表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
62/124

61 ミニゴーレムの集会場

透き通る秋空に、巨大なゴーレムが割って入っていた。

 その足元にはミニゴーレム達がじゃれあい、周囲には侍ゴーレムと狼ゴーレム達が見廻りをしている。


「ふう、こんなもんかな」

「ふむ。壮観じゃ」

「…………な。ななななななななななな何なんです?! 大きい! 大きすぎです! 巧魔氏の魔力量ってどうなってるんですか?!」


 千春(ちはる)さんはそう言いながら(ジャイアント)・ゴーレムの足に抱きついている。何故に抱きつくのだ。


「魔力量は分からないですね。最近は魔力の枯渇を感じたことが無いので」

「え?! それは今もですか? これを作っておきながら?!」


 千春さんにこれ呼ばわりされたゴーレムは体長15メートル。バケツのような簡単な作りの頭に丸い目がふたつ。どこか遠くをボーッと見続けている。


「まあ。まだ何体か作っても平気だと思いますけどね」

「師匠! あり得るんですかそんなこと?!」

「そりゃあ在るんだから有り得るが。……巧魔君が敵じゃなくて本当に良かった」

「で、何なんじゃこれは? 『作りたい物がある』と言って馬車を止めたと思ったら、みょうなもんを作りおって」


 みょうなもんって。酷い言われようだな。


「龍都から森谷村へ仕入れ用の武器ゴーレムを送ろうと思うんだけど、ここはその中継地点になるんだよ。ここでミニゴーレム達が補給を行う。だが、肝心のミニゴーレム達が魔力を切らしてしまっては元も子もない。そこでこいつを作ったんだ」

「ああ、ミニゴーレム達の補給用と言うわけか」

「こいつは歩けない変わりに巨大な魔力タンクを持っている。魔力を補充しなくても一年は可動するだろうね」


 これから遠征する機会が増えるのであれば、いろんな場所にこいつを設置する必要があるだろうな。


 作業を終えた俺たちは馬車に乗り込み、龍都への遠征を再開した。ミニゴーレム達は見えなくなるまで手を振っていた。かわいい奴等だ。Gゴーレムも手を振っていたが、こっちは腕が飛んでいきやしないかとどぎまぎものであった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ