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初投稿です。

よろしくお願いします!



私は同じ会社の違う部署で働く婚約中の彼と一ヶ月後に結婚式を行う予定だった。

予定だった。というのも、今私が結婚式をしないと決めたから。


一緒に住んでいる部屋で会社の後輩と浮気をしているのを目撃したためである。

ああ、この男はバカだな。なんでバレるようなことをバレるような場所でするんだろう。恋心が一瞬で消えた。


私が見ていることに気づくと見苦しく言い訳してくる彼、そして傍らには勝ち誇った笑みを浮かべて私を見る後輩。

この子とは良い関係を築けている。そう思っていたのは私だけだったのかもしれない。


何も喋らずマンションから飛び出した。




今思えば私の人生ろくなことがない。

両親は幼い頃から仲が悪く父親は仕事ばかりで私に関心がなく、母親は良く言えば放任主義・自由、悪く言えば育児放棄。

私は勉強を頑張れば振り向いてもらえるかもしれないとひたすら勉強。

頭が良い子とは話が合わないと友達も出来なかった。

高校だって迷惑をかけたくないから学費が免除になるよう必死に勉強した。

模試で一位をとったって二人とも私をみてくれることなんてなかったけど。


この人たちは私のことなどどうでもいいのだと諦めがついた。

教師に勧められ国立大に入った。

逃げるように地元を出た。


あの人たちは私にお金を出したくないので仕送りなどない。住居や手続き諸々全部私ひとりで決めた。

18歳の女が生活費を十分に稼げるアルバイトを私は知らなかったから、夜の仕事を始めた。

昼は勉強、夜は仕事。

仕事は基本+歩合だったからやったぶんだけ給料が増えた。

大学では夜の雰囲気が出てしまうのか女性で友人と呼べるひとはいなかった。

遠巻きにこそこそ何かを言われても私は気にしなかった。

恵まれている子とそうでない私とでは理解しあうことなんてできない。




そんな大学生活を終え、やっとの思いで入社した大手企業の会社。

とんでもないブラックだった。

私は一ヶ月しないで辞めた。


新卒扱いで入った次の会社もブラック、退職。次の会社はグレー、上司が横領で捕まり会社が経営破綻、退職。その次の会社は職場内不倫のいざこざに巻き込まれ押し付けられ君が辞めればいいなど言われ、退職。

そして今の会社。


やっと私も人並みに幸せになれるのかななんて思っていたのに。


ぼーっとしながら街を歩く。




どこからか女性の悲鳴が飛び交うように聞こえた。

振り向くと刃物を持った男性が次々と人を刺していた。

逃げなきゃと思うより先に走ってきたその男に刺され倒れてしまった。



なんて、呆気ない。



感覚的に自分は刺されたところが悪く死ぬんだなとわかった。




ああ、うまれたところから間違っていたんだ。

次は優しい家族のもとに生まれたい。

父と母はちゃんと私を認識してくれて、何かしたら褒めてくれる。兄弟がいたら私だって諦めなくてすんだかもしれない。

働かなくていいくらい裕福な家で、同性の友達もほしい。


王子様なんていわないから、浮気しないで一途に愛してくれる恋人がほしい、結婚式だって挙げたい。

それに、




ぷつっと意識が途切れた。


享年29、私は死んだ。













死んだはずだった。


だがしかし目を開けると染みひとつない真っ白な空間。気づくと天蓋付きの大きなふかふかのベッドにいた。

目をくるくるすると大きく目を開いた女のひとがいた。


「お、お嬢様がお目覚めに!」

「イベリスが!?本当に!?」

「奥様!奥様安静にしていてください!」


あちらこちらで騒がしい声がする。

イベリスとは誰だろう。

寝ていた身体を起こそうとしたが起き上がれない。辛うじて動く手をみるとそこには赤ん坊の手があった。


「ぁぅ」


手を見た途端、頭の中にいろいろな情報が入ってきた。情報が多すぎて処理できない。

必要そうなことだけ覚えよう。


私は死んだと思ったらイベリス・ローレンという女の子になっていて産まれてすぐに1週間もの間生死をさ迷い目を覚ました。

今私の前にいる美人とイケメンは私の両親だ。その横にいる幼稚園児くらいのかわいい男の子は私のお兄ちゃん。


両親は目に涙を溜めてイベリスと名前を何度も何度も呼ぶ。


「良かった、良かった」

お母様が私を抱き上げてぎゅっと優しく抱き締めてくれた。

泣かないでと目に手をつけるともっと泣いてしまった。


「お母さま!僕もイベリスを近くで見たいです!」

「お母様の次はお父様が抱っこするんだ」

今度はイケメンなお父様が抱っこの番らしい。

お父様が私の顔をお兄様にみせるとお兄様は満足そうにした。


「なんだか僕の妹はしわしわだね」

「赤ちゃんはそういうものなんだよ」

「イベリス、お兄しゃまとお呼び~」

「ルーカス、気が早いよ」

私を囲んで和やかな雰囲気だった。

私も楽しくなってへにゃへにゃと笑っていたみたいだ。

「イベリス、お兄しゃまのこと好きなの?僕みてすっごい笑ってる!」

かわいいねお兄様、そうお兄様の顔をぺちぺちと叩く。


力がみなぎってくる。もっと、もっと。


「…ねぇ、あなた、みて、」

「あ、あぁ、ま、魔法省に連絡してくる!」

「イベリスもう魔法使えるの!?すごい!!」


私の周りにはイベリスの花が咲き誇っていた。




思いつきの設定もあってふわふわしてるところもあると思いますが

マイペースに更新していきたいです。


イベリスはここがただの魔法世界だと思ってます。


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