死にたい。
「でも私は、かなめから、親の優しさを消してしまった。
家族の大事さを、私が奪ってしまったの。
最低だ。
どこまで私は最低な女なんだ・・・。」
俺はつい、その会話に入ってしまった。
「そんなの、昔の事だろ!」
「かなめ!」
「俺、しゅうなを誤解してた。前までは、怖がってた。怯えてた。でも、今は違う・・・。」
「でも私のしてきた事は変わらない!
私、二人をすごくいじめてた。ゆなにリストカットなんてしなきゃよかった。かなめに、死んじゃえなんて言わなければよかった。」
「俺は、もういい!もういいんだ!
過去なんて、いらない!過去を捨てたってかまわない!
俺は、今を大切にしたいんだ!」
「そうですよ。しゅうなちゃんが、【今】変わろうとすれば、過去なんていらないんですよ。」
「私・・・変われるの・・・かな。
みんなにつぐなう事、できるのかな。」
「ああ、きっとできる。」
「信じてください。自分を、そして、私達を。」
「やっぱりできない!私には、できないんだよ!
できない、できない、できない、できない、できないんだよぉぉぉ!
死にたい、死にたい、死にたい、死にたい、死にたい、死にたい!死んだ方がいい!
これが私のつぐないかたなの!
私は死ぬのよ!」
「俺も、最初はそう思った。しゅうなに死んでほしいって。
でも!死んで、何のつぐないになるんだ?」
「えっ・・・、それは・・・。」
「俺は、死んでもらうより、罪をつぐなってほしい。」