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ソドム・パラノイア  作者: Y
I HAtE Love
137/301

128:諦めと無謀

 それからナターシャさんは私に、()()()()()()と言った。


「ナターシャさん」

「もちろん諦めるというわけではありません。戦力をたてなおしてやりなおしましょう」


 確かに、そのほうが良いかもしれない。私が狂姫(きょうき)さんを倒せたとしても、今から向かう街には他にもたくさんの敵がいるはずだし。


「わかった。仕方ないよね」

「ありがとうございます。ソドムさん、あなたにもなすべきことがあるのに……」

「大丈夫」


 ナターシャさんと一緒にいたいし……という言葉は声にならなかった。それから私達は、用意してもらったテントへと戻る。


「誰かいる!」

「誰かとはなんだ。貴様らと会うのは二度目のはずだが?」


 顔に大きな傷、背負っているのは鉄柱みたいな剣。


「リディアさん……でしたよね」

「特異通過者ナターシャ。生命を加速させコード404が追いつかないようにする。ラヴクラインの実験本能をそのまま形にしたような代物だな」

「何か用ですか?」

「手伝ってやる。もちろん条件つきだが」


 手伝う……まさかこの人、私達と一緒にゴモラ645に……。


「貴様はSリーグ選手、ソドムだな?」

「だから、なに?」

「最初に言っておくが、私はその特異通過者と違いコード404の影響を受ける。つまり貴様には攻撃できない」

「…………え?」


 なんでそんなこと教えちゃうのかな。もしかして、嘘?


「あ、ってことはナターシャさんにも攻撃できないってこと?」

「それは残念ながら無理です。私達特異通過者はコード404による防御を突破できるだけで、自分が防御できるわけではありません」


 パンパンと二回、リディアさんが手をたたく。会話をやめろと言うかのように。


「ナターシャ、大切な情報を簡単に漏らしすぎだぞ? 私達と一緒に戦うならそんな緩い頭では困る」

「私、一緒に戦うつもりは……」

「コード404の絶対防御。あんなものは実は大したものではない」


 なんか話を途中ですぐ変えちゃう人だな……。


「どういうこと?」

「私ならコード404の影響を受けながらでも、貴様を殺せるということだ」

「!」


 立ち上がり剣を構えたその姿は、圧倒的な威圧感を持っていた。 

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