49話
ギルド戦まで残り2日。狩りを終え、59レベから60レベにレベルアップしたぼくは一旦ギルドに戻った。今日はもうレベ上げをやめて、スキルの確認をしようと思う。と言うのも、新しく覚えたスキルがあったので。
ぼくはギルドルームの外でステータスを開き、スキルの確認をすることにした。
プレイヤー名:もこ[Lv60]
所属:てぃらみす
種族:吸血鬼サキュバス
使い魔名:クー[lv20](死亡)※他の使い魔と再契約をするとこのデータは消滅します
使い魔名:ハル[lv85]
使い魔名:
HP1300/1300
MP2400/2400
力1
魔力150
速さ1000※速さの基準100。
スキル:吸血+3 誘惑+3 ブラッドマジック+3 成長 ブラッドバリア+3 トランス ブラッドナイフ+3 ブラッドウィング ハートバリア
装備:高級魔導師の服 金の腕輪
ハートバリアというスキルは58レベ時に覚えていて、スキルの検証はもう行っていた。しかし、先ほど60レベになったぼくは、また、新たにブラッドウィングというスキルを習得したのだ。名前からして飛行系スキルだろう。
(うぅ~。やったー!こういうスキルをぼくは待っていたんだよ!!)
VRゲームで自由に空を飛ぶ・・・これぞ、ファンタジー。使うのがとても楽しみだ!
ちなみにハートバリアは、サキュバスのスキルだろうけど、吸血鬼にとって必須なスキルである。ぼくは日の光を浴びるとダメージを受けてしまうのだが、このスキルは日焼け止め同様、紫外線をカットしてくれる効果がある。それだけではない。虫よけの効果もあり、蚊に刺されずに済む。さらに、このスキルを使用したとき、ぼくの髪にハート型のヘアピンが付けられる。つまり、乙女にとっては欠かせないスキルなのだ!
(ハートバリアはゲームではあまり使えないスキルだったんだよね・・・)
最初は期待していたスキルなのだが、正直期待外れだった。まあ、現実世界ではお世話になるスキルだろう。そして、ゲームでも一応使用しておく。MP消費300で持続効果が長いし、虫に刺されたくないので。ゲームなのに虫に刺されるって本当にリアルそのものだよね・・・。
(そんなことより、今はブラッドウィング!!)
ぼくは、ブラッドウィングを早速使ってみることに。
ブラッドウィング
使用してみると、翼が背中から生えて・・・
(・・・あれ?)
目で確認してみたが生えていなかった。というより、ぼくは巨大な翼が生えるのかと思っていたので、ただ後ろを振り返っただけ。背中に違和感はあるので、ぼくは、自分の背中を確かめるために、思いっきり身体を捻ると・・・
グキッ
「いったあああい」
どこか関節を痛めてしまったらしい。って、年寄か!ぼくはまだ高校生だよ?そもそもゲームの世界だというのに、関節を痛めるって・・・。こんな機能はいらないと思う。ステータスを見るとHP100減っていた。いや・・・もう・・・うん。
ゲームの世界なだけあって、関節痛はすぐに治ったので気にしないことにした。それより今は羽!
(しょうがない。手で確かめてみよう・・・)
身体を無理に動かしてもまたダメージを受けるだけなので、ぼくは自分の手で背中の辺りを触ってみることに。
もふもふ
「ひぁっ?」
ぼくは翼らしきものに触れたのだけど、触られた感覚が脳まで届いて、思わず声を出してしまった。どうやら、感触的にこの物体は翼みたい。そして、この翼とぼくの神経はリンクしていることがわかった。
(どんな翼かな?)
ぼくは悪魔なのだけど、実は天使の羽のように美しいものではないかと想像してしまう。もふもふしてたしね。
一旦ギルドの家に戻って、鏡で確認することにした。わくわく。
ギルドの中に入ると、誰もおらず、ぼく一人だけだった。タイチが来るって言っていたのだけど、まだ来てないみたい。
ぼくは大きな鏡がある部屋に行き、鏡の前に背中を向けて立つ。鏡に映された背中には、コウモリのような小さな翼が生えていた。
(天使の羽じゃなくて、悪魔の羽だね・・・)
このサイズの翼で本当に飛ぶことができるのだろうか。ためしに飛んでみよう。
パタパタ
翼が動くと同時にぼくは飛ぶことが出来た。
(すごい!!)
ギルドの家の中で飛んでいるぼく。「家の中で飛ばないで!」って鈴さんに怒られそうだけど、ぼくだけしかいないのでいいでしょう。
ぼくは空中でステータスを確認すると、速さが500しかないことに気付いた。それでも、足の遅いモンスターよりかは速いので充分に使えるスキルだと思う。
一旦着地して、再び鏡で翼を確認する。
(もう少し大きければかっこいいんだけどね・・・。って、あれ?)
最初は気づかなかったのだけど、鏡には、ぼくのお尻から尻尾のようなものが生えていた。
好奇心によって、手で尻尾を触る。
もふもふ
「ひぁあああ」
尻尾に触れた瞬間、声が出てしまった。というか、翼を触った時とは比べ物にならないほど敏感だった。それに・・・
(気持ちいい・・・)
今までに味わったことのない感覚。もう少しだけ触ってみよう・・・
ぼくは、右手で尻尾をつかみ、声の出ないよう左手で口をふさぐ。
「んっ。あっ・・・」
左手だけでは声を殺すことができなかった。そのため、
(誰も・・・いないよね?)
恐る恐る周りを見渡し、誰もいないことを確認する。さっきチェックしたんだけどね。
大丈夫だったので、今度は右手の握力を強くし、快楽を求める。
「いぁ・・・」
嫌といっているのだけど、やめることができない。
「気持ちいいよ~。あんっ。だめっ・・・」
ぼくは気持ちよさの最高潮を迎えようとしていたその瞬間。
ガチャッ
「もこー。いるか?あっ」
「えっ?タイチ・・・?!」
「「・・・」」
「・・・お邪魔しました」
ガチャッ
ぼくは今まで自分がしていたことを客観的に考える。あ・・・
「タイチ!!違うの~!違うの!!」
ぼくは尻尾を触ったことによって気持ちよさを感じてやめられなくなっていたのだけど、これはあれとは違うからね?尻尾でしているなんてどんなプレイですか!!まあ、違うとは言っても・・・
(うぅ。タイチに見られちゃったよおお)
ぼくは、その後、尻尾をあまり触らないようにしたのだった。
久々に7時更新です!間に合ってよかった・・・。
ギルド戦までもうしばらくお待ちください。




