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君と終わりの世界で  作者: みかん
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怪物

20〷年。世界は急に闇に包まれた。いろいろな形の巨人のような謎の怪物が突如現れた。その怪物は人をどんどん殺戮し人口が半分以下になるのはたったの半年も、もたなかった。世界は闇と絶望に包まれた。


もう何もない街を私は見渡す。ああ…。昔はもっと素敵な町だったんだけどな。私は空を見上げ苦笑いをする。今もそこらじゅうに化け物がうろついている。私の母も殺された。一体私にはもう何が残っているんだ?視界が涙でぼやけていく。なんで母が殺されたんだ?何も悪いことをしていないのに?なんで?こんな世界…消えてしまえばいいのに…!


「グアアア!!!」


目の前に目玉をぎょろぎょろさせた怪物が現れる。また怪物が蛆虫のようにわいて出てきた。ああ…。こいつらのせいで…。こいつらのせいで…!!私はグッと唇を噛みしめる。私は化け物に向かって思いっ

きり殴る。


「死ねえ!!!!」


「グガッ!!」


怪物は数十メートル先まで飛んでいく。私は足に力を込めて飛ぶ。数十メートル先の怪物のところへ数秒でいき覆いかぶさり何度も殴る。

ドカッ。ドカッ。

やがて最初は抵抗していた怪物もピクリとも動かなくなった。


「はあ…。はあ…。」


荒い息遣いで動かなくなった怪物を見つめる。この力に目覚めたのはほんの数か月前だ。もう私は人間でもなくなった。ただのあいつらと同じ怪物だ。

この力に目覚めたきっかけは、もう何も残ってないから死ぬつもりで怪物に向かったのだがなぜか怪物は私に触ったとたん死んでしまった。ということがあった。そのときは死ねないことに絶望していたがこの力で怪物たちを全滅させるとそのあとに誓った。

パチパチパチ。急に真後ろから拍手が聞こえた。その方向を見ると黒いスーツすがたの男がいた。年齢は二十代後半くらいだろうか?


「いや~。すごいね!まさか君一人であの大きな化け物を倒してしまうなんて!」


その男は不気味な笑みを浮かべている。


「…誰だ?」


「私は先ほどのの化け物のようなものを倒すお仕事をしているものです。」


そのふわふわした言い方にイラッときた。


「なめているのか?」


私は男をにらむ。


「いやいや!なめているなんてとんでもない!あなたには我々と一緒に怪物退治をしてもらおうと思っていたのです。」


「怪物退治なら一人でできるし」


仲間なんて必要ない。すべて一人でできる。


「一緒に戦う仲間がいたほうが頑張れないですか?」


「は?実力は変わらないし、仲間は足手まといなだけだろ。裏切りもする。」


「まあ、本部に行って見学ぐらいはしていってください。」


「は?ちょっ!?」

男は私の腕をつかみグイグイとひぱっていく。


「っ!!!なあにすんだよ!!!!」


私は思いっきり男を殴ろうとする。だが、男は私のパンチを軽くよけ逆に転びそうになった私をあの男は受け止めてくれた。


「大丈夫ですか?」


男はあいかわらずあの不気味な笑みをうかべながら話してくる。


「う、うるさい!!」


私はすぐさま立ち上がり男の手を振りほどいた。恥ずかしい…。なぜだかそう思った。なぜか心の中が暖かく感じた。そんな感じでしどろもどろしているとある建物の前で止まった。もとはビルだったのだろう。半壊している。


「ここですよ。」


「え?」


そこはとても人が住めそうにないのですごく驚いた。男は私の手を握りながら連れていく。

ビルの中に入ったのだがとても人がいる様子ではない。中は荒れ果てところどころに割れたガラスの破片が広がっている。男は部屋の隅っこにいき手をかざすと、数秒たってからガガガという音がして

地下へ続く階段が現れた。私は半ば驚きつつも男と一緒に中へ入っていった。中には武装をした人がたくさんいた。こんなに人は生き残っていたのか。みんな明るい雰囲気で中は話し声が絶え間なく響いている。


「はい!静かに」


男が一度手をたたくと部屋の中は静まり返った。


「今日から新しい仲間となります!お名前は?」


私が仲間になるなんてまだ一言も言っていない。


「…まだ仲間になるなんて言ってないんだけど。」


私は男を思いっきり睨んだ。


「まあ、硬いこといわないの。じゃあ、私たちが名前つけちゃうよ?んじゃ。リンで!」


「はあ?」


私は正直引いた。勝手に仲間にさせられしかも名前まで付けられたのだ。


「はあ…。私、帰るわ。」


私は先ほどの階段があった場所まで歩いていく。ほかの人たちは唖然とした顔で見ている。


「…え?」


先ほどまであった階段がなくなっているのだ。どういうことだ?

私は戻って男に聞く。


「なにしたんだ?階段がなくなってんだけど。」


「ああ、階段なら特別なカードがないと出られないよ。」


そして男は自分のポケットからカードを取り出して私の前でヒラヒラさせる。


「それ!よこせ!」


私は男にとびかかったがまたも簡単によけられてしまった。そして彼の平手打ちを食らってしまって私はその場で気絶してしまった。


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