俺は変わらない。
「ゆな・・・・ちゃん。」
「かなめさんおかしいです!復讐とか、そんなの絶対おかしいです!」
「ごめん、ごめんゆなちゃん。」
俺がゆなちゃんに触ろうとした瞬間、ゆなちゃんは、俺の手を叩いた。
「触らないで下さい!そんなかなめさん、嫌いです!」
ゆなちゃんは走っていってしまった。
「ゆなちゃん・・・・。」
俺は孤独感に、ただ立ち尽くす事しか出来なかった。
おいかけようとも、出来なかった。
また俺は・・・一人。
かけがえのない人も離れていった。
誰からも相手にされなかった俺を相手にしてくれたのは、ゆなちゃんだけだったのに。
今後悔したって遅い事なのに。
本当に俺はおかしかった。本当の俺は強くない。
ずっと、ずっと、変わらない。
変わらないんだ。
俺はゆなちゃんを探しに行こうと決めた。
ずっと走って、大きな橋を渡った。
すると、ゆなちゃんが見えた。でも、一人じゃない。しゅうなと二人だ。
俺はそっとちかずいて、きずかれないように、静かに二人の会話を聞いた。
「話って何よ、ゆな。」
「しゅうなちゃん、今まで苦しかったんですよね。辛かったんですよね。だから、かなめさんを、いじめたりしたんですよね?」
「あんたに何が分かるのよ?!あんた、そんな事言ってどうなるかわかってるんでしょうね!?」
「私はいいんです!大切なのは私じゃないんです!かなめさんなんです!」