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#8「タブレットと大便」

8話です。今回、後半が汚いです。

 ある休日、由人と防子は博士に呼び出されて、分部研究所に訪れていた。渡したい物があるとの事。二人はこの後、用事があるから手短に済ませて欲しいと思っている。その場には未央理はいるが、拳也の姿が見当たらない。


「そういえば、拳也さんは?」


「お兄ちゃんは、本屋に行ってますよ。」


「拳也さん、本なんて読むの?」


「はい、異世界転生の小説を読んでますよ。」


「へぇ~何て本ですか?」


「「床屋の俺が異世界転生!?~美少女達のヘアスタイルを散髪したら、種族問わずモテモテになった件。~」と言う小説です。」


「何それ…」


「ちなみに私も小説読んでますよ?」


「ど、どんなの?」


「「油揚げ工場で働いていた私が異世界転生して、自分で作った油揚げを九尾の狐に上げたら、異能の力を授けられ、異世界を無双する力を手に入れました。」です!」


「兄妹揃って異世界転生小説なんですね…」


「異世界転生って、何でもアリだな…」


「…そろそろいいかな?」


「あぁ、すいません!」


「じゃあ早速、コレをどうぞ~❤️」


「コレって、タブレット?」


 博士が渡した物は「アリツタブレット」。アリツフォンと同じように道具を出したり、能力を使役する事ができる代物だ。ただし武着装は出来ない。

 拳也のアリツフォンが壊され、共有しているアリツハンドが使えなくなったが、アリツタブレットがあればフォンが壊れてもタブレットが無事なら共有機能は失われない。

 言わばコレはアリツフォンが故障した際の救済措置である。ちなみに拳也のアリツフォンは、まだ修理中である。


「じゃあ、私達用事あるのでそろそろ行きますね。」


「本当にごめんね~用事あるのに呼び出しちゃって~」


「いえ、むしろ便利な物を提供してくれてありがとうございます!」


「どういたしまして~」


「じゃあ、失礼します。」


「じゃあね~」


 研究所でアリツタブレットを受け取った後、二人は一旦、家に戻りタブレットを置いて再び家を出る。

 そして二人は町の噴水の前で、ある人物と待ち合わせをしていた。本来なら二人で買い物をする予定だったが、防子の友人が防子の幼馴染に会いたいと言っており、今日はその友人と一緒に買い物をする事になった。

 すると、向こうから二人のいる所に向かって歩いてくる少女が現れる。


「防子ちゃ~ん」


「あっ、来たよ。」


「あの娘か。」


「久しぶりだね!」


「そうだったっけ?二ヶ月前に会ったような?」


「久しぶりじゃないの?…まぁ、いいや!」


 この少女がが防子の友人の御手洗 麗綺(みたらいれいき)だ。

 麗綺は茶髪のロングヘアーにすらっとした八頭身、誰もが見惚れる程のルックスをしており、由人も思わず麗綺に見惚れていた。


(すごい、可愛い娘が来たな…。)


 三人は買い物のために、町のショッピングモールである「NOUYA MOLL」へとやって来た。

 今日は食材や家具、そして部屋に活気を付ける為インテリアを買う予定だ。そんな中麗綺は由人の事を疑念の視線を向ける。


「えっと、麗綺ちゃん?俺の顔に何か?」


「い、いえ!何でも。」


「そ、そう?」


 その後は家具屋やスーパーに行ったりしたが、由人はその間、ずっと麗綺に視線を向けられていた。


(…ねぇ、麗綺ちゃん、ずっと俺の事見てくるんだけど…)


(えっ?何だろう?もしかして、由ちゃんに惚れちゃったとか!)


(今日会ったばかりで?無い無い。)


(でも、一目惚れって事もあるでしょ?)


(俺のどこにそんな要素が…)


「どうしました?」


「い、いや何も。」


「さ、さて買い物も終わったし、昼食を食べよう!」


 買い物を終えた三人は、フードコートで遅めの昼食をとっていた。三人はラーメンを注文した。しかし、またしても由人は麗綺に視線が向けられる。由人はついに麗綺に問いかける。


「…あのさ、麗綺ちゃん。何で今日はずっと俺の事を見てくるのかな?」


「もしかして、由ちゃんに惚れちゃった?」


「違いますよ」


「違うのね」


「いったい、なんで?」


 その理由は防子が、由人と同居すると聞いたからだ。

 幼馴染とはいえ、男と同居すると聞いた麗綺は心配して、今日は防子の幼馴染がどんな人物かを確かめたかったのだ。


「今日見ていて、思ったのは防子ちゃんにとって由人さんは近くにいて安心できる人だって思ったので、私も安心しました。」


「そ、それは良かったよ。」


「今日は、監視してるみたいになっちゃってごめんなさい!」


「いや、そりゃあ友達が男と一緒に住むって聞いたら、気になるのは仕方ないかもしれないし…」


「もう、麗綺ちゃんったら~由ちゃんはそんな変な人じゃないから心配しなくてもいいのに~」


「ごめんね。心配で…」


「…でも、心配してくれてありがとう…」


「防子ちゃん…」


「じゃあ、解決したところで昼食食べて帰るか!」


三人は昼食を終え、アパートに帰った。


「今日は、本当にすいませんでした!」


「いや、いいよ。理由も納得がいったし。」


「それで、最後に由人さんにお願いがあります。」


「えっ?」


「由人さんの…」


「……?」


「ウンコがほしいです!」


「……はい?」


 突然の事で、由人は唖然とした。麗綺は大便コレクションというイカレ…変わった趣味があり、動物や家族の大便は集めたが若い男の大便は取った事がなく、今日は監視と同時に大便を取るに相応しいかどうかを見極めていた。


(防子…この娘、急にぶっ飛んだことを言い出したんだけど…)


(麗綺ちゃん、結構まともなんだけど…玉についた()がデカくて…)


(()、デカすぎでしょ…)


「という訳でウンコを取らせて下さい!」


「いや、それは…」


「取らせてくれるまで帰りません!」


(…防子は取られた事あるの?)


(……うん//)


 埒が開かないと思い、由人はこれを渋々承諾した。そして二人はトイレの前にやってきた。


「それで?どうやって取るの?」


「それは…コレです!」


「コレって…ビニール袋?」


「この中にウンコを入れてください!」


「わ、分かった(ウンコの話になってからテンション高いな…)」


「じゃあ、早速入りましょう!」


「えっ!?ちょっと!?麗綺ちゃんも!?」


 トイレに入るなり、麗綺は由人のズボンを脱がし無理矢理座らせ、麗綺はしゃがんだ由人の尻にビニール袋を広げる。


「和式だから、取りやすいですね~」


「いや、自分で取れるから!」


「私、ウンコが出る所も見たいんです!」


「えぇ…君、今までこんな事を趣味にしてきたの?」


「はい!」


(うわ…いい返事…)


「まだ、出ませんか?」


「そりゃあ…はい…」


「じゃあ、ちょっと失礼します。」


 麗綺は由人のお腹を摩った。すると由人の便意が訪れ、由人はビニール袋に排便した。大便はビニール袋に入り、トイレの中は大便の臭いが漂う。


(まさか、女子の前でウンコする事になるとは…)


「あぁ、この音…この臭い…まさに最&高❤️」


 そして二人は、事を終え部屋に戻った。


「お、おかえり」


「す、すごいな…この娘」


「本当にね…」


「防子ちゃん見て見て!若い男の人のウンコ取れたよ!」


「見せないでー!」


「あはは…相変わらずだね…。」


「防子ちゃんは、今ウンコ出る?」


「いや、今は出ないかな…」


「そっか~じゃあまた今度取らせてね?」


「う、うん」


「由人さんも取らせて下さいね~」


(えぇ…い、嫌だ…)


「じゃあ、私帰りますね~今日はありがとうございました!」


「あ、はい…」


 そう言って麗綺は帰っていった。


「俺と住んでる事、あの娘以外には言ってないよね?」


「うん、麗綺ちゃんにしか言ってないよ。」


「そうか…それにしてもすごい娘だったな…」


「アレのおかげで、みんな麗綺ちゃんから遠ざかっちゃって…」


「だろうね。防子は大丈夫なのか?」


「アレ以外はまともだから。それに助けられる事もあるから…」


「そっか…いや、でもやっぱりウンコを取るのは勘弁してほしいかな…」


 防子の強烈な友人を前に戸惑い、疲れてしまった由人であった…。

戦闘がない話+ぶっ飛んだ話を考えた結果こうなりました。

感想や意見を頂けたら嬉しいです。

次回は来週の日曜日更新です。

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