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蝕む黒の霧  作者: 栗木下
2:10年

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第89話

今回はほぼ説明会です

「うぃーす。チリト居るかぁ?」

 イチコとの連絡がついた翌日。俺は第4階層内にあるチリトの家に来ていた。

 ちなみに第4階層内に家屋を設けているのは基本的に独身もしくは未成年の霧人か、夫婦ともに霧人の家で、夫婦どちらかでも霧人でない場合はセキュリティ管理の都合上からダンジョンの外に住んでもらっている。

 ただし、基本的にと言ったように、中には例外として外に一生出ないことを条件に第4階層内に住んでいる別種族の者もいる。


「あれ?クロキリさんどうしてここに?」

「センクとソウジの様子を見に来たついでにお前からの報告を受け取ろうと思ってな。」

「……。まあ僕がオマケでも別にいいですけどね。どうぞ、」

「じゃ、失礼。」

 俺はチリトに招かれて家の中に入る。

 ちなみに第4階層にある家は一応の防犯として中の人間が招かない限り家族以外の人間は入れないように設定してある。まあ、俺には管理者権限があるから無意味だけど。


「あっ、クロにーちゃだ。」

「こんにちはー!」

 家の中に入った俺の前に二人の子供が駆け寄ってくる。

 二人はチリトとミバコの間に生まれた双子で、狐耳と尻尾を生やした女の子がセンクと言い、常に薄く霧を纏っている男の子がソウジと言う。


「おお、センクにソウジ。元気だったか?」

「「うん。」」

「いらっしゃいませクロキリ様。後でチリトのお部屋にお茶を持っていきますね。」

「ありがとな。無理はすんなよ。」

「はい。」

 駆け寄ってきた二人を抱えあげるとお腹を大きくした(・・・・・・・・)ミバコが軽く挨拶をした後、お茶を用意しに奥へと移動する。

 うん。まさかの三人目。現在妊娠7カ月目です。眷族は子供が出来づらいはずなのにな。ちなみに種族はすでに霧人だと判明してる。とりあえずチリトは爆発しろ。


「しませんから!」

「ん?声に出してた?」

「長い付き合いなんですから顔を見れば何を考えているのか多少なら分かります。」

 ふうむ。さすがは≪解析者≫俺の思考を読むくらいは朝飯前か。チリトは≪読心≫をまだ持ってないはずなんだけどな。


「まったく。じゃあ、そろそろ本題のほうに入りましょうか。こっちへ」

「そうだな。」

「「じゃあねー」」

 俺は二人を床に降ろしてチリトの私室に向かう。

 とりあえずあれだなー、ソウジは10歳になったら訓練初めて俺の側近にしたいなぁ。で、センクは12,3ぐらいになったら俺の妾の一人に…


「どちらもお断りです。」

「チッ。」

 また思考読まれたよ。そして、俺はチリトの私室に入った。



---------------



「以上が調査結果になります。」

「なるほどねえ。そうなってたのか。」

 俺はチリトからの報告を聞き終わり、思わず頷いていた。


 さて、今回俺がチリトから受けたのはステータスに関しての報告である。

 まず俺たちの目にはステータスとしてHP,MP,SP,筋力、器用、敏捷、感知、知力、精神、幸運の計10個が見えている。で、今回のチリトの報告でこれがそれぞれ何に関わっているかが判明した。


 HP,MP,SPの説明は後回しにしてまずはそれ以外のステータスがどういうものなのかを説明しよう。


 まず初めにこれらのステータスの基準値はスキルに覚醒した人間ならば10が平均的な値になるそうで、スキルに目覚めた人間がトレーニングなどで筋肉を鍛えても数字が変わらなかったことからこれらの数字は係数のようなものではないかと考えられるそうだ。

 ただ、よほど厳しい修練を積めばこの数字をレベルアップのステータス振り以外で恒久的に変化させることも可能らしい。

 で、スキルに覚醒する前はこのステータスの数字は日々少しづつ変動していくらしく、現にセンクとソウジのステータスが日々変化しているのをチリトは見ているらしい。


 そして、先ほどこの数字は係数のようなものだと言ったが、ただ十と一の位の間に小数点を入れればいいようなものではないらしい。

 と言うのも筋力10の人間を基準にとって、筋力8、筋力13、そして筋力21にそれぞれ何kgのものまで持てるかを調べたのだが、筋力8と筋力13に関しては確かにそれぞれ0.8倍と1.3倍だったのだが、筋力21に関しては2.2倍の重さが持てたらしい。

 で、どうしてこうなったのかの原因を調査したところ、どうやら20から先は数字1当たりの係数として価値が上がるようなのである。しかもこの仕様は筋力だけらしく、他のステータスではまた違うポイントで急上昇が見られるそうだ。なんとも面倒な仕様である。


 ただ、同時に納得もする。こうして思い返すと今の俺の筋力は40だが、普通の人間の4倍どころでは収まっていない気がするし、そこから考えた敏捷57にしては瞬間的な速さはそこまで異常ではない気がするからである。


 ちなみに調査班の予測ではこの急上昇は段階的なもので、またどこかで数字1当たりの価値が変わるのではないかと言われている。うん。こっちも何となく納得。


 さて、個別のステータスの説明に移ろう。


 筋力。これは両手両足の筋力に関わるステータスで、直接攻撃をするスキルには大抵これが関わっているとされる。ちなみに巡航速度の最高速にも関わっているそうだ。


 器用。これは手先の器用さ…もそうだが、正確に様々なものを操れるのかという事に深く関わっているステータスだそうで、生産系のスキルによく関わってくる。


 敏捷。これは瞬間的な素早さに関わるステータスでこれが高ければ高いほど瞬間的なスピードは上昇する。回避や移動関連のスキルに関わりがあると思われている。


 感知。これは視覚や聴覚などの五感に関わるステータスだそうで、高くなってくると気配とかが読めるようになってくるそうだ。で探知や解析系スキルと関わりがあると予測されている。


 知力。頭の良さではなく、魔法系スキルに関わるステータスでこれが高いとそれだけ魔法系スキルの効果も高まるそうだ。ただ、それだけでもないようで多くのスキルにこっそり関わっていたり、記憶力あたりには関連しているのではないかと思われている。


 精神。これは心の強さに関わってくるステータスで、高いと幻惑や混乱などに強くなる。関連しているスキルもそれらに多いのではないかと思われている。


 幸運。運のよさを表すステータス…らしい。詳細不明。まあ、これはよほど高くならないと分からないわな。


 で、次はHP,MP,SP。


 HP。別名生命力。無くなった者は死を迎えることになるステータスで、その値には筋力、器用、敏捷、レベルの4つが特に関わっているようだ。怪我とかすると減るし、食事をとると回復しやすい。スキルで用いることは極稀。


 MP。別名魔力。無くなると気絶するステータスで、その値には感知、知力、精神、レベルの4つが特に関わっている。基本的にはスキルにしか関わらない値のようであり、スキル使用時に使われることが多いそうだ。ただ、魔力というよりは精神力と言うべきものな気もする。


 SP。別名気力。こちらも無くなると気絶するステータスで、その値には筋力、敏捷、精神、レベルが特に関わっている。これが少なくなってくると息切れや目眩がしてくるし、休憩することによって大きく回復することができる。なので、スタミナと呼んでもいいかもしれない。一部スキル。特に体術系のスキルではよく使うものである。


「にしても随分と面倒な仕様だな。」

「そうですね。おまけに同じスキルでも使用者やその時の状態で消費するMPが違ってくるという現象も報告されていますし。まだまだ調べることは多いと思います。」

「だな。まっ、気長に頼むわ。」

「分かりました。」

 そして俺とチリトはミバコの淹れてくれたお茶で一服つくのであった。




----------------





「ところで、三人目ができたようだけど。どんだけやってんだ?」

「えーと、そんなにやってないと…思いますよ?」

「ちなみに眷族に子供ができる可能性は普通の人間の十分の一くらいという報告があるんだけど。」

「…………。」

「ボソッ(これは4人目もあり得るな。」

「クロキリさん!!?」

チリトはやっぱり爆発するべきだと思います。

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