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真犯人

作者: Norimaki2229

ある町で殺人事件が起きた。その被害者どこにでもいる普通の会社員だったらしいが、彼は、某会社の金を横領して逃げていたらしく、そのせいで会社は倒産寸前にまで追い込まれてしまったそうだ。

そのため被害者の遺族たちは復讐として彼を殺してしまったようだ。

一見この事件は、解決されたかのように見えたが……

実はこの犯人は別の人物に罪を擦り付けようとしたのだ。

それは、彼の恋人だった女性だ。

彼は、彼女に溺愛していて、金を渡していたそうだ。彼が、某会社の金を横領し、それを渡していた。

彼女が自殺し、その遺書に上記の内容が書かれていたため、1連の事件の真相が発覚した。

だが、その数日後「拙者が彼女を自殺させました。」と、書かれた手紙が某会社宛に送られてきたそうだ。

拙者というのが誰なのか。そして、誰がこれを送ってきたのか。

警察は、拙者という人物が重要参考人、容疑者として固めていた。なぜなら、彼女の自殺は、まだ公表されておらず、警察のごく一部しか知られていなかったからだ。

しかし、この手紙が届いたことにより、世間に知られることとなった。

警察も、すぐに捜査を始めたのだが、証拠が何一つ出てこなかったのだ。

まるで、誰かが消したように……

そうして、事件は迷宮入りとなってしまった。

そうして、遺族が有罪判決され、この事件は、何もかも終わったかのように思われた時、

「あの事件の犯人です。」

という物が動画投稿サイトに投稿された。

3分程度の動画だったが、この動画は、一気に拡散され、警察の無能性、この事件を終わらせる気は無い。そう宣告されたような気がした。

「あなたたちがやっていることは、無駄なのです。あなたたちのしていることは、ただ民衆に安心されるためだけの悪行なのです。そんなことをしても意味はないのです。」

その言葉と共に、画面に映っていたのは、あの事件の遺体の写真だった。

「これは、あなた方、警察がが無能で捜査も進めなかった結果です。」

そう動画の人物は語る。

この後警察は、ネット上で叩かれ、民衆からは、最低だ。との声が上がった。そのため我々は、謝罪会見を行った。これも、犯人から言わせれば、民衆に安心させるためだろう。

だが、警察のサイバー課によって、動画に撮影された場所が特定された。そこは、この1連の事件の最初の事件現場、ある町で撮影されたそうだ。

 急いで我々は、その場所に向かった。

だが、その場所には、指紋、足跡、が全くなく、撮影の痕跡もない。

つまり、その人物がその場にいたという形跡がなかったのだ。

その人物はいったい何者なのだろうか? その後、動画を投稿した人物のチャンネルが、更新され、新しい動画が投稿された。

そこには、意味不明な文字列が並んでいた。

『私ひ、せぐたばぬ居みせ。皆様は3番近けぬうれな言っとううですょえ。

私が…うゆ、我々がにぜ、さは事件ん起さすちき。民衆は洗脳は為でせら』

事件や、洗脳と書かれており、これは、犯人からのメッセージでは!?と、我々や、民衆は、驚いた。

その後これを投稿した犯人は、逮捕されたのだが…自首に近い形で、駅の前で

「俺は犯人だ。警察共捕まえろ!」

と、半裸の状態で叫んでおり、民間の通報で警察が駆けつけその男を逮捕した。最初警察はこの男は、模倣犯か、ニュースを見て、影響を受け叫んでいるだけと思っていたのだが、犯人と警察しか知りえない、場所を正確に言って、全ての犯人と断定されたのだが…。

しかし、なぜこんなことをしたのかわからない。

犯人は、「お前らが愚かすぎるからだ!」と、言った後に黙秘を続けたという。

その後犯人は裁判で死刑が宣告され、

全ての事件は、終わった。

俺は、この事件を最初から追ってきた警察だが、終わったにもかかわらず、胸に

「何か」

が残っている。

この気持ちは何なのか……

「おい!どうしたんだ?」

上司が俺に声をかける。

「いえ……何でもありません……」

「そうか……ならいいけどよ。それじゃ、この資料置いとくぞ。」

そう言い残し上司は自分のデスクに戻った。

(この事件は終わってない……)

その確証は、何も無い。

やっぱり警察は、動画の犯人が言った通り無能なのかもしれない。

だったら、警察という立場ではなく、民衆の中に入り、事件を見る必要があるのでは…

その後私は、警察を辞した。

真犯人を見つけるために。


読んでくれてありがとうございます

「真犯人」

どうでしたでしょうか。

え?打ち切りみたいな結末?いえいえ、これはこれで終わりです。

今度、犯人側の視点である「警察官」を投稿いたします。少々時間がかかると思いますが、待ってくださると有難いです。

最後に、真犯人の伏線をいくつか仕込んでおきました。良かったら解いてみて下さい。

それでは、またご機会がありましたら会いましょう。

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