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社会の授業 1

 小学生で習う社会の授業は大きく分けて3つある。


 ひとつめめは地理に関する事。

 初歩的な内容だと、県の名前や場所、県庁所在地など。簡単そうだが意外と馬鹿にできない。


 私は関東に住んでいるので、関東付近はなんら問題がないが遠く離れた四国、中国、九州あたりになると怪しくなってくる。鳥取と島根の配置関係とか、大分県と熊本県の場所などは地図を見るまで正直忘れていた。

 聞くところによると、関東から離れている人達にとっては群馬と栃木と茨城の配置が分からないらしい。


 その他にも、飛騨山脈、木曽山脈、赤石山脈、といった日本アルプスに関する山脈や、白神山地、出羽山地、北上高地などの山地や高地の場所などが書いてある。飛騨山脈と白神山地は有名なので名前くらいは知っているが、具体的にどこにあるのかは覚えていない。


 これらの山脈は実際にテストに出てくる。日本の白地図に20を越える線が引いてあり、それら全ての名前を覚えなければならない。まあ、実際には丸暗記しなくとも、問題の中に名前が記載されていて対応する番号を探し出すような形式が多いので、勘が働き何とかなる事が多い。たとえば四国山脈は四国にあるだろうし、中国山脈は中国地方にあるだろうし、九州山脈は九州にあるだろう。


 ここら辺ですでにうんざりとしているが、まだ覚えることがある。

 各県における産業なども覚えなければいけない。


 分かりやすそうな問題は、『都道府県におけるりんごの生産量、ベスト3をあげよ』といった問題だ。

 りんごといえば青森県と長野県あたりが思い浮かぶ。実際に1位は青森県、2位は長野県なのだが、3位となると出てこない。正解は山形県なのだが、山形とりんごは正直にいって結びつかなかった。


 スーパーなどでりんごを売るときには、青森と長野あたりは産地が強調されて売られる事が多いが、山形となると途端に聞かなくなる。ちなみに4位は岩手県、5位は秋田県なのだが、これらは教科書を見るまでわからなかった。


 先の例はわかりやすい問題だ。わかりにくい問題だと『全国でやさいづくりが盛んな県はどこでしょう?』などといったふんわりとした問題がある。正解は茨城県なのだが、これは正解を提示されても納得できないというか『何故その答えなのだろうか、基準はどうしているんだ?』とさらに疑問が浮かんでしまった。


 なにぶん覚える事の多い授業だ、しかし不必要とも思える知識が非常に多い。

 必要のないと判断してしまったものは忘れるし、一度不必要と烙印(らくいん)を押されたものは極めて覚えにくいものだ。



 ふたつめめは社会のルールに関する事。

 社会の成り立ちと言って良いのだろうか、産業の説明や、司法や憲法の運営についてなどに触れている。

 しかし小学生相手なので、あまり細かく深くは追求していない。

 やさしくいえば『こういう事はしてはなりませんよ』程度の説明だ。


 このジャンルで5年生で深く掘り下げる内容は、公害病についてだろう。

 日本の四大公害病について詳しく取り組んでいる。


 水俣病(みなまたびょう)四日市(よっかいち)ぜんそく、イタイイタイ病、新潟水俣病にいがたみなまたびょうがそれらにあたり、詳しい症状などが書かれているが、文章からはあまり痛みが伝わってこない。


 たとえばイタイイタイ病の解説だが、『体のふしぶしが痛くなり、骨が折れやすくなる病気です』としか書かれておらずたいした事はなさそうだが、インターネットで調べてみると『痛みでまるで動けなくなる。すこしの力で骨が折れ、全身72ヶ所が骨折したケースもある。痛みのあまり自殺をこころみる。体を引き裂かれるような痛みを伴い、イタイイタイと言いながら衰弱していき死に向かう』などと壮絶な症状が書かれていた。


 教科書での文言(もんごん)を少し直した方が良いとも思ったが、小学生には少し刺激が強すぎるかもしれない。




 そしてみっつめ、歴史に関しての授業だ。

 小学生用なので簡単なサワリの部分しか教えないが、社会といえばまずこの授業が思いつく。


 そして今日は社会の授業でもクライマックスともいえる部分が始まる。

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