おかしくなった俺。
「だから私、しゅうなちゃんの事、信じてみたいんです。
しゅうなちゃんは、苦しかっただけなんですよ。怖かっただけなんですよ。」
「でも、ゆなちゃん、また嫌がらせされたりしたら?」
「それは、はっきり言って怖いです・・・・。
でも、少しずつでも、なれていきたいです。」
「俺・・・、やっぱりまだ許せない。
しゅうなにどんな理由があったとしても、それと同じ事を他人にしていいわけない。
そんなの、いいわけないじゃん。
自分と同じ苦しみを人にあじあわせて、そんな簡単に許されるわけないんだ。」
「私もまだ許せません。しゅうなちゃんに殺意をいだいた事も、もちろんありました。
でも、憎しみは憎しみをうむんです。だから私は憎しみを喜びに変えたいんです。
いいえ・・・、きっと変えてみせます。」
「なんで?!なんでゆなちゃんは、そんなふうに笑えるの?!
ゆなちゃんの受けた傷は大きいでしょ?
そんな簡単にかたずけられるような傷じゃないでしょ?!
憎しみくらい、持つでしょ?
なのになんで?!」
「かなめさん・・・、かなめさんは変わってしまいました。」
「俺が変わった?
何言ってんの?
俺は強くなっただけだ!あの頃より!
だから、復讐するんだ!あいつに、しゅうなに!」
「・・・、かなめさんは、そんな人じゃないです!優しくて、いつも守ってくれて、復讐なんてしなくて、強くなくて、私に笑いかけてくれて、とてもいい人なんです!」