2話 バトル
ばうん!ばうん!ばうん!
塊の化物に対して銃を構え、弾を3発撃ち込んだ。太鼓の音が止み、辺りがすこし暗くなった。
「キィ────────────────」
ブレーキをすこし高くしたような音が始まる。
張り付いた人のようなものが、手を不器用に使いゆっくりとコチラに向かって転がり出す。音が止む気配はなく否応無しに緊張させられる。
ばうん!ばうん!さっきの射撃では効かなかったので、安全性を度外視して弾に通常の3倍の魔力を込めた。
ガンっガンっ、と硬い音が鳴りヒトの頭が吹き飛ぶ。2つ。
「硬っ!」
激しく損傷した首がコチラに飛んできた、
「ケタケタケタケタ」
床に落ちた頭は口を開け締めしてコチラをバカにするように歯をガチガチいわせる、先生はその頭に銃を押し付け引き金を引きトマトのように潰した。
「戦車くらいなら壊せる威力あるんだけどなぁコレ……試したことないから知らんけど」
先生はボヤきながら吹き飛んだもう一つの頭を撃ち抜いた。
パシャんっ、とこれまたトマトのように爆裂した、気味わりい。
「やる、やる、流行ってるんだよこれ、殺さないで!楽しみ、メイクフォー、火いる?、ラリってんのか?助けてーー!」
「!」
バン!バン!バン!
化け物が助けてと言った。先生は聞こえていないのか何発も続けて発泡した。
「今助けてってもしかして意識が」
「知ってる言葉を並べてコッチがちょっとでも躊躇したり反応する単語があったらそれを繰り返してくるんだよ。だから次は多分助けてって叫ぶよ」
「助けて!――助けて!――、殺さないで!ゆみーー!助けてください!お願いじまず!!」
先生が言ったすぐあと化け物は叫び出した。
「ほら?」
先生は自慢っぽくコッチを見た。化け物は叫びながら近付いてくる。
「普通にやっても効果ないからなぁ」