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書きたい。だけど、やる気がでねぇ。

作者: 陰宗

どうやら、人生というやつは俺のことが嫌いらしい。


自分を変える絶好のチャンスというのは忙しい時にしかこない。タイミングを見極めるのは困難で、毎回一歩後をいってしまう。不幸というのは重なってやってきて、俺を折ろうとするし、幸運は長続きしない。


とにかく、思い通りに物事は進まない。


小説を書こうとすると書き進められない。アイデアはあるのに。書き出しから中盤まではまだなんとかなるが、そこで終わり。やる気がでなかったり、展開が思いつかなかったりして、データの墓場へとポイだ。


途中で筆を折った、書きかけの小説群は束になって俺にのしかかり、目を向ければ鬱屈とした気分が俺の心を引っ掻き回す。


アイデアがでれば、すぐに講義の時間になり、アイデアを殺しにかかる。


筆が進むってことは、いつか筆が止まるってことだし、筆が止まったらいい方向に筆が進むことは少ない。むしろ、突然謎の方向に飛び出していく。


アイデアが浮かんだ!と思えば、突然アイデアは虚空へと消えていくし、すぐに書き留めると、隣の席の人に変な目で見られる。


こんなにも物事が上手くいかないのは、人生と言うよりも俺がそういう星に生まれているからなのかもしれない。納豆を食べれば、タレは机と椅子にぶちまかれ、カラシは手につき、納豆のパックは刺殺され、その体液を机へと這わせる。カレーうどんを食べれば、すすった汁が前の席の人のもとへと元気よく飛び出す。


話が逸れた。とにかく、何においても少しだけ運がないから、俺の小説も少しだけ上手くいかないのかもしれない。


ハッキリ言って、最近の俺の小説は面白くない。連載はまだしもという感じだが、短編は糞だ。あんな物に1時間2時間もかけて書いたと考えると吐き気と悲しみが込み上げてくる。


だけど、書くしかない。俺は物書きで、小説家になろうに投稿しているのだ。俺は書くだけで満足しているわけではなく、読む人にも満足してもらいたいのだ。わざわざ恥を置き捨てて、駄文をこうしてネットで晒しているのも、一概に俺が俺の文書を、俺の心を、俺の考えていることを、皆に知ってもらいたいからだ。つまり、俺はかまちょなんだ。


かまちょにはかまちょの流儀がある。それは、構ってもらうまで行動し続けるということだ。


書き始めなければ物語は始まらない。ペンをノートに乗せ唸っていても、インクだまりが出来るだけ。さあ!物語を書き進めよう。気の赴くままに。ふと振り向くと、そこには自分とキャラクターが織り成す、物語ができているはず。下手くそでも、面白くなくてもいいんだ。振り返った後、こう言うんだ!「よし!書くぞ!」

「 ホモ拾いました」はまだかけてないからちょっと待ってね。あとちょっと、あとちょっと頑張りたいんだ。

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― 新着の感想 ―
[一言] 物事が上手くいかない時は無理にあがくよりすっぱり諦めて寝るしかない これが真理 あと、カレーうどんの件で一番ついてないのは前の席の人だと思いますのです
[良い点] こんなにも物事が上手くいかないのは、のパラグラフが作品のテーマかなって、楽しく拝読いたしました。 ひとが足掻く姿は美しくて、書き手と同じような焦燥感や、ワクワクをおすそ分けしてもらった気…
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