9話
見たことのある景色をぼくはぼーっと眺めていた。ボスポチを倒したにも関わらずポチにやられてしまった。うれしくもありかなしくもある。そんな状況の中。
[念話機能が使用されました。使用者はタイチ様です]
ナビゲーターによってタイチから念話してきたことを知らされる。
「よお。念話っての使ったことなかったから使ってみた。今どこにいる?」
追尾機能はそのものの場所を教えてくれるものではなく、そのものの居場所の方向を知らせてくれる機能なため、門の外にいることを理解し念話してきたのだろう。
「タイチぃ~」
ぼくは泣いていた。死んだことによって昨日の頑張りがすべて水の泡になったような感覚に陥ったからだ。デスペナルティがどう影響したのかはまだ確認していない。
それからタイチに狩りの出来事を話した。
「そうか。まあ今後も死ぬことがあるだろう。んで、デスペナでなんか重要なものなくなったのか?」
ゲーム開始から1日が経ったが特に重要そうなアイテムはもっていない。経験値もボスポチを倒したことによってレベルが上がってる可能性がある。お金も文無しだったため平気だ。
ぼくは一応ステータスと持ち物を確認する。
プレイヤー名:もこ[Lv15]
種族:吸血鬼サキュバス
HP425/850
MP750/1500
力1
魔力55
速さ1000※速さの基準100。
スキル:吸血 誘惑 ブラッドマジック 成長 ブラッドバリア
装備:布の服 古びた腕輪
HPとMPは死ぬと全回復しないことがわかった。ちなみにボスポチを倒して2れべあがっていた。そして新しいスキルも覚えている。
ためしに使ってみると、前方に巨大な壁が出現した。ちなみにMP消費量は50。
まだどんな効果なのかよくわからないけど防御スキルなのはたしかだ。今後検証してみよう。持ち物も銀貨2枚になっていた。もともと4枚だったかな。ちょうど半分だね。アイテムはポーションがなくなっていた。確認を終了する。
「いまそっちにいくね」
タイチにそういい、念話を終了する。そして、昨日と同じ道を急いでいくのであった。
エネスコに戻ると銀貨1枚を渡し、門をくぐる。すぐ近くにタイチとマールがいた。
「もこ~」
マールはぼくの名前を呼んで抱きついてきた。マールって何気に胸が・・・あるのね。(女のふり)
どうやらタイチがマールにぼくの状況を知らせてくれたのだろう。それでマールが抱きついてきたのだ。
その後、3人と話、狩りにいくことに。時刻は12時。お昼時だった。しかし、ぼくは食欲はあるのだけど、お腹が空いているわけではない。どうやら朝のカモ・・・じゃなかった、お兄さんのおかげであろう。
パーティーを組むからには種族やスキルをお互いに教え合う必要がある。ぼくは正直教えたくないんだけど・・・。だって吸血鬼とサキュバスのハーフってめっちゃドSの痴女ぐらいしか選ばなそうじゃない・・・?
ちなみにタイチの種族は人間。至って普通。ステータスは詳しくは聞かされていないけど、全部平等な感じらしい。腰には刀を装備している。力も魔力もあるって感じかな?
マールはヒーラーであった。種族は聖女。ヒーラーはパーティーに必須であろう。回復と補助魔法を使うことができるらしい。
「んで、もこは何?」
ぼくをじろじろ見てくるタイチ。マールも見てくる。
「きゅう。きゅう、あ、さきゅ、どっちからでもアウトじゃん・・・」
最後は小声でいった。吸血鬼もサキュバスもどっちもドSキャラ確定じゃん。挽回の余地ないじゃん・・・。ぼくが選んだわけでもないんだけど・・・しょうがない。
覚悟を決めたぼく。
「吸血鬼とサキュバスのハーフなんだ・・・。別にドSキャラ目指してるわけじゃないからね?なんかの間違えでそうなってしまったというかなんというか・・・」
タイチとマールが顔合わせてフリーズしている。なんだろう?ドン引きされちゃったかな・・・
「もこ・・・お前・・・もしかして・・・」
・・・が多い!なにそれ。ドS?って質問なら受け付けないよ!
「もこってもしかして、特典者?」
マールがそんなことを言ってきた。特典者だけど得点的には0点。はい。すべりました。
「そうだけど・・・なんで?」
特典者の情報って出回ってるの?でもたしか1名様って書いてあったような。
「特典者の内容は知らされてないんだけど、特典者はユニーク種族を選ぶことができるってきいたよ。ただ、特別ずば抜けて強いってわけではないんだけど希少価値が高いからみんなからうらやましがられるだろうよ」
特典者の内容は聞かされていないってことにほっとした。正直今告白します。心臓バクバクでした。だって、もし特典者の内容がばれたら、リアルで吸血鬼とサキュバスしてます。ってばれるようなものだから。男にあんなことやこんなことをしているとか。正直言えない。いや、まだ1回だけしかしてないからね。夜中に本当はしたんじゃないの?って思ってる?してないよ!!夜行性だけどちゃんと寝ましたよ!
タイチも羨ましそうにぼくを見つめ、マールは尊敬するような形で見てくる。マールに関しては聖女なのだから、ぼくの種族の悪魔とは敵対関係なのでは・・・?と思ってしまったのだけど思うだけにしておこう。
「んじゃまあ、大体分かったし狩り行きますか!」
タイチがそう言い、ぼくとマールは
「「おー(はい)」」
そう言ってエネスコの門を出た。
一日で第9話。とてもハードですね・・・。初コメントいただきました!ありがとうございます。
コメントにはできる限り返事をしたいと思っております。文章書くの苦手で・・・理系ですので・・・
その分は想像力でカバーしていきたいと思っております。よろしくお願いします。