11話
「もしもし?もこちゃん?仕事終わってこれからごはん食べるんだけど一緒にどう?」
同い年(本当は違うけど)なのにちゃん付けされちゃってるよ。たしかに身長は由里子さん165cmあるからなー。ぼくとの差は15cmある。
「ぼくもまだ食べてないんで大丈夫ですよ」
社会人とニート。そこに生まれるものは・・・奢り!!まあ食べても食べなくてもぼくの食事は別物なんだけどね。人付き合いは大切だろう。特に大人は(奢り)
「んじゃ駅前集合で~」
由里子さんとの電話を終え僕は着替える。あ、成長スキル使わないといけないんだった。
駅の集合時間は19時。ぼくの家からは近いため、早めについてしまった。遅刻ギリギリなら僕の素早さ1000がうなるぜ・・・
今まで速さ1000で素早く行動できたためしがないのだけど、リアル世界にて人のいないところでためしに速さを確認したところ、異常に速かった。この世界ではぼくはチートレベルなのだろうけど騒ぎになると実験台にされかねないためできるだけ目立たないようにする。
「おまたせー」
由里子さんは仕事帰りだというのにすごく綺麗な服を着ていた。ぼくの社会人イメージは全員がスーツ着ていると想像していたのだけど、そうでもないらしい。そういえばアパレルなのだから服はちゃんときれいなものをつけなきゃいけないのかな?
ぼくたちは高校生には少し高級感があるお店に足を運んだ。中は落ち着いた雰囲気で、人もそこまで多くない。ただ、テーブルにはテーブル拭きが敷かれていて、水をいれる容器も高級感を醸し出していた。
現在、メニューを全部見たけどどれにするか迷っています。候補としては、ステーキとハンバーグ。その2つには絞ったのだけど、さらにバリエーションがあるため困る。ハンバーグを食べるのは少し子供っぽいかな?そんな理由でぼくはステーキにすることに。
由里子さんも決まったらしくて、店員さんを呼ぶ。
「このハンバーグを1つでこのセットをお願いします。もこちゃんは?」
由里子さんハンバーグだったの・・・。子供っぽいとか思ってしまってすみません。仮にも社会人の方にそんなことを思うなんて失礼だぞ!もこ!
「ぼくは、このステーキのこのセットで」
出された料理はとてもおいしそうに見える。さっそくいただきます。
もぐもぐ
血と精気を吸った後のごはんはおいしいと思えなかった。それでもちゃんと味はするんだけどね。人はみな、おいしいものを食べると普通のものでもまずく感じてしまうのだろう。まさにぼくは今そういう状況で・・・
「おいしいですね、ここの店」
思ってもいないことを口にする。ぼくって腹黒なのかな?悪魔だからしょうがないか。
「そうでしょ?私のお気に入りの店なの。また今度一緒にこよ?」
由里子さんと口約束をして、ぼくたちの食事は終わり、お会計に。
「6200円になります」
店員さんはそういい、僕は由里子さんに感謝する。ごちそうさまです!あ、これは会計のあとのほうがいいかな。マナーだよね。
「んじゃ一人3100円ね」
由里子さんのその一言でぼくは察した。割り勘でしたかーーー(泣
「ウォーン」
ポチの鳴きまねをしてぼくは家に帰る。もちろん由里子さんの前ではしないよ?社会人はお金を持っているくせに奢ってくれないのだと心のメモをとる。でも、まあぼくと由里子さんは同い年なんだし(ぼくの設定)しょうがないかな。こんなことなら15歳の姿で・・・
今悔やんでもしかたがないので、家に帰ってゲームしよ。
いつのまにか21時になっていたのでぼくはゲームにログインだけして、タイチとマールに挨拶だけしてログアウトし眠りについた。
朝起きると、おなかが空いていた。この身体って寝て起きるとおなかが空くんじゃないんだろうか。さっそくぼくのフルコース、血と精気を堪能しよう。
適当な男をアサって、僕は帰宅した。口には血がついている。正直疲れた。理由は吸血中にナンパ男(今回も)が
「もっとぉ~もっとーーー」
といってぼくの顔を手で自分の首に押し付けてきたせいだ。そのため口に血がついていたのだろう。注文通りに、多めに吸い取ってあげたけどね♪
さて、食事も終わったしゲームしますか。
血と精気を吸い取るという表現はパスしたほうがいいのかな?と思いました。しかし、今回は書きました。
同じこと書いてる気がする・・・
次からは違った吸い方考えます。思いつくまでは封印!
次回は9月1日7時更新予定ですが早めの投稿してしまうかもしれません。もこが素早さ1000なので笑