アン・フロート
アンの部屋。
「美しい……」
アンはディアナの動画を見て、恍惚の表情を浮かべていた。
ナイト・オブ・スペードミーティングルーム。
「どうしたら争いは終わるのでしょうか?」
アンがアーサーに問いかける。
「それはアポロン軍が勝利した時だ」
「本当に、私達の側が正義なのでしょうか」
「どういう意味だ?」
「月国にも正義はあるということです」
「それはアポロン様に対立する発言だ。聞かなかったことにしよう」
アンは反論しようとしたが、アーサーは議論に応じようとしなかった。
月国基地アトランティス。
「最後の武器は盾や。レーダーは太陽国で反応しとる」
「敵ということか?」
「まあ、その可能性が高いな。どう説得するかやな」
「そいつが軍人なら戦場に出て来るだろう」
「じゃあ、次はここやな」
光明は地図のある地点を指差していた。
ナイツ・オブ・スペードミーティングルーム。
「次の戦いはシャワー峡谷に決まった。また武器人間が来ることが予想される。皆、心してかかるように」
戦い当日。
お互い、陣を並べ終わり、見届け人の忍・J・キサラギが到着し、戦いの火蓋が切られた。
ナイツ・オブ・スペードは陣形を維持しながら月軍の方へ進軍していく。
錬金術師達の乗る船がそれに対応する。
手前で戦っている部隊の裏を回り、ウィルは単独で動いていた。鎧、翼、眼と剣、戦艦を破壊する用のガンキャノンを装備している。
母艦にウィルが近付くと、アンの身体が光り始めた。それは外にいるウィルにも感じられた。
「共鳴や。こん中に盾がおる」
ウィルは母艦にガンキャノンで穴を開け、侵入する。
光に向かって進んでいく。
「この先や」
自動ドアが開き、光っているアンと対面する。
「あ、あなた達は⁉」
「俺は月国のウィル。お前を迎えに来た」
「迎えに? 私に月国に来い、と?」
「アン看護長!」
アーサーからの通信だ。
「敵か⁉ 逃げろ!」
アンはアーサーからの通信を無視した。
「お前はディアナにとって必要だ」
「ディアナ様に?」
「アン看護長! 敵に惑わされるな!」
アンは一息吐くと、アーサーの通信に返事をした。
「私、調べました。兄のこと……、兄を撃ったのは、あなただったのですね、アーサー隊長」
「君の兄は……」
「パーシヴァル」
「っ‼」
「何故、兄を撃ったのですか?」
「それは……」
「答えられないですか?」
「…………」
「さようなら、隊長」
アンはウィルと共に軍を去って行った。
アンが太陽国を裏切りました。
アンとアーサーは擦れ違ったままです。和解することはできるのでしょうか。




