表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺の居場所  作者:
12/18

五歳・少女の悲痛な叫び。



「結局しゅうなちゃんは、私達と同じ、居場所が欲しかっただけなのかもしれません。誰かに、そばにいてほしかっただけなのかもしれません。」





「でも俺はしゅうなのしたことが、どうしても許せないんだ。たとえ、どんな理由があったとしても。」


俺は変わっていた。昔とは全然違う。前までは、脅えて、恐怖におぼれて・・・。

でも、守りたい人が出来た今、俺は変わったんだ。



「それで、かなめさんが許せない事とはなんですか?」



「俺をこんなんにした事も許せないけど、ゆなちゃんにリストカットした事はもっと許せないんだ。

だって、切られてるところがもっと深かったら、ゆなちゃんは死んでた。

人の命を奪うような事しちゃいけないんだ。」



「しゅうなちゃん、親にリストカットされたんですよ・・・・ 。」



「え・・・。」


その瞬間、俺は氷ついた。



「しゅうなちゃんが五歳の時ですよ。とても痛かったでしょうね。」



〜10年前〜《しゅうな五歳》





「お母さん。お腹すいた。」



「うるさい!あっちにいきなっ!」


「うっううっ、お母さん!お腹すいた!お腹すいた!」


「うるさいって言ってるだろ!いい加減黙れ!」


「お母さん・・・。」



「そうだ、しゅうな、こっちにおいで。

手首を出して。」




「えっ!何?何か食べさしてくれるの?」

しゅうなが、手を出したとき、しゅうなの母親は、そっと、机の上に置いてあるナイフを手に取った。



「それは・・・、これよ!」


しゅうなの母親は、勢いよく、しゅうなの手首をすっぱりと切った。


「あ、あ、手が!手がぁぁぁぁ!血が出てるよぉ!痛いよぉぉぉ!」


そのまま母親はずっと笑っていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ