perfectmode
暴力シーンがあります。苦手な方はご高覧をお控えください。
私はあの不思議な怪力の力が、すべてのステータスを限界まで使える状態はperfectmodeと呼んでいる。これを知ったのは…2か月前くらいだっけ?
そのときは、少し強いやつにに会って舐めてかかったら殺されかけた。そのときに必死にもがいて思いっきり蹴り飛ばしたら今までびくともしていなかった怪物が見えなくなるまで彼方に飛んでいった。今はコツをつかんでいつでも発動できるようになったけれど反動が大きく5日は眠ってしまうようだ。
★★★
「私、本気出すから。」
怪物をにらみ、そう告げる。あの怪物でもこの力の前では勝てないだろう。怪物はこちらに興味がなさそうな視線を私に送る。 「もうお前には遊び飽きたんだよ」 といいたげな目だ。余計に怒りが沸く。
「はああ…!!」
全身力を入れる。perfectmode解禁!頭から足の先まで力がみなぎる。気分がとても良い。
「んじゃ、いっちょやりますか。」
この時の私は私ではないようだ。テンションがおかしく性格まで変わっている気がする。すぐに怪物の前までくる。瞬間移動と同じようなものだ。早すぎる速度だ。そして一発殴りを入れる。
「グガッ!!?」
怪物も私の動きに反応できず簡単に一発いれられた。ドゴォン!!という鈍い音を立て怪物は数十メートル先に吹っ飛んでいく。とても重い。普通なら見えなくなるまで飛ぶはずなのに。
「アハハ!!飛んでった!」
私は子供のようにケラケラ笑う。怪物はすぐ起き上がる。私の異変に気づいたらしくだいぶ戸惑っている。
「グアアアアア!!!」
「あれ?」
怪物は、やけになったらしくこちらに突進してくる。私はその突進をかわしもう一発打ち込む。怪物は「グウ…。」と苦しそうにしている。やつは急に立ち上がるとまっすぐに走りだした。逃げるきだ。私はさらに怒りがこみあげてくる。逃げるのか?卑怯者!!さんざん人を殺して楽しんでおいて…。
「逃がすわけないじゃん。」
私のその声にも怒りがこもっていた。私は数十メートル先にいたはずの怪物に一瞬で近づき上から思いっきり蹴る。ガゴォン!という鈍い音があたりに鳴り響く。やつは即死だろう。
「やべっ」
私はその怪物を思いっきり蹴ってしまったため大きな穴が開きそこが空洞になっている。ここはよく通る道なのに。そんなことをいろいろ考えていたら眠くなってきた。ここで寝たら怪物に食われて死ぬかな?でも…みんなが生きてて…よかった……。
「ん~。ん?」
目を開けると一度だけ見たことがある天井が見えた。ここは…?私は…怪物と戦って…?記憶があいまいだ。私は起き上がり周りを見回す。ここは…ベッドの上。そうだ…。ここはwe resistの保健室だ。
私はドアに手をかける。地下が半崩壊していて、上を向くと空が見えた。幸いここ保健室は無事なようだ。みんなが陰で見えない場所に固まっている。保健室から出てきた私を見てみんな驚いたような顔をする。すぐに隅の奥のほうにいたゆかりが駆けつけてきてくれて「大丈夫!?」と、とても心配してくれた。私は柔らかい笑みを浮かべ「うん。大丈夫だよ。」
といった。そしたらゆかりはひどく安心した表情を浮かべて「よかった。」と言ってくれた。私はこの子が好きだ。
「あ、先生だ!」
ゆかりは私の斜め後ろの方向を見て嬉しそうに微笑んで言った。私も後ろを振り向くとそこには腕や足に包帯を巻いていた。けれどあの怪物の一撃を受けてよく生きていたものだ。
「今回はwe resistを助けてくれてありがとう。お礼を言うよ。」
男は深く会釈をしてお礼を言っていた。
「we resistにはいやだったら入らなくていいよ。個人の自由だもんね。無理に入らせようとしてごめんね。」
と男は言った。
「え?琴葉ちゃんいなくなっちゃうの?」
ゆかりのその声には悲しさと切なさが混じっていた。
「…入ってやってもいい。」
小さな声でそうつぶやいた。「え?」と二人が声をそろえて言った。
「あー、もう!入ってやってもいいって言ってんの!」
やけになり大きな声で言った。みんなの目が大きく見開かれる。
「本当に?」
ゆかりが嬉しそうに目を細めて言う。
「…いやではないし、仲間がいてもいいかなって。」
私はそっぽを向いた。
「じゃあ今日からリンが仲間になりました。みんな仲良くね。」
男が嬉しそうに言う。すかさず「リンって言い方やめろ」とは言ったもののこの名前は結構気に入っているほうだ。私も
「これからよろしく。」
と精いっぱいの笑顔を浮かべて挨拶をした。
次からは少し投稿が遅くなるかもしれません。そこはご承知ください。