桜咲く、君と初めて、出会った日。
最近、留学生始めたんですけど、青春してません……
どうしたらいいのでしょうか?
あっ……これ皆さんに語り掛けてるんですよ?
えっ、助言したくないって?
じゃあ、ブラウザバックを推奨します。
(すいません調子に乗りました、もしよろしければ見ていって下さい)
桜散る中、一人の少女は歩き出した。
「おはようございます。田中さん」
「あらあら、みっちゃん、おはよう。今日から学校?」
「はい。楽しみですが、少し緊張しています」
「緊張せずに、頑張ってらっしゃい」
「ありがとうございます」
隣に住んでいる田中さんに挨拶をすると、肩に下げている紺色の鞄を整える。
同じ服装をしている者があちらこちらで小さな集団を作りながら、同じ道を、同じ時間帯に、ただ一つの目的地を目指して歩く。
そんな姿に憧れていたのかはわからないが、正直、少し心が躍っている。
すると、集団を持たない私の前に、一人の少年が現れた。
「おっと、見ない顔だね。もしかして新一年生?」
「はい、同じ制服ということは、もしかして先輩さんですか?」
「残念、僕も今日が初めてなんだ」
「あら、紛らわしいですね」
「一度言ってみたかった台詞なんだ」
突如現れた気のいい少年が、横に並んで歩き始めた。
これで私も集団の仲間入りかな? どうなんだろう。
それはさておき、この少年。どこかで見たことがあるような気がする。
気のせいかな? そういえば名前、聞いてなかったっけ。
私が少年の横顔を見つめていると、ドヤ顔でこちらを見返してきた。
「そんなに俺がかっこいいのか?」
「バカ言うなっ」
確かに顔は悪くないのだけれど、少し残念なところがある。
「そういえば、名前は何て言うの?」
「俺?」
「あなたしかいないでしょ」
「えーっと、俺の名前は神田雄太。前の学校ではよく『ゆう』って呼ばれてたよ」
「おぉ! ゆーちゃんですか! なかなか可愛い名前ですね」
「ちゃん付けは禁止でお願いします」
「そのお願いはどうも聞き受けられません」
「なっ、なんだと」
大げさに驚く雄くん。
話してて楽しい感じの人だなー。なんていうかテンポがいいよね。
「ちなみに私の名前は古井美佳。みっちゃんって呼ばれてます」
「じゃあ、古井で」
「いやそこは、みっちゃんって呼ぼうよ!?」
「えーっと、じゃあ美佳」
「呼び捨てするなっ! 馴れ馴れしい」
心底嬉しそうに顔をにこやかにする雄少年。
このままでは私がいじられポジションになってしまうのでは!?
そう思い、何かいじれることがないかと模索する。
ジロジロと雄くんの事を見つめていると、私はあることに気が付いた。
「お主、社会の窓が全開でござるよ」
「なんと! ご忠告ありがとうございます」
すると私はぷるぷると震えながら言った。
「どうして恥ずかしがらないのよ!?」
「男には大胆さと勇気があるのだよ、美佳」
「だから呼び捨てするな!」
遠くで聞こえる鐘の音。しかし、私たちの耳に届くはずもなく。
私たち、美佳と雄太は、初日から遅刻という馬鹿馬鹿しい理由で、二人仲良く罰則を受けるのであった。
久しぶりの投稿で、少し物語を考えるのが楽しかったです。
まあ、所詮はただの2,3分で思い継いだろくでもない話なんですけどね。
自分はコメディ系の物語を全く持って書いたことがないので、少し苦労しましたが、これであっているのでしょうか?
小説に不正解などない? あなた良いこと言いますねぇ……
放置している過去作、どうしよう……
ここまで読んでくれたあなたにだったら、見せてあげてもいいんだからねっ!(ツンデレ風)
ご朗読、ありがとうございました。