表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ILIAD ~幻影の彼方~  作者: 夙多史
Episode-08
71/119

070 終戦

 アスハラ平原の海岸線付近に一行は転移したようだった。早朝といったところだろう。もうだいぶ明るくなっている。

 セトルたちはすぐに蒼霊砲がある方角を見て愕然とした。

 蒼霊砲は上部からではなく、いたるところから崩壊していた。その光景は凄まじく、近くに居るだけでも生きてはいられないだろう、というほどだった。

 固唾を呑み、彼らはそれを見続けた。

 そして遂に蒼霊砲は跡形もなく崩れ去った。三人は無事なのか、セトルはそのことばかり考えていた。信じてはいた。でも、心配だった。

 すると、少し離れた所に三つの霊陣が出現するのをセトルは見た。

「あれってまさか……」

 そのまさかだった。三つの陣から現れたのは間違いなくワース、アイヴィ、スラッファの三人である。彼らはこちらに気がつくと、手を振った。遠くてよく見えないが、ワースの手にはスピリチュアキーと思われる物が握られている。どうやらすぐに見つかったようだ。

 ウェスターは無事な彼らを見て微笑み、それを隠すように眼鏡を押さえる。シャルンもホッとしたように胸に手をあてた。

「まだ転移のやつ持ってたのかよ。言ってくれりゃ、ここまで心配しなかったのによ」

「ホンマや。うちめっちゃひやひやしたわ」

 ハハハ、とアランは笑い。つられたようにしぐれも満面の笑顔で笑った。

「無事でよかったわね、セトル」

 サニーがセトルの顔を覗き込むようにして微笑む。うん、とセトルは微笑みを返し、ワースたちに手を振った。

「本当に……よかった」


        ✝ ✝ ✝


 ノックスたちと合流したのはそのすぐあとだった。

 まず驚いたのは、半分海に沈んだ状態で完全に動かなくなっているコロサスを見た時だった。その説明をノックスに――ではなくザインに求めた。

 聞くと、海岸までコロサスを誘導したあと、セイルクラフトを使って空からノックスが銃を撃ち、コロサスが自分で海に落ちるようにしたそうだ。すぐには動きは止まらなかったが、しばらくするとあの通り、完全に停止したようだ。

 そのあと、自由騎士団の人から連絡が来た。蒼霊砲が崩れた途端、守護(ガー)機械(ディ)(アン)の動きは止まり、アルヴァレスの部下たちはどこかに逃走していったとのことだ。

 精霊を回収したあと、セトルたちはげんくうに招待されてアキナへと赴いた。この中央大陸(セントラル)に残っているまともな村はそこしかなかった。サンデルクは炎上し、ソルダイがあった場所は隕石が落ちたようなクレーターができていた。

 アキナの温泉に入ったあと、セトルは倒れるように眠った。げんくうに、しばらくここで戦いの疲れを癒すとええ、と言われ、お言葉に甘えることにした。

 ――旅は終わったのだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ