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敵はスタバにいます

 敵性というのは悪意殺意破壊日常転覆を狙う能力のことで主人公はその見えない敵と戦っています。

 つたないですが、十二話ほどお付き合いください。

 僕のいつも座る机の正面はスタバの入り口付近だ。

 スタバに入ると真っ先に座り、あえてカウンターに背を向ける。こちらを見て笑う女。


「いらっしゃいませ、お決まりですか?」

 僕は黙って、注文表に指を指す。

「メロンですね。いつもありがとうございます!」


 そうかやはりこの女、僕を監視している。でなければ、月に十回しかスタバに行かない上に、ドリンク交換チケットを持っているくらいの凡人の事なんて覚えるはずも無いからな!


「すぐにお作りしますね」

 僕はあえて《《あえて》》小さい声で、返事をした。女は手際良くフラペチーノを作っていく。別に新作が出たというメールが来たからスタバに来たわけではない。

 あくまで偵察ていさつだ。

 女が少し顔が整っているとかそういう理由では決して無い。僕の心いや街の平和を守る為にここにいる。


 フラペチーノを作っている女の襟元から、む、む、胸元が見えた。ので、慌てて目を背けた。


 紳士しんしのたしなみだ。

 だが、背けた目の先に女子高生のかたまりがいた。まずいな、これでは僕が女子高生が好きな男であることが女にバレてしまうではないか。


 出てきたフラペチーノを受け取り席に戻った。フラペチーノなんて水のようなものだ。空になったカップを店員に変な目で見られている気がする。


 これくらいで僕の心が動揺どうようするとか思ったか甘いぞ。そうだな、ドリップコーヒーを追加で頼んでやる。


 これではいいお客様ではないか。もう千円は使っているぞ。


 僕は女がいつもこちらを見て薄笑いを浮かべている姿しか知らない。僕は紳士だ。確実な敵性感知をしないと住所や電話番号を調べることはしない。


 紳士なので、いつも入り口で監視をする。不本意ながら僕は今日も女に監視されつつ、入り口で敵性感知をしている。

 いつでもかかってこい。僕が始末してやる。


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