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アジリティわんこへの道  作者: ajyujyu
外の世界
7/7

初めての競技会

ハードルも飛ぶ事を学んだ僕は、

そう、ハードルと、トンネルが出来れば、競技会のビギナークラス

オープン競技に出場できるのだ。

何事も経験が必要~と、社会勉強に、競技会場には時々参加していた僕。


始めは、走ってる犬達にも興味はなく、

周りを歩いてる犬や・・・

声をかけてて、なでなでしてくれる人間・・

には興味深々で、甘えまくっていた僕。


そんな僕に、とうとう、競技に出場する日がやってきた。


この日はとっても晴れていて、リンクの周りを歩いたものの

やっぱり、犬見つけては、

やぁ・・・君は走るの?

やぁ・・・・もう走ったの?

としっぽを精一杯ふって、あいさつをしてたのさ。


なんだか、皆、心臓の音がばくばく大きく聞こえるし、

息づかいも荒く、はぁはぁ言ってる。

なんだか皆楽しそうだし、興奮してるし・・・

僕もテンションあがるな~・・・


5番前くらいになると、名前が呼ばれ、順番を付く。

僕の前の犬も後ろの犬も、走ろうとしている犬も

やるぞ。。走るぞ・・・走りてぇ~って気持ちも高揚してるのが伝わってくる。


僕も・・・ハンドラーを見てわ・・・

ねぇ、僕も走るの?

僕の番はまだ?

前のハンドラーがスタートの指示が聞こえる毎に

一緒にスタートを切っては、リードの長さが短くて、跳ね返っていた僕。


僕、考えたんだ、そうだ、このリードが邪魔なんだな・・・

じゃ、噛み切っちゃえ・・・とギリギリと噛み切ろうと試みてると・・・

ママに見つかって、叱られてしまう。


じゃ、いつ、僕の番なの?って、ギャンギャン吠えたり、

ちょっと、小突いてみたり・・・ちみってかじってみたり。

とにかく、落ち着かない僕。


いよいよ、ど~ぞ・・って声がかかって、

ママとハードルの前へ進みでた。

あぁ~やっと僕の番だね・・

僕は、ちゃ~んとハードルの前で、伏せして、スタンバイOK

とママを見上げると、

ママの顔は青白く、笑顔が消えて、足も手も小刻みに震えてる

こんなママを見たことがなかった。

え?どうしたの?ママ?

怖いの?何?

指示をちゃんと聞こうと耳を澄ましてみた。

ママの心臓が爆発しそうなほど、ドッキドッキドクドクドクって

早く、不規則に大きく聞こえた。


気の小さいワンコだったら、逃げ出したいに違いない。

でも、僕は走りたい方強かった。

やるぞ~、さぁ・・・いつでもいいよ~。


ママのホップの声を聞いて、僕は、目の前のハードルを飛んで行った。

途中からは、もうママの声は聞こえなかった。

とにかく、目の前に見えるハードルとトンネルに突っ込んでいっただけ・・・

最後のバーを飛ぶと、

周りで見ていた人達からの「ワァ~、おりこう~、おめでとう~」と

いっぱいいっぱい褒めてもらい、僕はとっても嬉しかった。

やったね・・・ママ・・・僕ってとってもおりこうでしょ~。

ママの顔も笑ってた。


競技会って楽しいな~・・・また行こうね・・・ママ。








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