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ソドム・パラノイア  作者: Y
I HAtE Love
131/301

122:さよなら

 私達の出発は朝早く、コヨーテは来なかった。(まだ寝てるのかな。)


「どうしました?」

「なんでもない。行こうナターシャ」


 きっとそのほうがいい。だって私はこれから、殺して、死んじゃうから。


「そうですか。じゃあいきましょう」


 布を深くかぶるのは、風があって砂が当たるから。


「…………」


 みんな無言なのは、口に砂が入るから。


「…………」


 ゴウゴウなる風の音。砂色の私達はその中に溶け込む。そこで気持ちが落ち着くのは、私が私を好きじゃないから。


「…………」


「…………」


「…………」


 耳障りな音の中で、声が聞こえた。だから私は振り返った。


「ソドム! また来いよ! また、湧き水さわろう!」


 この日の砂の味を、私は忘れない。

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