲しい音を出して動かなくなる。もしかしたらあなたも、生きていたのかもしれないね。(機械が生きてないなんて、誰が決めたの?)


「サードステージ入っちゃった」


 最近よく入るな、私の最強モード。なんかすっごく調子がいい。本当に調子がいい。だって()()()()()から。


「うひひ、はぁ、嫌だな。すっごく楽しい」


 湧き上がる、暴力衝動。ああ、よかった。戦ってる最中で。


「あああああああああああ!」


 今あげた声は、ごまかし。自分が頑張って戦っていると思い込ませるため。ああ、さっきより簡単に壊せる、人がすぐ死ぬ。傷もすぐ治る、ああ、ああ。痛いよ痛いよ楽しいよ。ああ、動きに合わせて私の痛みが変わる!


『ソドムさん、まさかサードステージに……やめてください! もうそれ以上戦うと精神汚染が進みます!』

「うん……そうだね」


 最後に一撃、地面を強く殴る。これで今日の私の戦いは終わり。帰ろう。誰も私に攻撃できないぐちゃぐちゃの戦場の中を。

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