表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/17

#4「超戦士の資格」

4話です。

 先日、カテラスにされた石三を撃破し、人間に戻ったが、大怪我を負わせ入院した石三の元に、武響由人、分部拳也、分部未央理の3人がお見舞いに訪れていた。


「す、すまないね。わざわざお見舞いに来てくれるなんて…」


 命に別状はなかったが、やはり大怪我をして、とても動ける状態ではなかった。

 しかも石三はカテラスになっていた時の記憶はなく、自身の怪我を偽者の宝石を売った罰だと思っていた。

 そして、三人は見舞いを終え、病院を後にし、町にやって来た。

 未央理もセミロングのブロンドカラーで兄同様にスタイルが良く、由人はこの兄妹と一緒に歩くと、やはりどうしても見劣りしてしまう。


「今日はせっかく休みなのにな~。」


「所で未央理、今日はオペレーターの仕事はいいの?」


「実はお母さんに頼まれた事があって」


「頼まれた事?」


 未央理によると、どうやら博士が新しいアリツフォンを作ったから、その資格者を探してほしいとのこと。

 次の超戦士は防御の超戦士とのこと。

 探し方はよく観察して、見定めた人に声を掛けるという方法。

超戦士に相応しい人物を、拳也は答える。


「それはな、根性のある奴だ!」


「根性?」


「そうだ!もっと言えば諦めない気持ちだ!自分がどんなに不利な状況になっても決して諦めない奴だ!」


「確かにそれは、必要不可欠ですね。他には?」


「他?他は、まぁ、それなりの見た目の良さとか?後は、えっと…道徳心?」


「なんか急に雑ですね」


 そして、次の資格者は女性を希望している。

 理由は男性と違う視点が見れる事。そして、今後カテラスが手強くなって、女性にしか出来ない攻略が必要になるかもしれない事。

 三人は新たな超戦士を見つける為に捜索を開始した。だがやはりそんな簡単には、見つからなかった。


「そりゃあ、簡単に見つかるわけねーわ」


「…博士に超戦士を見つける探索器でも作ってもらったらどうですか?」


「そうだな、帰ったら母さんに頼んでみるわ。」


 その間に未央理は三人分の昼食を買ってきた。

 三人は近くの公園で昼食を取る事にし、三人は公園のベンチに座った。由人はこの公園に見覚えがあった。


  ***


 一年前—

 由人はこの能野町(のうやちょう)へとやって来た。由人は能野町で就活をしていたが中々うまくいかなかった。そして、この能野公園で黄昏ていた時、拳也がやってきて由人に声を掛けてきた。


『どうした?こんな真っ昼間からブランコで黄昏てるなんて、お前、学生か?』


『いえ、もう成人してます…』


『じゃあ仕事はどうした?』


『実は引っ越してきたばかりで、就活中なんです。でも、中々うまくいなかくて…』


『引越してきた?何で?』


『実は、地元に居づらくなっちゃいまして…』


『何かあったのか?』


『いえ、こんな事、初対面の人に話すのは迷惑なので…』


『話したら気が楽になるかもしれないぜ?』


 由人は能野町に引っ越した理由を拳也に話した。母が一年前、病死したこと。それで父がショックで酒に溺れて、半年前に家の金の大半を持って出て行った事も。その事で近所に噂になってしまって地元に居づらくなってしまって能野町に逃げてきた。


『それで黄昏ていたのか。』


『いえ、今は中々就職が見つからない事に黄昏れていたんです。』


『あれ?自分の境遇に黄昏れているんじゃなかったのか?』


『それでいつまでも落ち込んでたら、次に進めないじゃないですか。人生は何があるか分かりませんし、なっちゃったものは仕方ないと思って今を生きようと決めたんです。それに、落ち込んだままだと死んだ母さんに心配されちゃいますからね!』


『そうか、強いな…お前…。』


『あぁ~話したら本当に気が楽になりました。それじゃ俺は仕事を探しに戻ります。ありがとうございました!』


『よし!お前に決めた!』


『え?』


『ついて来い!』


『え?』


 ***


そして現在—


「こんな感じで、俺は超戦士になりましたね。」


「お兄ちゃん…そんな強引に連れてきたの…」


「いやいや、これぐらい強引にしなきゃ駄目だろ。」


「最初は困惑しましたけど、今は感謝してますよ。」


「でもこれぐらいしなきゃかも…。」


「それでしばらくは俺のサポートをしたんだよな。」


「まぁ1人で戦えるようになったのは、本当に最近ですけどね。それにサポートもちゃんとできてたか不安ですし。」


「でもお前のサポートのおかげで俺は助かってたけどな~。」


ある戦いの時—


『行くぞ!由人!』


『はい!』


[Weapon IN]

[Martial Arts IN]


『『武着装!』』


[CERTIFICATION]


 二人の目の前には、二人よりも少し大きな緑色の生物が立ちはだかっていた。


?『チュパ~』


『チュパって鳴いたし、あれはチュパカブラカテラスか?』


『チュパカブラって、あのUMAの?』


『チュパって鳴いたからそうじゃねえの?チュパって鳴いたし。』


『鳴きましたけど、だからチュパカブラ何ですか?それにしても何かちょっとかわ—』


 その瞬間チュパカブラカテラスはアリツウェッパーの目の前に素早く移動し強烈な一撃を喰らわせた!そして同じくアリツシャーマにも喰らわせた!さらに2人にボディアタックを喰らわせる。


『チュパーー!!』


『ぐぇ!』


『ぐ、喰らえ!』


アリツガンで反撃をするが、素早く移動し、全て避けられてしまう。


『かわいい見た目に反して、強い上に素早い!』


『チュパ!チュパ!』


チュパカブラカテラスは2人に岩を投げつけた。


『痛え!こいつ、岩投げてきやがった!』


 アリツシャーマはアリツフォンを取り出し、アリツハンドを発動させた。チュパカブラカテラスは再び二人に、岩を投げようとする。

 その時、シャーマはウェッパーにアリツソードを貸すように要求し、ウェッパーはシャーマにアリツソードを渡した。

 シャーマはチュパカブラカテラスが投げた岩をアリツソードで野球ボールのように打ち返し、岩がチュパカブラカテラスにクリーンヒットした。


「チュパ!?」


「今だ!ウェッパー!撃て!」


「う、うぉぉぉ!」


 その隙にウェッパーは両手足を撃ち、チュパカブラカテラスは動けなくなった。

 シャーマはアリツフォンを取り出し、アリツレッグを発動させ、動かないチュパカブラカテラスに連続蹴りを喰らわせた。


「喰らいやがれ!」


「チュパ〜…」


 アリツフォンにアリツブレイクチップを装填する。


[Break Standby]


『こいつで終いだ!』


[Martial Arts Break]


 画面をタップし、マーシャルアーツブレイクを発動させ、シャーマはチュパカブラカテラスに強力な飛び蹴りを喰わらせた!


『だぁりゃあぁぁぁぁ!』


『チュパーーーー!?』


 チュパカブラカテラスは吹っ飛ばされ、爆散した。


 ***


またまた現在—


「やっぱり俺の見込み通り、お前は超戦士の素質があったんだよ!」


「でも、確か由人さんは強くなってると思います!」


「そ、そんな恐れ多いですよ///。」


「よし!休憩もしたし、由人と同じような超戦士にふさわしい女を探すぞ!」


「そんな、女性いますかね?」


 その後も三人は探し続けたが、やはり見つかる事はなかった。

 辺りが暗くなったので、三人は今日は解散する事にした。

 明日は未央理はオペレーターの仕事があるから同行は出来ないので、二人で探してほしいとのこと。


「仕方ねぇ、明日こそ超戦士になる女を見つけるぞ!」


「女って言うのやめた方がいいと思います」


 三人はその場で解散し、それぞれ帰路についた。

由人は自分の住んでいるアパートへと帰ってきた。


「仕事は休みだけど、戦士としては常に身構えてなきゃいけないから、実質休みなんてないような物か…しょうがない、明日も頑張りますか!」


「あ、おかえり~」


「え?あっ!?何でお前がここに!?」


 由人のアパートの前にいた者とは!?

チュパカブラはやり過ぎたかな…。

感想や意見を頂けたら嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ