062 開戦
蒼霊砲最上階にあるコントロールルーム。
「そうか、ひさめは捕まったか」
外を見渡せる窓の前にある椅子にアルヴァレスは座り、たくさんのキーがついたボードで何かの操作していた。本来部下にやらせるべきなのだが、これの操作は彼にしかできないらしい。
「やはり始末しておきますか?」
その報告をしたのは巨大な剣を背負った紫髪の青年、ルイスだった。
「いや、放っておけ。今さら何を言われても問題はない」
ルイスに背を向けたままアルヴァレスは答えた。
「エネルギーのチャージに思ったより時間がかかっているが、溜まった暁には……そうだな、まずは邪魔者がいるソルダイから消しておこう」
アルヴァレスが不気味に笑い始めたその時、下で爆発音し、大勢の雄叫びがこの最上階まで聞こえた。
「フッ、どうやら来たようだな」
アルヴァレスは落ち着いた様子で椅子を回し、同じように全く慌てていないルイスを見る。
「私はここに残る。指示は全てロアードに任せると皆に伝えろ!」
「……わかりました」
ルイスは軽く頷くと踵を返して後ろの昇降機で下へと降りた。
短いので一時間後に次話を予約しています。




