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200文字小説&エッセイ

【一瞬の静寂】

【一瞬の静寂】



雑音の人波


うるさい、うるさい、うるさい


酷くひんやりとした触感の廊下


西洋の芸術的な古城


そんな神秘的なイメージ


実際は、ただのコンクリートに囲まれた、ただの宇宙


昼のひと時。日差しの届かない奥まった曲がり角


時が止まる


一瞬の静寂


遠くに聞こえる人々の残響が、酷く懐かしく、酷く心強い


一人ではないのだけれど、一人でいるような


一人なのだけれど、誰かといるような


不思議な感覚


気がつくと、体が宙に浮いて、空に漂っていた


無空に漂う体の表面は溶けていて、もう空気と同化している


境にあるのは俺の体なのか、それとも空気なのか、もはや判別は不可能だ


あぁ、なんと心地よいのだろうか?


俺はこの心情をうまく表現できる言葉を知らないけれど、一つだけ言えることがある


俺はこの、”一瞬の静寂”というものが大好きで、この瞬間のために一日を生きてみるのも、悪くない



雑音の人波


うるさい、うるさい、うるさい


それがどんなに素敵でも、一瞬は一瞬


すぐに雑音が宇宙にはびこる


人は、一瞬だからこそと言うが、だからこそ、永久を想像せずにはいられない


平穏を願わずには、いられない


あなたの心にも、”一瞬の静寂”を


そして、幸あれ

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